悪い運勢を見た日、本当に悪いことは増えるのか?

悪い運勢を見た日、本当に悪いことは増えるのか?

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占い
朝、何気なく見た今日の運勢。

「今日は対人関係に注意。思わぬトラブルが起こるかもしれません」

そんなことが書かれていたら、少し気になりませんか?

その日の午後、上司からいつもより素っ気ない返事が来た。帰りには電車が遅れ、予定より遅く帰宅することになった。

「やっぱり今日は運が悪かったんだ」

そう思ってしまうかもしれません。

でも、ここで一つ疑問があります。

同じ出来事が、占いを見ていない日に起きていたとしても、私たちは同じように受け止めたのでしょうか。

占いの言葉が、物事の見え方を変える?

2016年、占いが人の心理に与える影響について、興味深い研究が発表されました。

研究者たちは、参加者に肯定的、あるいは否定的な内容の星占いを読んでもらい、その後の反応を調べました。

実験は3つ行われ、曖昧な出来事をどう解釈するか、認知課題への取り組み、創造性などが調査されました。

その結果、良い内容の星占いを読んだ人は、悪い内容を読んだ人に比べて、曖昧な出来事を肯定的に受け止めやすく、課題の成績や創造性にも良い方向の差が見られたのです。

つまり、占いの文章には、読んだあとの考え方や物事の受け取り方に影響を与える可能性があるということです。

もちろん、この研究は、良い運勢を読めば幸運が訪れるとか、悪い運勢を読めば災難が増えると証明したものではありません。

注目したいのは、実際に何が起きたかだけでなく、それをどう受け止めるかにも違いが生まれたという点です。

「当たった」と感じる瞬間にも、理由がある

日本でも、占いの予言がどのように「的中した」と判断されるのかを調べた研究があります。

2005年に発表された村上幸史氏の研究では、占いを受け取る段階と、後になって結果を振り返る段階を分け、人がどのように的中を判断するのかが検討されました。

そこで注目されたのが、読む人自身による柔軟な解釈です。

例えば「人間関係に変化がある」という予言。

久しぶりの友人から連絡が来ても、職場の人と少し気まずくなっても、人によっては同じ言葉を思い出すでしょう。

予言の内容が曖昧であれば、後からさまざまな出来事に結びつけられる余地があります。

だからといって、占いを信じる人が単純に思い込みの強い人だという話ではありません。

むしろ、人間が物事に意味を見いだそうとする、ごく自然な心の働きとも関係しているのです。

注意が必要な時期は、何もしない方がいい?

では、占いであまり良くない結果が出たとき、どう受け止めればよいのでしょうか。

例えば、仕事運について「今月は慎重さが求められる時期」という結果が出たとします。

これを「今月は何をやっても失敗する」と考えてしまうと、新しい仕事の話が来ても、必要以上に怖くなってしまうかもしれません。

一方で、「大きな契約をする前には、普段より丁寧に条件を確認しよう」と受け取ることもできます。

慎重に過ごすことと、何もしないことは違います。

恋愛でも同じです。

「すれ違いに注意」という結果が出たからといって、相手の言動を何でも疑う必要はありません。

むしろ、相手の気持ちを勝手に決めつけず、分からないことがあれば丁寧に確認する。

そのような過ごし方も考えられるでしょう。

占いで示された注意点を、これから起こる不幸として受け取るのか。それとも、今の生活で気を配るテーマとして受け取るのか。

この違いは、思っている以上に大きい気がします。

悪い結果ほど、伝え方には責任がある

ここまでは占いを読む側の話でしたが、鑑定する側にも考えるべきことがあります。

「来年は運気が悪いので、転職はやめた方がいいです」

そう断言された人は、どんな気持ちになるでしょう。

以前から準備していた転職を諦めてしまうかもしれません。あるいは、その言葉が気になって、日常の小さな失敗まで運気のせいにするかもしれません。

だからこそ、鑑定では良い結果だけを並べればよいわけでも、悪い結果を強く伝えればよいわけでもないと思います。

四柱推命や西洋占星術などで、慎重さを意識する時期と読み解けたのであれば、どのようなテーマについて注意が必要なのか、ほかの占術ではどう表れているのかを整理する。

そのうえで、本人の状況に合わせて、無理のない備え方まで伝える。

不安を与えたまま終わらせるのではなく、結果をどう生かせるかまで考えることが、個別鑑定の大切な役割だと思います。

次に悪い運勢を見たら

今度、あまり良くない運勢を目にしたときには、その日の終わりに少しだけ振り返ってみてください。

占いに書かれていたことは、実際に起きたことでしょうか。それとも、起きた出来事を占いの言葉に当てはめて考えていたのでしょうか。

また、注意を意識したことで、いつもより丁寧に行動できたことはなかったでしょうか。

何も悪いことが起きなかったのなら、それもその日の結果です。

占いは、怖い結果が出たからといって、その未来を待つためのものではありません。

悪い運勢を見た日こそ、不幸を探すのではなく、自分にできる備えを考える。

同じ一日でも、占いとの付き合い方によって、見えてくるものは変わるかもしれません。


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