AIを使うとき、「できるだけ多くの情報を与えた方が、良い答えが出る」と考えたくなります。
過去のデータ、専門家の意見、口コミ、SNS、ニュース、さまざまな評価……。
生成AIなら、大量の情報を一度に扱うこともできます。
でも最近、私は逆のことを考えています。
情報を増やすほど、本当に判断は良くなるのでしょうか?
AIだからこそ「引き算」してみる
私がAI活用で大切にしている考え方の一つが「引き算」です。
AIの進化によって、以前より簡単に大量の情報を集め、分析できるようになりました。
だからこそ、
「何を追加するか」
だけではなく、
「何を入れないか」
を考えることにも価値があると思っています。
そこで現在、AiLogicでは実際に小さなAIエンジンを作り、この考え方を検証しています。
競馬を実験フィールドにしてみる
その一つが、競馬を題材にした予測エンジンです。
ただし目的は「AIに競馬を当ててもらう」ことだけではありません。
競馬には非常に多くの情報があります。
過去成績、血統、調教、騎手、専門家の予想、展開予測、オッズ、SNSでの評判などです。
そこで最初からすべてをAIに与えるのではなく、入力する情報を意図的に制限してみます。
そして、
情報Aを入れた場合。
情報Aを入れなかった場合。
外部の評価を追加した場合。
追加しなかった場合。
と条件を変え、結果を比較します。
こうするとAIは、単なる「答えを出す機械」ではなく、仮説を検証するための道具になります。
予測は結果を見る前に固定する
もう一つ重要なのが、結果を見てから説明を作らないことです。
結果が分かってしまうと、
「あのデータが重要だった」
「やはりこの条件が効いていた」
と、後から理由を付けることができます。
そこで実験では、結果が出る前にその時点のデータと予測を固定します。
そして結果が出た後に、
観測 → 仮説 → 予測 → 固定 → 結果 → 検証
という順番で比較します。
当たったことだけではなく、外れたこともデータとして残す。
これによって、「なんとなく良さそう」ではなく、少しずつ検証できるようになります。
この考え方はSEOにも似ている
実は、この考え方はホームページ改善やSEOにも共通する部分があります。
SEOでも、
キーワードを増やす。
文章を増やす。
機能を増やす。
ページを増やす。
といった「足し算」に目が向きがちです。
しかし、改善につながるのは必ずしも情報量そのものではありません。
ユーザーにとって不要な情報を減らす。
重要な情報を見つけやすくする。
目的までの導線を短くする。
何を伝えたいページなのかを明確にする。
こうした「引き算」が効く場合もあります。
AIは「正解を聞く道具」だけではない
生成AIというと、質問を入力して答えをもらう使い方が一般的です。
しかし私は、もう一歩違う使い方にも可能性を感じています。
仮説を作る。
条件を変える。
比較する。
結果を記録する。
そして改善する。
AIを、このサイクルを高速化する道具として使う方法です。
情報をたくさん集めることが簡単になった時代だからこそ、
「何を増やすか」だけではなく、「何を減らすか」を考える。
AiLogicでは、こうした小さな実験を実際に作りながら、AIを仕事や分析にどう活用できるのかを検証しています。
ホームページやSEOについても、同じように「とにかく増やす」のではなく、まず現状を観察し、本当に改善すべきポイントを見つけることから始めたいと考えています。