「システムを入れたら楽になりそうだけど、30万円、50万円と聞くと迷ってしまう」。そう感じる経営者の方は多いと思います。
システムの費用は、高いか安いかではなく、「それでいくら得をするか(損を防げるか)」と比べて判断するものです。100万円の損を防げるなら、30万円のシステムは十分に元が取れます。100万円の売上が増えるなら、30万円をかける意味があります。
この記事では、システム化の効果を「お金」に置き換えて考える方法を、できるだけシンプルにお伝えします。
■システム化の効果は、3つに分けて考える
システムを入れて得られる効果は、大きく分けて次の3つです。
■1. 時間が減る(人件費が浮く)
いちばん分かりやすいのがこれです。たとえば、毎月の請求書作成や、注文内容のExcelへの転記に、月20時間かかっているとします。時給2,000円で考えると、月4万円、年間で48万円分の時間です。
これが仕組み化でほぼなくなるなら、30万円のシステムは、だいたい8か月ほどで元が取れる計算になります。浮いた時間を営業やお客様対応に回せれば、効果はさらに大きくなります。
■2. ミスや損害を防げる
見落とされがちですが、実は大きいのがこちらです。
請求の出し忘れ、二重発注、在庫の数え間違い、車検や契約の期限切れ。手作業の管理では、こうしたミスが年に何度か起きてしまうものです。たとえば請求漏れが年に2回、1回50万円あれば、それだけで100万円の損失です。
システムでチェックや通知を自動にしておけば、こうした「起きてから気づく損」をかなり減らせます。「今まで大きなトラブルはなかった」という会社でも、一度ふり返ってみると、小さな損が積み重なっていることがよくあります。
■3. 売上が増える(取りこぼしが減る)
予約の電話に出られなかった、見積もりの返事が遅れて他社に決まってしまった、問い合わせへの対応が追いつかなかった。こうした「本当は取れたはずの売上」も、システムで減らせることがあります。
たとえば、24時間ネットで予約を受け付けられるようにして、月に5件、1件2万円の予約が増えれば、年間で120万円の売上です。
■判断の目安は「1〜2年で元が取れるか」
3つの効果を合計して、年間でいくらになるかを出してみてください。そのうえで、システムにかかる費用(作る費用に加えて、毎月の保守費や、使い方に慣れるまでの手間も含めます)と比べます。
目安としては、1〜2年で元が取れるなら、前向きに検討する価値があります。逆に、回収に何年もかかる場合は、範囲を絞るか、別の方法を考えた方がいいかもしれません。
■システムを作らない方がいいケースもあります
正直にお伝えすると、すべての業務にシステムが必要なわけではありません。
効果が費用に見合わない場合、業務のやり方がまだ固まっていない場合、市販のツールで十分にまかなえる場合は、オーダーメイドのシステムを作らない方がいいこともあります。Excelの使い方を少し変えるだけで、かなり楽になることも珍しくありません。
大事なのは、「システムを入れること」そのものではなく、「お金をかける価値があるところにだけかける」ことです。
■まずは「今、どれだけ時間と損がかかっているか」を数字にする
システム化を考え始めたら、最初にやってほしいのは、今の業務を数字にしてみることです。「誰が、週に何回、何分かけている作業か」「年に何回ミスが起きていて、そのたびにいくら損をしているか」。これが分かるだけで、システムにいくらまでかけていいかが、ぐっと見えてきます。
■業務の整理から一緒にやってほしい方へ
「自分の会社の場合はどうなるのか、一緒に整理してほしい」という方向けに、業務の流れを伺って、時間やミスのかかっているところを洗い出し、優先順位と費用の目安をまとめた計画書をお作りするサービス「業務効率化・システム化の計画書を作ります」を出しています。
市販のツールやExcelの改善で十分な場合は、計画書にそうはっきりお書きします。社内で検討したり、上司の方に説明したりするときの資料としても、そのままお使いいただけます。お気軽にご相談ください。