声だけで繋がるって、不思議じゃない?

声だけで繋がるって、不思議じゃない?

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コラム
はじめは、ちょっとよそ行きの声で
おすましさんだったり……

言葉がうまく紡げなかったり。

でも……
なんとなく、そこにいてくれるだけで
心地よくて。

例えば、電話中。

こっち側で救急車が通る。

そしたら、電話の向こう側で

「いま、こっちも救急車通ったよ」

「〇〇のところを通った救急車かな……」

なんて言われると、

え?

もしかして、
近くにいるの……?

なんて、
急激に心臓の音がうるさくなる。

静まれ、静まれ……

聞こえちゃう……

そんなふうに思う。

もし私が、いつものように
お散歩しながら歩いていて、
横断歩道を渡るとき。

電話の向こう側で、

「あ、いつもの信号の音だ……」

なんて言われると、

いつも私との電話の時間、
私の声だけじゃなくて、
いろんな音から私のことを
感じてくれてるんだなって嬉しくなる。

こんな時間、
誰とでも作れるわけじゃない。

心が通い合って、
はじめてお互いに感じられること。

私は、こういう時間がすき……。

声だけなのに、
声だけじゃない。

離れた場所にいるのに、
ほんの少し、同じ世界にいるような。

何気ない日常の音が、
ふたりだけの小さな出来事になる。

そんな、不思議であたたかい時間。

私は、こういう時間を求めている。


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