勝ってないって言う人に、カードが『いや勝ってるよ』って言い張った。
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占い
占いをしていると、たまにカードが
“人の事情を一切考慮しないで真実だけ言ってくる無敵キャラ”
を引いてくる日がある。
この前のお客様のときに出たのが、
「ワンドの6」。
勝利のカード。
なのに、ご本人は開口一番こう言った。
「いや、勝ってないです。むしろ負けてます。」
でも話を聞いていくと、その方は毎日、
誰にも言わずに“心の治安維持活動”みたいな戦いをしていた。
・言いたいことを飲み込んで胃がキュッとなった日
・笑顔で帰ったけど家でそっと魂が抜けた日
・誰かの機嫌を取るために自分の気持ちを後回しにした日
こういうことって世間は「勝利」とは呼ばない。
でもカードは知ってる。
“あなた、今日も自分をちゃんと守ったね。
それ、立派な勝利だよ”
って。
勝利って、別に表彰台に乗ることじゃない。
誰にも褒められない場所で、
自分の心を壊さないように踏ん張ったこと。
それが、カード的には“勝ち”なんだ。
私はカードを見せながら言った。
「じゅうぶん勝ってますよ」って。
人って、
“頑張ったのに誰も気づいてくれない”
という理由で、自分の勝利を不採用にしがちだ。
でも、カードはときどきこうやって
通知も来ないのに勝手に採用してくれる。
タロット占いって、未来を当てるだけじゃなくて、
自分の人生の主人公席に座り直すための
ちょっと笑える号令みたいなものなのかもしれない。
今日もどこかで、
あの子が勝利していると思うと、
私までちょっと強くなれる。