同じ本に手を伸ばした夜から、二人の話は始まります

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占い
返信が来るのか来ないのか、スマホを何度も見てしまう夜があります。あの人は私のことをどう思っているのか、考え始めると、もう眠れません。
私は、そういう夜のために、あなたの未来を霊視して物語にしています。占いの結果を箇条書きで渡すのではなく、あなたが主人公の、続きを読みたくなる物語です。今日は、その見本をひとつ載せます。
これはサンプルの物語です。あなたの物語は、あなた自身の回答から、あなたの未来を霊視して書きます。
来月、友だちと出かける旅行の夜、みんなが部屋に戻ったあとの談話室で、あなたは本棚の高い段に手を伸ばします。同じ背表紙に、横から別の指先が触れて、顔を上げると、同じ旅行に来ていた、あの人でした。「どうぞ」「いえ、先にどうぞ」と譲り合って、結局あなたが彼に譲ります。「おやすみなさい」と言って別れたあと、あなたは布団の中で、なぜか何度も、指が触れた瞬間を思い出してしまいます。
翌朝、朝食の席で、あなたの隣に、あの本がそっと置かれます。「読み終わりました。続きは、あなたの番です」。一晩で読み切ったのかと驚いて、あなたが笑うと、彼も照れくさそうに目をそらしました。帰りの電車で、あなたは自分でも気づかないうちに、いつもより少しだけ、あの人の近くに座っています。窓の外を流れる雪景色を、二人とも黙って眺めていて、その沈黙が、なぜか少しも気まずくありません。
旅行が終わっても、本の話は終わりません。あなたが読み終えた感想を送ると、彼は夜遅くに、短い返事を何度もくれます。返事が遅い日は、彼のほうから「今日は本を読む元気がなくて」と正直に書いてきます。そんな弱さを見せてもらえたことがうれしくて、あなたはまた、長い返事を書いてしまいます。そのうちに、二人はお互いに、相手が好きそうな本を一冊ずつ選んで、贈りあうようになりました。あなたが選んだ本を、彼が「自分では絶対に選ばない本です」と言って、とても楽しそうに読んでくれたとき、あなたは初めて、この人の前では、背伸びをしなくていいのだと思います。
初めて二人で会う約束をしたのは、雨の日の午後でした。待ち合わせた喫茶店で、お互いが同じように、相手に贈る本を紙袋に入れて持ってきたと分かって、二人は席につく前から、笑いが止まりません。何を話したのか、あとから思い出せないほど、時間はあっというまでした。ただ、帰りぎわに彼が言った「次は、一緒に本屋へ行きませんか」の一言だけは、あなたの耳に、いつまでも残っています。断られると思っていたのに、気づくとあなたは、「行きたいです」と、すぐに答えていました。
そして季節がひとつ巡るころ、あなたの部屋の本棚には、彼が贈ってくれた本が並ぶ段ができています。その一冊一冊に、彼の字の短い手紙が挟んであって、あなたは眠れない夜に、順番に読み返します。あの旅行の夜に彼へ譲った一冊は、いまは二人の話題のいちばん真ん中にあって、彼の部屋の窓辺にも、あなたが贈った本が一冊、置かれていると聞いています。
あなたと、気になるあの人は、この先、どうなっているでしょうか。
あなたの物語は、500円から書いています。1年・3年・5年・10年、そして生涯の物語もあります。気になる人がいる方は、ココナラで「近未来案内所」と検索してみてください。
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