「速くなりました」と言われたら、聞いてほしいことが2つあります

「速くなりました」と言われたら、聞いてほしいことが2つあります

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ホームページの表示速度を改善してもらって、「速くなりました」と報告が届いたとします。添えられていたのが点数のスクリーンショット1枚だったなら、一度だけ聞いてみてください。

「これは何回測った数字ですか」

意地悪で言っているのではありません。表示速度の点数は、同じページを続けて測っても10点前後動きます。回線の混み具合や、そのとき計測サーバーがどれだけ空いているかで変わるからです。1回だけ測った82点は、改善の結果かもしれませんし、たまたま空いていただけかもしれません。区別がつきません。

私はこれで恥をかきました。

自分の運営サイトの改善結果を公開したとき、数字を2回訂正しています。原因は、毎回ちがう手順で測っていたことでした。あるときはブラウザの開発者ツール、あるときは外部の診断サイト、あるときは自作のスクリプト。どれも間違いではないのですが、測っているものが少しずつ違う。いちばんやっかいだったのが、圧縮されたまま届くデータ量と、ブラウザが展開したあとのデータ量の取り違えです。実測で2.5倍ずれました。その2.5倍ずれた数字を、私は自信満々で書いていたわけです。

いまは計測用のスクリプトを1本に決めて、それ以外では測りません。前と後を、同じ道具で、同じ手順で測ります。

そのうえで、ご報告の主役は点数ではなくデータ量に置いています。点数はぶれますが、「このページを開くと何キロバイト流れてくるか」は測り直しても同じ値が出るからです。

具体例をひとつ。

私が運営しているウイスキーの情報サイトは、1ページあたりの転送量が839KBありました。いまは341KBです。半分以下になっています。犯人は見出しに使っていた日本語フォントで、これだけで全体の77%を占めていました。文字の形を整えたくてフォントを1つ足しただけのつもりが、ページの重さの4分の3を持っていっていた、という話です。

この「原因はここでした」まで書けるかどうかが、たぶん分かれ目です。何をどう直したのか分からない改善は、次に同じことが起きたときに再現できません。

検索順位のほうも書いておきます。同じサイトで、平均掲載順位が公開直後の週の44.4位から23.0位まで下がりました。40日以上かけて日ごとに下がったもので、都合のいい2日を切り取って比べた数字ではありません。検索結果の1ページ目に入っている言葉が12個あります。「ラフロイグ似たウイスキー」で7.4位、「アイラ スコッチ違い」で8.7位、といったところです。307ページすべてインデックスされています。

正直に書くと、1ページ目に入っている12個はどれもニッチな組み合わせの言葉です。「ウイスキー」の一語では、まだまったく歯が立ちません。小規模なサイトの検索対策は本来この戦い方になると思っていますが、「上位に入りました」とだけ言うのは違うので、そこは書いておきます。

順位の保証はしません。順位を決めるのはGoogleで、私が約束できるものではないからです。「上位表示を保証します」と言われたら、その時点で疑ってよいと思います。

長くなりました。ひとつだけ持ち帰っていただけるなら、これです。

速度の改善報告を受け取ったら、「何回測りましたか」と「どこが原因でしたか」の2つを聞いてみてください。答えられる人は、自分の出した数字を自分で疑ったことがある人です。


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