綿

綿

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コラム
「夢は夢」
「好きなことで生きていけるひとなんて一握り」
「おまえは平凡な人間だから」
「現実を見なさい」

子供のころから、
「好きなことでは生きられない」
「夢は叶わない」と、


まるで、ぬいぐるみに綿を詰めてゆくように、
せっせ、せっせと。



小学校で「将来の夢を書いてください」という課題に、
私は何も思い浮かばなくて、ウソの夢を書いた。

「違う。本当はそんなものになりたいのではない」
心は叫んでいたのに。



あれから数十年。

多くのひとと出会い、
世界は、案外そういうものでもないのかもしれないと気がついたのは、
もう人生を半分以上も終えたころ。

遠い昔、それがあなたの精一杯の愛情だったことは、わかっています。


でも、

あなたはいったい何が
そんなに不安だったのですか?

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