家事動線は、短ければいいわけじゃない。

家事動線は、短ければいいわけじゃない。

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コラム

家づくりでよく耳にする「家事動線」

キッチンから洗面室へ
洗濯機から物干し場へ
物干し場から収納へ

できるだけ移動距離を短くして、効率よく家事ができる間取りにしたい。

そう考えるのは、とても自然なことです。

でも、家事動線は短ければ短いほど、暮らしやすくなるのでしょうか。

例えば、キッチンのすぐ隣に洗面室がある間取り。

料理をしながら洗濯もできる。
移動距離も短く、図面の上ではとても効率的に見えます。

ところが、実際に暮らしてみると、朝の忙しい時間に家族が洗面室へ向かい、料理をする人と通る人の動きが重なることがあります。

あるいは、洗濯機と物干し場が近くても、取り込んだ洗濯物を畳む場所がなかったり、しまう場所が家のあちこちに分かれていたり。

移動距離は短いのに、なぜか家事がしにくい。

そんなことも起こります。

大切なのは、距離の短さだけではなく、家事がどのような順番で行われ、家族がその空間をどう使うのかということ。

洗濯物を運ぶ。
干す。
取り込む。
畳む。
しまう。

ひとつの家事にも、いくつもの動作があります。

その途中で必要になる場所や、物の置き場まで考えられているか。

家事をする人だけでなく、そこを通る家族の動きも想像できているか。

間取りを考えるとき、私はそんなことが気になります。

一級建築士として22年間、さまざまな建物や暮らしに関わってきました。

図面の上で整っていることと、実際に使いやすいことは、必ずしも同じではありません。

家事動線を考えることは、単に移動距離を短くすることではなく、毎日の暮らしの流れを考えることなのだと思います。

家を建てることがゴールではなく、そこから続いていく暮らしのために。

「暮らしのつづき」では、一級建築士の視点から、間取りのチェックを行っています。

図面だけでは気づきにくい、暮らし始めてからの使いやすさを、一緒に考えていきます。

暮らしのつづき
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