私は整理収納アドバイザーとして、これまで500件以上のお宅を訪問してきました。
さまざまなご家庭の暮らしに触れる中で、私自身の整理収納に対する考え方も、少しずつ変わってきたように思います。
今日は、そんな日々の経験から感じていることを、少しお話ししたいと思います。
同じ家は、ひとつとしてない
これまで訪問したお宅には、本当にさまざまな暮らしがありました。
小さなお子様がいるご家庭。
仕事と家事の両立に忙しい方。
インテリアにこだわりを持っている方。
物を大切にしていて、なかなか手放せない方。
家族構成も、生活習慣も、大切にしていることも人それぞれです。
たとえ間取りや収納の広さが似ていても、使いやすい収納は同じではありません。
例えば、細かく仕切られた引き出しが使いやすい方もいれば、ざっくりと収納する方が合っている方もいます。
誰かにとって使いやすい収納が、自分にとっても使いやすいとは限らない。
たくさんのお宅を訪問するなかで、そう感じるようになりました。
きれいに収納することがゴールではない
整理収納というと、物がきれいに並んだ収納や、生活感のないお部屋を思い浮かべる方も多いかもしれません。
もちろん、見た目が整っていることも大切です。
でも、私がそれ以上に大切にしているのは、
「使いやすいこと」
そして、
「無理なく元に戻せること」
です。
どんなにきれいに収納しても、取り出すのが面倒だったり、戻すまでにいくつもの動作が必要だったりすると、少しずつ使いにくさを感じるようになります。
反対に、日々の動きに合った収納は、自然と使い続けられるもの。
収納は、きれいに見せるためだけのものではなく、毎日の暮らしを支えるもの。
そんなふうに考えています。
片付けの先にある、本当の願い
お客様からよく伺うのが、
「部屋をスッキリさせたい」
という言葉です。
でも、お話を重ねていくと、その先にある想いはさまざまです。
家事をもっと楽にしたい。
子どもとゆっくり過ごす時間がほしい。
好きなインテリアを楽しみたい。
友人を気軽に招ける家にしたい。
休日は片付けに追われず、好きなことをして過ごしたい。
片付けたい理由は、単に物を減らしたいからだけではないんですよね。
スッキリしたその先に、どんな暮らしをしたいのか。
私は、その部分を大切にしたいと思っています。
とはいえ、最初から理想の暮らしがはっきりしている必要はありません。
実は私自身も、以前は自分の理想をうまく思い描けなかった一人です。
物と向き合い、自分にとって必要なものや大切にしたいことを考えていくなかで、少しずつ見えてきたものがありました。
だからこそ、お客様にも最初から答えを求めることはありません。
一緒に考えながら、その方にとっての心地よさを見つけていけたらと思っています。
「もっと早くお願いすればよかった」
整理収納のサポートをしているなかで、お客様からいただく嬉しい言葉があります。
「もっと早くお願いすればよかった」
この言葉をいただくたびに、この仕事をしていてよかったなと感じます。
片付けたいと思いながらも、なかなか手をつけられなかった場所。
何度片付けても、いつの間にか元に戻ってしまう収納。
どうしたらいいかわからず、長い間気になっていた空間。
そんな場所も、一緒に物を見直し、使い方や収納方法を考えていくことで、少しずつ変わっていきます。
一人ではなかなか進まなかったことも、誰かと一緒なら進められることがあります。
私が嬉しいのは、ただ物がきれいに収まった瞬間だけではありません。
その先にある、お客様の暮らしが少し楽になること。
そして、これからの毎日を、より心地よく過ごしていただけることです。
「もっと早くお願いすればよかった」
その言葉の奥には、それまで一人で抱えていた片付けの悩みや、整ったことで感じられた変化があるのかもしれません。
そう思うと、この仕事の大切さを改めて感じます。
私が大切にしていること
500件以上のお宅を訪問してきましたが、今でも毎回新しい発見があります。
私が良いなと思った収納方法が、必ずしもお客様に合うとは限りません。
だからこそ、こちらの考えを一方的にお伝えするのではなく、
お客様の暮らし方や大切にしていることを知る時間を大切にしています。
時には、これまでの習慣を少し変えてみることも必要です。
でも、誰かの理想に無理に合わせる必要はないと思っています。
大切なのは、そこで暮らす人が心地よく過ごせること。
見た目の美しさも、使いやすさも、どちらも大切にしながら、その方に合った方法を一緒に考えていきたい。
それが、今の私の整理収納に対する想いです。
暮らしを整えることは、自分を大切にすること
物の置き場所が決まり、探し物をする時間が減る。
使いにくかった収納が、少しの工夫で使いやすくなる。
気になっていた場所が整い、気持ちにゆとりが生まれる。
そんな小さな変化が、日々の暮らしを少しずつ心地よいものにしてくれるのだと思います。
整理収納は、ただ部屋をきれいにすることではありません。
自分がどんな暮らしをしたいのか、何を大切にしたいのかを見つめ直す時間でもあります。
これからも、一人ひとりの暮らしに寄り添いながら、その方らしい心地よさを一緒に見つけていきたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
皆さんは、スッキリと整ったその先に、どんな暮らしを思い描きますか?
整理収納のご相談について
現在、オンラインでの整理収納相談も行っています。
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そんな方のお話を伺いながら、暮らしに合った片付け方を一緒に考えています。
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