感情を我慢しすぎる恋は、相手を大切にしているようで自分の心を置き去りにしてしまう

感情を我慢しすぎる恋は、相手を大切にしているようで自分の心を置き去りにしてしまう

記事
コラム
恋をしていると、
言いたいことを飲み込んでしまうことがあります。

本当は寂しい。
本当は少し傷ついた。
本当は、もう少し大切にしてほしかった。

でも、
それを言ったら重いと思われるかもしれない。
空気が悪くなるかもしれない。
相手が離れてしまうかもしれない。

そう思うと、
何も言えなくなるんですよね。

こういう我慢って、
最初はきっと優しさから始まっています。

相手を困らせたくない。
責めたいわけじゃない。
今の関係を壊したくない。
できるだけ穏やかにいたい。

その気持ちは、
とても自然なものです。

でも、
その優しさがいつも
自分の気持ちを後ろに下げる形になってしまうと、
恋は少しずつ苦しくなっていきます。

言えない。
怒れない。
泣けない。
寂しいとも言えない。

そうやって感情をしまい込んでいるうちに、
相手との関係は保てているように見えても、
自分の心だけが
どんどん置き去りになってしまうことがあります。

本当は、
感情があること自体が悪いわけではありません。

怒りが出るのは、
本当は大切にしたかったものがあるから。
悲しくなるのは、
本当は分かってほしかった気持ちがあるから。
寂しくなるのは、
本当はつながっていたかったから。

感情の奥には、
いつも何かしらの願いが隠れています。

それなのに、
感情を出すことを
『迷惑』
『重い』
『わがまま』
と決めてしまうと、
自分の本音まで悪いもののように感じてしまうんですよね。

特に、
優しい人ほどここで苦しくなりやすいです。

自分が我慢すればいい。
今は言わないほうがいい。
相手にも事情があるかもしれない。
私が気にしすぎなのかもしれない。

そうやって、
相手を理解しようとするぶん、
自分の苦しさを後回しにしてしまう。

もちろん、
相手の事情を考えることは大切です。
でも、
相手を思いやることと、
自分の感情をなかったことにすることは
同じではありません。

ここを間違えてしまうと、
恋の中で
『私はどう感じているのか』
がだんだん分からなくなっていきます。

本当は嫌だったのに、
大丈夫なふりをする。
本当は寂しかったのに、
平気な顔をする。
本当は傷ついていたのに、
相手の前では笑ってしまう。

それを続けていると、
相手に対してだけではなく、
自分自身に対しても
少しずつ嘘をつくことになってしまうんですよね。

そして、
感情を我慢し続ける恋は、
ある日突然苦しくなるわけではありません。

少しずつ、
少しずつ、
心の中に言えなかった気持ちがたまっていく。

最初は小さな寂しさだったものが、
いつの間にか不満になり、
不満を出せないまま
自己否定に変わってしまうこともあります。

私が求めすぎなのかな。
私がもっと我慢できたらいいのかな。
こんなことで傷つく自分が悪いのかな。

でも本当は、
傷ついたことよりも、
傷ついた自分を自分で認められないことのほうが
心を苦しくさせているのかもしれません。

感情を出すというのは、
相手に全部ぶつけることではありません。

怒りをそのまま投げることでも、
悲しみを相手に背負わせることでもない。

まずは、
自分の中にある感情を
自分がちゃんと認めてあげることなんです。

私は寂しかったんだな。
本当は少し悲しかったんだな。
あの言葉で傷ついていたんだな。
もっと安心したかったんだな。

そうやって、
自分の感情に名前をつけてあげるだけでも、
心の中で固まっていたものは
少しずつほどけていきます。

言葉にしないまま抱えている感情は、
自分でも正体が分からないまま
不安やイライラになって出てくることがあります。

でも、
『私は寂しかった』
『私は分かってほしかった』
と見えてくると、
その感情は少し扱いやすくなります。

恋の中で大事なのは、
感情を消すことではなく、
感情の奥にある本音を
乱暴に扱わないことなのだと思います。

感情を我慢しすぎる人は、
本当は感情が強すぎるのではなく、
感情を出したあとに愛されなくなることが怖いのかもしれません。

不機嫌だと思われたらどうしよう。
面倒だと思われたらどうしよう。
こんな自分を見せたら嫌われるかもしれない。

そういう怖さがあるから、
先に自分を抑えてしまう。

でも、
感情があるから愛されないのではありません。
感情があることを自分で否定し続けるから、
恋の中で苦しくなっていくんです。

本音を伝えることは、
関係を壊すためのものではなく、
関係の中に自分もちゃんと存在させるためのものです。

もちろん、
伝え方は大切です。
感情のままぶつけるのではなく、
少し落ち着いてから
『私はこう感じた』
と伝えること。

責める言葉ではなく、
自分の気持ちとして言葉にすること。

それができるようになると、
感情は関係を壊すものではなく、
お互いを理解するための入り口になっていきます。

恋は、
いつも穏やかでいられる人だけがうまくいくものではありません。

寂しい日もある。
不安な日もある。
涙が出る日もある。
少し怒りたくなる日もある。

そういう自分を全部なかったことにしないで、
少しずつ扱えるようになっていくこと。
それも、愛する力の一つなのだと思います。

感情を我慢しすぎる恋は、
相手を大切にしているようで
自分の心を置き去りにしてしまう。

そう思えたとき、
自分への向き合い方は少し変わります。

相手を思いやることは大切です。
でも、
自分の感情を消してまで
優しくいようとしなくて大丈夫です。

本当は何を感じていたのか。
本当は何を伝えたかったのか。
本当はどこで苦しくなっていたのか。

まずはそこを、
自分だけは分かってあげてください。

その小さな理解が、
我慢で固くなった心を
少しずつやわらかくしてくれるはずです。

そして、
自分の感情を大切に扱えるようになるほど、
恋の中でも
無理に自分を消さない関わり方が
少しずつ選べるようになっていくのだと思います。




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