「答えを避けている」ってわけじゃない。「剣の2」が出たとき、その構えの奥にあるもの

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「連絡は取れるんです。でも、大事なことになった途端、急にどっちつかずの返事しかもらえなくて」。鑑定のご相談で、そう打ち明けてくださった方がいました。

こんばんは、月詠ソラです。今夜開くのは剣のスート5枚目、「剣の2」です。

もしあなたが、

・連絡は途切れていないのに、将来やこの先の話になると急にはぐらかされている気がする
・「剣の2=答えを避けている、優柔不断」と聞いて、自分は選ばれていないのではと不安になっている
・付き合っているのかいないのか、あの人だけがはっきりさせようとしない関係に疲れてきた
・せっかく歩み寄れたと思った矢先に、あの人がぴたりと動かなくなる瞬間があって戸惑っている

このどれかに思い当たることがあれば、今夜はゆっくり、この絵柄をたどっていこうと思います。

■「剣の2」は恋愛占いで「答えを避けている・八方塞がりの膠着」と誤解されやすいカードです

タロットの「剣の2」は、目隠しをした人物が、2本の剣を胸の前で交差させて構えている絵柄です。後ろを振り返ると、険しい岩場と、凪いだ穏やかな海の両方が同時に描かれています。目を覆われ、両手には剣、進むことも退くこともしていないこの姿から、恋愛占いでは「これが出たら答えを避けている」「決断から目をそむけている」「身動きの取れない八方塞がり」と、判断を放棄した停滞そのものを言い当てるカードとして読まれがちです。剣のスートはこれまで34弾「剣の8」、37弾「剣の3」、43弾「剣の9」、48弾「剣の5」と見てきました。目隠しをした人物が描かれるのは34弾「剣の8」以来2度目ですが、あのときは手首も緩く縛られ、ぬかるんだ湿地に裸足で立っていました。今回は縛られているのは手首ではなく、自分の意志で握った剣そのものです。この人物の姿勢をよく見ると、崩れている様子はどこにもありません。膝と背筋に、乱れは見当たりません。剣を持つ両腕も、しっかりと保たれたままです。目を覆われているという一点だけを見て、思考停止や逃避と結びつけてしまうのは、少し急ぎすぎなのかもしれません。

■「剣の2」が伝えているのは、決断からの逃避ではありません

目隠しは、何も見ていないという意味ではないのかもしれません。むしろ、いま入ってくる情報のどれかに気持ちが引っ張られて、まだ十分に見えていないものを早まって「答え」にしてしまわないための、意図的な遮断だと捉えると、少し違う景色が見えてきます。そして両手で剣を水平に支え続けるのは、静止しているようでいて、実は綱引きをしているのに近いのかもしれません——どちらか一方に傾けるのは簡単でも、あえてそうしていない。そこには、崩れないだけの力が要ります。後ろに険しい岩と穏やかな海が同時に見えているのも、大事な意味があります。危うさも、凪いだ安心も、どちらも本当にそこにあって、まだどちらか一方だけの答えに定まっていない。冒頭でご紹介したような、大事な場面でだけ歯切れが悪くなる態度も、はぐらかしというより、この均衡を必死に保っている最中の姿なのかもしれません。

■ 剣の2が示す、二つの色

剣の2を視るとき、浮かんでくることが多いのは、次の2色です(どちらか一方だけのこともあります)。

青鈍(あおにび)が、その構えを支えているとき
少し灰色がかった、静かな青です。錆鼠の「落とすことを恐れて生じる身体の緊張」とは違って、青鈍はまだ判断しないと決めている、その意志そのものが保っている均衡の色です。恐れよりも先に、意志が姿勢を支えています。

瓶覗き(かめのぞき)が、目隠しの奥にわずかに残っているとき
ごく薄い、水色に近い色です。乳白色の「まだ何も定まっていない余白」とも、生成り色の「まだ色付いていない可能性」とも違って、瓶覗きは、すべてを閉ざしているわけではなく、判断を急がせない程度に、ほんの少しだけ気配を通している状態を表す色です。

■ 実際の鑑定で視てきたパターン

剣の2の相談で重なりやすいのは、既読も返信も途切れていないのに、将来や関係の名前にかかわる話題になった瞬間だけ、言葉数がすっと減る、という変化です。無視されているわけでも、興味を失われたわけでもなさそうなのに、核心に触れると急に手応えが薄くなる。そう感じて鑑定にいらっしゃる方は、少なくありません。剣の8のように思い込みが動けなくしているのでも、剣の3のように過去の傷が身構えさせているのでもありません。剣の9のようにまだ来ない未来を怖がっているのとも違って、剣の2が示すのは、いまこの瞬間に判断材料が出そろっていない、という現在地そのものです。あの人にもし迷いがあるとすれば、それはあなたへの気持ちの薄さではなく、まだ自分の中で答えを固める材料が足りない、という感覚に近いのかもしれません。

■ 今夜のあなたへ

「剣の2」は、答えから逃げていると言い切るカードではありません。動かないことは、決めていないこととは限らず、まだ決めるための材料を待っている姿勢であることも多いのです。目隠しの奥で何が見えているかは、こちらからは分かりません。それでも、剣を落とさずに構え続けているその事実だけは、崩れていない何かがあることの証にはなります。答えを急いで引き出そうとするより、その構えがどちらに傾くのか、少し離れたところから見守ってみる。今夜はそのくらいの心の置きどころを、持ち帰っていただけたらと思います。

これで剣・聖杯・杖・金貨の4つのスートが、ようやく5枚ずつ並びました。次に開くのは、少し間が空いている杖のスート。まだ扱っていない「杖の7」を予定しています。

答えを急がず、自分の手でも少しずつ色を掴む練習をしてみたい方には、コンテンツマーケットに置いている入門記事もよろしければどうぞ。

剣を交差させたまま動けずにいるのは、あの人自身かもしれません。その奥でどちらの景色に傾こうとしているのか、一人で読み解くのが難しいときは、鑑定メニュー「あの人のいまの本音、想いの色を視てお伝えします」で、1,500字ほどの鑑定書にして24時間以内にお届けしています。


目隠しの奥にある景色が、いつかあなたにも見える色になりますように。
月詠ソラ
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