冥王星の基本データ
グループ:世代天体(トランスサタニアン)
ひとことで言うと:破壊と再生を通して、根本から生まれ変わらせる天体
キーワード:破壊と再生、変容、極限、底力、カリスマ、執着と手放し
守護するサイン:さそり座
ひとつのサインにいる期間:約12〜30年(軌道がいびつなため、サインによって大きく異なる)
年齢域:人生の最終章
「トランスサタニアン」とは
天王星・海王星・冥王星の3つは、土星よりも遠くを回る天体で、トランスサタニアン(土星の向こう側の天体)と呼ばれます。
肉眼ではほとんど見えないこれらの天体は、望遠鏡の発達とともに18世紀以降に見つかったもの。古代の占星術にはなかった、比較的新しい天体です。
土星までの天体が「人の世界のルール」の中で働くのに対し、トランスサタニアンは人の常識を超えたスケールの力を持つとされます。ときに社会や個人の人生に、思いがけないドラマを巻き起こす天体たちです。
冥王星が表すもの
冥王星は、10天体の中でもっとも遠く、もっともゆっくり動く天体です。表す力は破壊と再生。古いものを根こそぎ終わらせ、まったく新しいものとして生まれ変わらせる。そんな、人生を根底から変えるほどの力を持っています。
冥王星の力は、ふだんはほとんど表に出てきません。心の奥深くに眠っていて、存在を意識することもないほど。けれど、ひとたび動き出すと、それまでの人生を一気に塗り替えてしまうほどの影響力を発揮します。
10天体の中で、いちばん圧が強い
冥王星は、10天体の中でもっとも圧が強い天体と言われます。
一度決めたら徹底的にやり抜く集中力。限界ぎりぎりで発揮される底力。人を引きつけずにはいられないカリスマ性。そして、大きな財や権力を動かす力。冥王星が関わる場所では、物事が「ほどほど」では済まず、極端なところまで突き詰められていきます。
リセットは「苦行」ではなく「脱皮」
冥王星は、ときに人生をガラッとリセットするような出来事を運んでくることがあります。積み上げてきたものが崩れたり、大切にしていたものを手放さざるを得なくなったり。
でも、それは罰や苦行ではありません。冥王星が促しているのは、脱皮です。
ヘビやセミが成長のために古い殻を脱ぎ捨てるように、窮屈になった古い自分を手放すことで、ひと回り大きな自分へと生まれ変わる。冥王星がもたらす変化は、さらなる進化のためのプロセスだと理解しておきましょう。
準惑星になっても占星術では現役
冥王星は1930年に発見され、長く「太陽系の第9惑星」とされてきました。2006年に天文学の分類が見直され、現在は「準惑星」に分類されています。
ただ、占星術では今も変わらず重要な天体として扱われています。占星術での天体は、天文学上の分類ではなく、空を動いて意味を運ぶものとして位置づけられているからです。
冥王星のサインは「時代の大きなテーマ」
冥王星はひとつのサインに十数年から30年ほどとどまります。そのため、冥王星のサインは個人の性格よりも、その世代が直面する時代の大きなテーマを表すと考えられています。
ただし、これはあくまで世代全体の傾向としての読み方です。同じサインでも度数は人それぞれで、個人の冥王星を読むときは、度数や個人天体との角度、ハウスの方が大きな手がかりになります。
冥王星がサインを移ると、社会の価値観が根本から入れ替わるような変化が起きやすいとされます。2024年からはみずがめ座に滞在中で、2040年代前半まで続く予定です。
ハウスで見る冥王星
個人の冥王星が強く表れるのは、ハウスです。冥王星のハウスは、とことん突き詰め、人生で何度も生まれ変わりを経験する場所を表します。
冥王星が2ハウスにあれば、お金や才能との向き合い方が人生の大きなテーマになり、極めることで底知れない力を発揮する人。冥王星が9ハウスにあれば、ひとつの思想や学問を深く掘り下げ、その探求によって生き方そのものが塗り替わっていく人。執着しやすい場所であると同時に、もっとも大きな変容を遂げられる場所でもあります。
トランジットの冥王星
トランジットの冥王星は、ホロスコープを一周するのに約248年かかります。一生のうちに通過するハウスは、ほんの数部屋だけです。
そのぶん、今の冥王星がいるハウスでは、十数年以上かけて根本からの作り直しが進んでいきます。トランジットの冥王星が自分の天体に重なる時期は、人生の転換点になりやすいタイミング。何かを手放すことになっても、それは新しい自分に生まれ変わるための準備期間です。
まとめ
・冥王星は破壊と再生、変容を表す天体
・10天体の中でいちばん圧が強く、底力やカリスマ性を持つ
・人生のリセットは苦行ではなく進化のための脱皮
・サインは「時代の大きなテーマ」、ハウスは「何度も生まれ変わる場所」を表す