手作業で12時間かかっていた受注処理を、GASで30分に短縮した話

手作業で12時間かかっていた受注処理を、GASで30分に短縮した話

記事
IT・テクノロジー
こんにちは、TIMERICHさとみです。
貿易・受発注の事務を20年続けている、現場の人間です。

今日は、私が手作業で12時間以上かけていた受注処理を、Google Apps Script(GAS)で30分に短縮したときの話を書きます。
同じように、毎日の手作業に追われている方に読んでいただけたらうれしいです。

12時間かかっていた頃


海外のお客様から注文が来ると、社内の基幹システムから注文書を出力します。
ところがこの基幹システムは国内向けで、海外の取引にはまったく対応していません。

出力されるのは、10社分の注文書が1枚のExcelシートに縦に連なったもの。
しかも、インボイス番号、保税倉庫の名前、注意事項といった海外向けに必要な項目は、一切載っていません。データベースもないので、過去の例を調べながら1社ずつ手で打ち込んでいきます。これだけで1時間。

次に、40行ごとに1社分ずつPDFにして保存します。
ここからが本当に大変でした。

ファイル名は「納期_製品名_注文書番号_インボイス番号_社名」と決まっています。
納期くらいは覚えています。でも製品名は覚えていません。保存したPDFをもう一度開いて、製品名をコピーして、閉じて、名前を変更して貼り付ける。製品が2つある注文では、2行をうまくコピーできずに、一度メモ帳に貼ってから戻す。8桁の注文書番号のために、またPDFを開く。

元気なときで1社10分。疲れてくると15分、20分。
それが10社分です。

終わったら、今度は各社へのメールです。
Gmailで下書きを10通作り、1社に何人もいる送り先のアドレスを入れ、上司をCCに入れる。得意先の社名や宛名は、絶対に間違えられません。件名にも本文にも製品名と納期を書き、「○月○日までにご回答ください」と添える。テンプレートがあっても、毎回書き換えるところが出てきます。
最後にPDFを手で添付するのですが、A社のメールにB社の注文書を付けてしまうことがあるので、添付した中身まで1通ずつ確認します。

合計すると、12時間でもまだ控えめな数字です。
ほかの仕事も割り込んでくるので、海外から注文が届いてから発注を出すまでに、2日、3日、4日とかかってしまう。

心の中では、毎秒文句を言っていました。
「なんでこんなことをしなくちゃいけないの?」
「一体いつの時代なの?」
「手で書いた方が早いんじゃないの?」

家に帰ってもぐったりでした。
こんなことをするために、何十年もキャリアを積んできたわけじゃないのに。

「こんなの、絶対システムで解決するやろ」


実は私は、ずいぶん前に1年だけ、IT企業でプログラマーをしていたことがあります。JavaScriptやJavaを勉強して、実際に制作もしました。
プロのエンジニアと呼べるほどではなく、初心者のまま事務の世界に移りました。本職はエンジニアではありません。でも、基礎はありました。

だからこそ、毎日この作業をしながら「こんなの、絶対システムで解決するやろ」と思っていました。なのに、自分でコードを書き切るスキルがない。それがずっともどかしかったんです。

そんなとき、通っていたAIスクールでGASを知りました。しかも、コードはAI(Gemini)が書いてくれる。
「これは行ける」と思いました。

作るのは、大変というより楽しかった


正直に言うと、作るのは大変というより楽しかったです。
自分の手でコツコツとコードを書いたことがあるので、AIが書いてくれたコードを見ると「ここは直した方がいい」という勘が働きます。AIが何をどう書いてくるのか、見直すのが楽しみで、自分のコーディングの力も蘇ってくるような気がしてワクワクしました。

AIにダメ出しをして、何度も壁打ちしながら少しずつ仕上げていく。今も、もっと上手な頼み方があるはずだと思いながら勉強を続けています。

一番の壁は「表記ゆれ」


一番時間がかかったのは、データの「表記ゆれ」でした。
商品名には半角カナと全角カナが混ざり、プログラムが読めない記号がたくさん入っている。英語も大文字だったり小文字だったり。Excelなのに、まるでワープロで書いたようなデータです。これでは、いくらGASでも読み取れません。

これは2つの方向から解決しました。

1つは、元のデータを整えること。
「このままではAIも動けないし、ずっと人に頼った業務が続いてしまう」と社内で提案し、同僚が少しずつデータを直してくれています。

もう1つは、プログラムの側で吸収すること。
「半角カナは全角として照合する」「記号は無視する」「英語の大文字は半角として扱う」といったルールを決めて、表記がばらばらでも読み取れるようにしました。

初めて30分で終わった日


1日でできたわけではありません。業務の合間を縫って、コツコツ作りました。
それが想定どおりに動いたときは、「やったー!」でした。やっぱり自分の勘は正しかった。GASで初めて作ったものが動いて、本当に感動しました。

今は、PDFの分割とファイル名付け、メールの下書きと添付まで自動です。私がやるのは最後の確認だけ。12時間以上かかっていた作業が、30分で終わります。

20代の同僚にシェアしたら、「これ、本当に嫌だったんです。丸一日かかってもできなかったんです」と、目を輝かせて喜んでくれました。本当にうれしかったです。

社内のミーティングでも発表させてもらいました。在宅の私の代わりに、会議室で同僚が動かしてくれたのですが、上司たちから「すごい!」「こんなことできるんですね!」という声が聞こえてきました。ほかの課でも使えないか、検討もしていただきました。

時間ができて、変わったこと


注文書を出すスピードは、半分どころではなく速くなりました。

何より変わったのは、気持ちです。
以前は、注文書の作業中にほかの仕事が割り込むと、本当にイライラしていました。今は「あの仕組みがあるから、ほかの仕事をしながらでも早く出せる」と思える。イライラしにくくなりました。

それから、「次はこれを改善しよう」と考えるようになりました。細かいことはたくさんありますが、大きく時間を減らせるもの、ミスを防げるものから順番に取り組んでいます。

同僚からも「これもすごく大変なんですけど、何とかなりませんか?」と相談されるようになりました。
そこで作ったのが、SDS(安全データシート)を目視で1つずつ探すのではなく、自動で集める仕組みです。30分かかっていた作業が1分になりました。このときも、データを整える必要があるとわかると、同僚が「やります」と言って一生懸命データを直してくれました。

1つの自動化をきっかけに、周りも一緒に動き出した。それが一番うれしかったことかもしれません。

同じように手作業で困っている方へ


知らないうちに諦めて、当たり前になっている作業はありませんか?

初心に返ってみると「なんでこれを手作業でやっているんだろう」「原始的すぎる」と感じる作業。
それなのに、疲れてしまうのは自分が弱いからだろうか、スキルが足りないからだろうか、仕事が遅いからだろうかと、自分を責めてしまう。

そんなことはありません。あなたの価値は、そんなものではないです。

誰がやっても同じになる単純作業は、GASに任せましょう。
そして、あなたにしかできない、あなたの価値が輝く仕事に時間を使ってください。

あなたの時間は、あなたの人生そのものです。
単純作業から解放されて、タイムリッチに。
あなたの人生を、もっと輝かせましょう。

ココナラでは、事務の現場で20年働いてきた経験をもとに、価格表・書類・転記などの手作業をGASで自動化するお手伝いをしています。
「これ、自動にならないかな」と思う作業があれば、お気軽にご相談ください。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す