こんばんは、月詠ソラです。前回の予告どおり、今夜は金貨のスートに戻ってきました。38弾で開いた「金貨の9」から少し数字を遡って、今夜は「金貨の8」を視ていこうと思います。
もしあなたが、
・「金貨の8が出たら、あの人はあなたのために一生懸命尽くしてくれている」と聞いて、その言葉にすがりたくなっている
・連絡の頻度は前と変わらないのに、気持ちが離れているのかどうか、判断がつかずにいる
・あの人が今、仕事や自分の課題にひたすら打ち込んでいる様子を見て、その先に自分の居場所が残っているのか不安になる
・同じようなやり取りが繰り返されるだけで、関係が前に進んでいる実感を持てずにいる
このどれかに重なるところがあれば、今夜はこのカードを一緒に開いてみてください。
■「金貨の8」は恋愛占いで「誠実に尽くしてくれている・愛情表現の証」と誤解されやすいカードです
タロットの「金貨の8」は、職人が作業台に向かい、木づちを手にこつこつと金貨を彫り上げている絵柄です。すでに仕上げた6枚の金貨が背後の柱に几帳面に並べて掛けられ、いままさに彫っている最中の1枚が手元にあります。遠くには小さな町が描かれていますが、職人の視線はそちらへは向いていません。同じ作業を根気強く積み重ねる誠実な佇まいから、恋愛占いでは「これが出たらあの人はあなたのために一生懸命尽くしてくれている」「誠実な愛情表現の証」と、努力の向かう先まで決めつけて読まれがちです。けれど実際にカードを引いて視てみると、そこまで言い切れる話ではないことが多いです。
■「金貨の8」が伝えているのは、確定した愛情表現の証ではありません
よく見ると、職人の目は自分の手元と、いま彫っている一枚だけに注がれています。背後に並んだ6枚も、これから彫られる分も、すべて同じ丁寧な仕事の繰り返しであって、特定の誰かに宛てて作られているようには描かれていません。人と関わる場所である遠くの町には、背を向けたまま座っています。そっけなく見えるあの人の集中にも、これと近い構図が視えることがあります。連絡が減っているのだとしても、それはあなたへの気持ちが冷めたからというより、いま自分の腕そのものを磨くことに意識が向いていて、その手元からまだ顔を上げられずにいる、というくらいの状態であることが多いです。並んだ金貨の一枚一枚は確かに努力の証ですが、それが誰の元へ渡るためのものかは、この一枚だけでは決まっていません。
■ 金貨の8が示す、二つの色
金貨の8の鑑定で重なって視えることが多いのは、この2色です。どちらか一方に決まっているという意味ではありません。
黄土色(おうどいろ)が、あの人の手元に満ちているとき
土に近い、落ち着いた黄褐色です。海松色の「自分の手で育てた実りを味わう充足」とは違って、黄土色はまだ仕上がっていない、いままさに形にしている途中の努力そのものを表します。完成を味わう色ではなく、繰り返しの中で腕を磨いている最中の、地に足のついた色です。
枯野色(かれのいろ)が、あの人の視線の外ににじんでいるとき
くすんだ黄みの灰色です。遠山鼠の「まだ辿り着いていない、二人で見ている生活の輪郭」とは違って、枯野色は誰かと共に見ている未来のビジョンではなく、いま手元に集中している人の視界の外に、ただ静かに残っている景色を表します。忘れられたわけではなく、まだ振り返る番が来ていないだけ、という距離感の色です。
■ 実際の鑑定で視てきたパターン
金貨の8のご相談で、実際によく重なるのはこんな場面です。「尽くしてくれているはずなのに、なぜか気持ちが伝わってこない」と感じる方に、これまで何度も出会ってきました。金貨の9のようにすでに実りを味わっている静止した充足とも、杖の8のように制御者のいないまま一気にほどけて動き出す速さとも違って、金貨の8はいままさに一つひとつの動作を、根気強く繰り返している最中に出やすいカードです。剣の8のように思い込みで足が止まっているのとも違い、こちらは実際に手を動かし続けているぶん、外からは同じことの繰り返しにしか見えず、進んでいる実感を伝えづらいという特徴があります。その努力がいつ、どんな形であなたの方を向くのかは、この一枚だけでは見えてこない部分として残ります。
■ 今夜のあなたへ
「金貨の8」は、その努力が誰のためのものかを、はっきり教えてくれるカードではありません。それでも、同じ作業を根気強く積み重ねているあの人の手元には、投げやりさとは違う何かが宿っているように視えることがあります。仕上がりを急いで求めるより、いまはまだ途中の一枚なのだと捉え直してみるだけで、今夜は少し心が凪ぐこともあるかもしれません。
小アルカナも9枚目を数えました。次は剣のスートに戻って、「剣の9」を開いてみようと思います。よろしければ、また覗きにいらしてください。
もし今、金貨の8があなたに示した意味を、もっと詳しく知りたくなったら。
鑑定メニュー「あの人のいまの本音、想いの色を視てお伝えします」で、1,500字ほどの鑑定書にして24時間以内にお届けしています。
今夜のあなたの時間が、少しでも穏やかなものになりますように。
月詠ソラ