週末は満席、平日は空席。2人で営む陶芸教室のHPは、予約ボタンより先に何を変えるか

週末は満席、平日は空席。2人で営む陶芸教室のHPは、予約ボタンより先に何を変えるか

記事
ビジネス・マーケティング

1.教室は人気なのに、埋めたい席だけ残ってしまう


土日は予約が入り、初めて来た方も楽しそうに帰っていく。ところが平日は、準備をした電動ろくろの前に誰も座らない時間がある。写真も更新したし、予約ボタンも目立たせた。それでも、増える問い合わせは週末の空き状況ばかり。

今回は、常勤2人、電動ろくろ4台で営む陶芸教室を想定します。代表自身も指導に入り、週末はほぼ埋まる一方、平日の体験枠をどう届けるか迷っている。そんな方に向けた記事です。教室の設定は架空で、表紙・図解も説明用です。特定の施設の実績を紹介するものではありません。

先にお伝えしたいのは、「予約ボタンを押しやすくすること」と「平日に来られる方へ、平日の枠を届けること」は別、という点です。

教室全体の人気が伝わっていても、平日に休みを取る人が、自分の予定に合うか判断できるとは限りません。魅力的な作品写真の先に総合予約ボタンが一つあるだけでは、来訪者はカレンダーを開くまで、曜日も時間も一人で参加できるかも分からないからです。

では「平日限定のお得なプラン」を作ればよいのでしょうか。価格が理由で迷っているなら候補になります。ただ、知りたいのが開催日や終了時刻なのに、値段だけを変えても予定は立てられません。まず直すのは、割引率より「自分が行ける体験だ」と分かるまでの道のりです。

2.「平日のお客さま」では広すぎる。一人の予定から考える


たとえば、近隣で働き、平日が休みになる方。休日に何か作ってみたいけれど、友人とは休みが合わず、一人で申し込むのは少し気が引ける。午後には別の予定があるので、長引く体験も選びにくい。ここでは、この一人を仮の対象者に置きます。

この方が必要とするのは、教室の楽しさに加えて「どの平日に、何時から何時まで、どの条件で参加できるか」です。作品を持ち帰れる時期や受け取り方法も、遠出をせず気軽に試したい方には大事な判断材料になります。

一方、近隣宿泊者の滞在中の体験を狙うなら、確認する条件は変わります。移動時間や荷物、旅行日程との相性を考える必要があります。両方を一度に盛り込むと、誰にとっての便利さなのかがぼやけます。最初は一つの来訪場面に絞りましょう。

ただし、この対象者が実際にいるかは、HPの担当者が決めつけることではありません。これまでの平日参加者や問い合わせを見返し、来た理由、選んだ曜日、予約前に聞かれたことを確認します。個人を特定する情報を外へ出す必要はありません。記録がなければ、次の平日参加者に負担のない範囲で聞くところからで十分です。

写真も、その場面に合うものを選びます。大人数でにぎわう写真だけでなく、実際の席の様子や、講師の手元を見ながら作業する距離感が分かる写真。掲載許可を確認したうえで、「ここなら一人でも過ごせそう」と想像できる材料を添えます。一人参加を受け付けていないなら、写真でそう見せるのではなく、対象者の設定から考え直します。
平日に来られる人の予定と教室の開催枠をつなぐ図.png

3.「ろくろが空いている」と「受け入れられる」は違う


平日向けの案内を出す前に、2人の間で揃えておきたいことがあります。4台空いている日でも、4人を新たに受け入れられるとは限らない、ということです。

片方が焼成や発送に回る日、初めての方が重なると指導に時間が必要な日、前後に清掃や準備が入る日。設備の空きだけで募集すると、申込後に時間変更をお願いすることになり、せっかく立てた予定を崩してしまいます。

そこで、まず「実際に案内してよい枠」を決めます。開催日、開始・終了の目安、指導できる人数、最少催行人数、申込締切、予約確定のタイミング。焼き上がりまでの期間、受け取り・配送の条件、別途費用がある場合の内容も、今の運用に合わせて整理します。ここで挙げた項目は確認候補であり、実際の条件や日数を仮に作って掲載するものではありません。

平日向けの小さな案内欄には、全部の説明を詰め込む必要はありません。体験の特徴を短く伝え、そのすぐ下で「開催日・時間」「参加条件」「作品の受け取り」を確認できるようにする。ボタンは「予約する」だけでなく、実際のリンク先に合わせて「平日の開催日を見る」といった言葉にします。

クリック先が総合カレンダーしか用意できない場合もあります。そのときは、対象の曜日やコース名、選び方を先に短く示します。ボタンには「空き状況は予約画面でご確認ください」など、実際の確認方法を添えることも考えられます。選んだつもりで別のコースへ進むような迷いを減らす工夫です。

更新できない残席表示をHP側にも置くより、確実に管理している予約画面へつなぐ方が扱いやすい場合があります。リアルタイムの空席連携は、その必要性が見えてから検討しても遅くありません。
ろくろの空き台数と実際に受け入れられる人数を分ける図.png

4.作り替えの前に、三つの方法を比べる


方法は一つではありません。今のHPと予約画面でどこまでできるかによって、着手する場所が変わります。

最も小さな変更は、既存の体験ページに平日向けの案内欄とリンクを一つ加える方法です。文章と写真の選定、リンクの確認が主な作業になります。新たなページ管理が増えにくい一方、対象者への案内がページの奥に埋もれると見つけてもらえません。入口となる場所にも、短い案内が必要です。

次は、平日に来る方だけに向けた説明ページを一枚用意する方法です。場面に合う写真、参加条件、開催日の確認先を一続きにでき、案内するときも一つのURLを渡せます。ただし、既存ページと料金や開催条件を重複して書くほど、後から更新漏れが起こりやすくなります。繰り返す情報を絞り、変更時に誰がどこを見るかを決めておきます。

三つ目は、予約画面のコース分けや曜日への絞り込みを整える方法です。現在使っているサービスで可能か、先に確認が必要です。設定費用や利用料が変わる場合もあるため、仕様と費用を確認してから判断します。見せ方が分かりやすくても、スタッフ側で二重の管理が増えるなら、その負担も含めた検討が必要です。

費用を比べるときは、初回制作費だけでなく、写真の準備、文章確認、予約設定のテスト、公開後の更新作業を分けて見ます。安く一度作れても、毎週別々の場所を直すなら、2人の仕事には重くなります。まずは既存ページへの追記で、来訪者が迷わず対象の枠まで進めるかを確認する。その結果を見て、次の方法へ進む考え方でよいと思います。
既存ページへの追記と平日専用案内と予約画面整理の三案比較.png

5.反応を見る単位は、教室全体ではなく「届けた平日の枠」


小さく始めるなら、まず実際に受け入れられる平日の枠を選び、その案内がどこから見られるかを一つ決めます。たとえば、既存HPの体験紹介から平日案内へ進めるようにする。新しい発信も行うなら、平日が休みの方に関係する内容で、その案内先へつなぎます。事実と異なる「ゆったり指導」や「必ず一人で参加可」といった約束は加えません。

確認したい流れは、平日向けの案内に人が来る、対象の開催枠を見る、申し込む、教室側で確定する、の四つです。利用中の仕組みで確認できる範囲を記録し、見えない段階は「不明」のままにします。申込が入っただけで、予約確定や実際の来店と同じには扱いません。

案内自体がほとんど見られていないなら、ボタンの位置だけでは解消できません。その人が案内に出会う場所を考え直す必要があります。見られているのに開催枠へ進まないなら、日程や条件、何ができるかが伝わっているかを確認します。申込後に確定しないなら、受付条件や返信までの流れも見直す対象です。

もちろん、来られる人に案内が届いても、予定が合うとは限りません。少数の反応だけで成功・失敗を断定せず、問い合わせで迷われた点や、教室側の対応時間も一緒に残します。週末の申込を減らして平日へ動かしただけなのか、新しく来られる方が増えたのかも、分かる範囲で区別します。

ここで知りたいのは、細かな数字を揃えること自体ではありません。「その人に、その枠を案内する方法は続けられそうか」です。次の案内を出す前に2人で振り返り、条件・文章・届ける場所のどこを変えるか、一つずつ決めていきます。
平日向け案内の閲覧から対象枠の確認と申込と確定までの流れ.png

6.明日は、予約画面を開く前の一分を見直す


まずはスマートフォンで、自分のHPを初めて見るつもりで開いてみてください。次の五つが確認できれば、着手する場所を絞れます。

・平日に来てほしいのは、どんな予定を持つ一人か。
・その人に案内できる開催枠と、受け入れ条件は決まっているか。
・開催日、体験時間、参加条件を予約前に確認できるか。
・ボタンの言葉と、移動先でできることが合っているか。
・条件が変わったとき、誰がどの掲載箇所を更新するか。

もし一つだけ直すなら、平日案内の入口と、開催日を確認する場所をつなげてみる。予約システムを替える話は、その先でも構いません。

空席があると、どうしても「もっと広く集客しなければ」と焦ります。でも、週末に喜んで帰るお客さまがいるなら、届けられている体験の魅力はあります。次は、その魅力を平日に来られる方の予定へ翻訳する段階です。2人で無理なく続けられる案内にして、制作や指導に使う時間も大切にしていきましょう。

今のHPで、どこから見直すか迷っている方へ。石井DXスタジオでは、1ページの文章や情報の順序、スマートフォンでの読みやすさ、予約などへの導線を診断するサービスをご用意しています。修正作業そのものではなく、優先して整える箇所を確認したいときの入口としてご覧ください。


サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す