【60代からの“幸齢力”】第20回:「心が通うコミュニケーションの原則」 ― 理解してから理解される

【60代からの“幸齢力”】第20回:「心が通うコミュニケーションの原則」 ― 理解してから理解される

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学び

7つの習慣から学ぶ、幸せなセカンドライフのヒント

人生の後半に入ると、私たちの時間の使い方や人との関わり方は大きく変わってきます。
仕事中心だった人間関係から、家族、地域、仲間とのつながりへ。

そんなセカンドライフを豊かにするために、ぜひ覚えておきたいコミュニケーションの原則があります。

それは、
「まず相手を理解するように努め、その後で、自分を理解してもらう」
というものです。

この一見シンプルな原則こそ、人間関係の信頼を築くための最も大切な鍵なのです。

■人に影響を与えるための「意外な鍵」

私たちは日々、さまざまな形でコミュニケーションをしています。

・読む
・書く
・話す
・聞く

この4つの力は、人生の質を大きく左右します。

しかし多くの場合、私たちは「話し方」や「伝え方」は学びますが、「聞き方」を本格的に学ぶ機会はほとんどありません。

ところが、人との信頼関係を築くうえで最も大切なのは、実は聞く力なのです。

特にセカンドライフでは、
「自分の意見を伝えること」以上に、
「相手の思いを受け止めること」が、人間関係を豊かにしてくれます。

人に影響を与えたいなら、まず自分が相手を理解すること。
その姿勢が、安心感と信頼を生み出していくのです。

■私たちは「自分の物語」を押し付けていないか

ところが実際には、多くの人が相手を理解するためではなく、自分が話す準備をしながら聞いています。

私たちの聞き方は、つい次のどちらかになりがちです。

・自分が話している
・次に何を話すか考えている

つまり、本当の意味では「聞いていない」のです。

さらに、私たちは自分の経験や価値観を基準にして相手の話を理解しようとします。

「それ、私にも似た経験があるよ」
「こうしたらいいんじゃない?」

こうした言葉は親切のつもりでも、実は自分の経験(自分の物語)を相手に当てはめていることがあります。

人生経験を重ねた私たちほど、つい「アドバイス」をしたくなるものです。
しかし時には、助言よりも理解が求められていることも少なくありません。

人間関係のトラブルの多くは、
「相手が自分を理解してくれない」ことではなく、
自分が相手を理解していないことから始まっているのです。

■「聞く」には5つのレベルがある

人の話を聞く姿勢には、次の五つのレベルがあります。

① 無視する
 そもそも聞いていない。

② 聞くふりをする
 「うんうん」と相づちだけ打つ。

③ 選択的に聞く
 自分の興味がある部分だけを聞く。

④ 注意して聞く
 言葉の内容に集中して聞く。

⑤ 感情移入の傾聴
 相手の立場に立ち、その世界を理解しようとする。

この中で最も深い聞き方が、感情移入の傾聴です。

これは単に同意することではありません。
相手の視点に立ち、その背景にある思いや感情まで理解しようとする姿勢です。

セカンドライフでは、
家族、パートナー、友人、地域の人との関係が、これまで以上に人生の満足度を左右します。

だからこそ、この「聞く力」が大きな意味を持つのです。

■理解することに伴う「リスク」と「強さ」

人の話を深く聞くことには、実は一つのリスクがあります。

相手を理解しようとすれば、自分の価値観が揺さぶられたり、考え方に影響を受けたりする可能性があるからです。

これがコミュニケーションの逆説です。

相手に影響を与えたいなら、まず自分が相手から影響を受ける覚悟を持つこと。

そのためには、第1〜第3の習慣で学んだ「自立」という土台が必要です。

自分の価値観という軸があるからこそ、
安心して相手の話を聞くことができる。

そして、その姿勢が人と人との深い信頼関係を育てていくのです。

今日のひとこと

人生後半の人間関係を豊かにする秘訣は、
「話す力」より「聞く力」。

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