今回は、私がスポーツインストラクター兼スポーツカウンセラーとして働いていた頃のお話をします。
ジムには、さまざまな目的を持った方が来られますが、
その中でも特に多かったのが「ダイエット目的」のお客様でした。
初回のカウンセリングでお話を聞くと、
ほとんどの方が口を揃えて
「痩せたいです」
とおっしゃいます。
それ以上の言葉はあまり出てきません。
初対面ですし、自分の体のこととなると、話しづらいのも無理はありません。
ただ私は、その「痩せたい」という言葉だけでは、
その人にとっての本当のゴールは見えないと感じていました。
そこで、少しずつ質問を重ねていきます。
なぜ痩せたいと思ったのか。
体のどの部分を、どう変えたいのか。
いつまでに、どんな状態になりたいのか。
そうやって話をしていくうちに、
最初は少なかった言葉が、少しずつ増えていきます。
すると、
「昔着ていた服をもう一度着たい」
「人目を気にせず外に出たい」
「自分に自信を持ちたい」
そんな本音が、ぽつぽつと出てくるようになります。
最初に口にしていた「痩せたい」という言葉は、
ただの入り口でしかなかったんだなと、いつも感じていました。
本音が見えてから、初めて目標を一緒に決めます。
体重の数字だけにとらわれず、
その人にとって意味のあるゴールを設定し、
無理のないペースでフォローしていきました。
この経験を通して思ったのは、
人は最初から本当の気持ちを言葉にできるわけではない、ということです。
人間関係の悩みでも、同じだと思っています。
表に出てくる言葉の奥には、
まだ言葉になっていない本音や、本当の目的が隠れていることが多い。
それを一人で整理するのが難しい時、
誰かと話すことで、少しずつ見えてくることもあります。
もし今、同じように気持ちがうまく言葉にならないまま悩んでいるのなら、
話すことで整理するお手伝いができるかもしれません。