ChatGPTで企画や文章づくりを何日も続けていて、新しいチャットに移りたくなることはありませんか?
そのとき困るのが、これまでの説明のやり直しです。
「その方針は、もう決めたんだけど……」
「その案は、前にやめたはず、、、」
「今日はどこから再開すればいい?」
こうした行き違いを減らす工夫として、作業の区切りに「引き継ぎメモ」を残す方法を紹介します。
■ 残したいのは、話の流れだけではない
新しいチャットへ移る前に、「ここまでを要約して」と頼む方法もあります。
ただ、再開するためには、何を話したかに加えて、何が決まり、何が残っているかも必要です。
メモには、次の5つを入れておくと確認しやすくなります。
① 作業の目的と、守る条件
② 決まったことと、その理由
③ 採用しなかった案と、その理由
④ 完了したこと・未完了のこと・確認が必要なこと
⑤ 次にやること
特に残しておきたいのは、「やめた案」と「まだ決まっていないこと」。
書いていないと、次のチャットで改めて説明する手間が生まれます。
■ 架空の例:ブログ企画を引き継ぐなら
ここからは、説明のための架空例です。
雑貨店のブログ連載を企画していて、次のメモを残したとします。
「雑貨好きの人向けの連載。テーマ候補を10本作成済み」
大まかな内容は分かりますが、このメモだけでは、次のような条件までは伝わりません。
・読者は「贈り物を探している人」に絞った
・商品紹介だけの記事は避ける
・第1回と第2回のテーマは決定済み
・第3回のテーマは未決定
・商品の価格は未確認なので、本文には入れない
こうした情報も残しておけば、再開するときの確認材料になります。
「次にやること」も、例えば次のように具体的にします。
「第3回のテーマ候補を出す。本文作成はまだ依頼していない」
どこから再開するかだけでなく、どこまで進めてよいかも伝える形です。
■ 作業の区切りに使える指示文
次の文章を、移動前のチャットに貼って使います。
――ここから――
ここまでの会話をもとに、新しいチャットへ渡す引き継ぎメモを作ってください。
次の5項目に分け、箇条書きで整理してください。
1.作業の目的と、守る条件
2.決まったことと、その理由
3.採用しなかった案と、その理由
4.完了したこと・未完了のこと・未決定や要確認のこと
5.次にやること
確認できる会話の範囲をもとに書き、分からないことは推測で埋めず「不明」としてください。
決定事項と提案を区別してください。方針の変更が明確なら最新の内容を使い、どちらが最新か判断できない場合は「要確認」としてください。
「次にやること」には、会話で明確に依頼・合意された未完了の作業だけを書いてください。該当するものがなければ「未定」としてください。
AI独自の提案や追加の確認事項は、引き継ぐ事実と混ぜず、別欄に「AIからの提案」と明記してください。
――ここまで――
■ メモは、移す前に読み直す
できたメモは、そのまま移す前に一度確認します。
・相談中の内容が、決定扱いになっていないか
・変更前の古い条件が残っていないか
・完了した作業が、未完了になっていないか
・頼んでいない作業が「次にやること」に入っていないか
大事な条件が抜けていたら、自分で追記してください。
今回、短い架空の会話を使ってClaudeで修正前の指示文を1回試したところ、依頼していない作業が「次にやること」に追加されました。その結果を受けて、上の指示文には「依頼・合意された未完了の作業だけを書く」という条件を加えています。
修正後はChatGPTのこの会話内でも元の記録と照合しましたが、独立した新しいチャットや、実際の長い会話での動作までは確認していません。指示文を使っても、人による確認は必要です。
■ 新しいチャットでは、最初に認識を確認する
確認したメモを新しいチャットへ貼り、最後に一言添えます。
「まだ作業は始めず、理解した目的・守る条件・次の作業を短く返してください。不明点があれば教えてください」
返ってきた内容が違っていたら、そこで直してから再開します。
引き継ぎメモは、過去の会話を完全に再現するものではありません。AIが確認できない情報や、メモから抜けた内容まで補えるわけでもありません。
作業の現在地を、自分でも確認できる形で残しておく。そのためのメモとして使ってみてください。
次にチャットを移るとき、まずは短い作業から試してみてはいかがでしょうか。