山梨県笛吹市。
ぶどう畑に囲まれた一棟貸しの宿の、インテリアコーディネートを担当しました。
ぶどうとワインのある土地の空気を感じながら、家族や友人とゆったり過ごせる宿のコーディネート事例をご紹介します。
2階建て戸建て住宅で、1階には広々としたリビング・ダイニング・キッチン・バス・トイレ、2階には寝室が3部屋あります。
インテリアのテーマは、ぶどうとワイン。
ワイナリーを楽しむ宿として、その世界観をやわらかく空間に取り入れるため、テーマカラーにはラベンダーカラーを採用しました。
ラベンダーカラーにしたのは、紫が強くなりすぎると重い印象になってしまうから。
ファミリーやグループで過ごしやすい空間にするために意識したのは、淡いラベンダーカラーをと木の質感ややさしい色合いを組み合わせたコーディネートにすることです。
ぶどう畑の景色になじみ、旅の時間が静かにほどけていくような。
そんな、穏やかで少し特別感のある空間を目指しました。
リビング&ラウンジ
テレビを見ながらくつろげるソファスペース
リビングは、もともと洋室と和室だった2つの部屋をリフォームでワンルームにした、広々とした空間です。
広さがある分、ただ家具を並べるだけでは空間が間延びしてしまいます。
そこで、オーナー様のご意向も踏まえて、過ごし方に合わせていくつかの居場所をつくることを意識しました。
お子さまが遊べるキッズコーナー
一人掛けソファを2台置いたラウンジ
滞在中に少し作業ができるデスクスペース
ダイニング&キッチン
人数に合わせて使いやすいダイニングキッチン
民泊では「何人で泊まるか」によって、空間の使い方が大きく変わります。
少人数でゆったり過ごす日もあれば、家族や友人同士でにぎやかに食卓を囲む日も。
そのため、ダイニングキッチンでは、人数に応じてテーブルサイズを変えられるようにしました。
食事をする場所としてだけでなく、朝のコーヒーを飲んだり、旅の予定を話したり、少し作業をしたり。
さまざまなシーンに対応できるフレキシブルさが、居心地をよりよくしてくれます。
ベッドルーム
ラベンダーカラーを取り入れたメインベッドルーム
壁にはラベンダーを描いたアートパネルを
サイドテーブルには小物入れになるフェイクブックと置時計
ラベンダーカラーは、LDKだけでなくメインベッドルームにも取り入れました。
寝室は、一日の終わりに心身を休める場所。
そのため、色の印象が強くなりすぎないよう、やわらかなトーンでまとめています。
ぶどうやワインのイメージを感じさせながらも、落ち着いて眠りにつけるように。
旅先でありながら、どこか自分の部屋のように安心できる空気感に包まれます。
小型のワインセラーを備え、夜のワイン時間をゆっくり愉しめるラウンジスペース
今回、インテリアコーディネートを担当した宿泊施設は、勝沼ICから車で約5分の場所に位置しています。
ぶどう畑に囲まれた土地ならではの「のびやかな空気」を感じられるエリアです。
観光の拠点としてはもちろん、窓から見えるぶどう畑を眺めて家族や友人とゆっくり過ごす時間にも向いてます。
土地の魅力をそのまま押し出すのではなく、色や素材通してさりげなく空間に映しだすことを意識しました。
ぶどう畑の景色と、淡いラベンダーカラーが醸し出すやさしい旅の余韻を感じてみてください。
utakata design 松田 ともみ
愛知県犬山市出身。国宝・犬山城のある町で育つ。美術大学で空間デザインを学び、インテリア業界で約20年の経験を積む。2022年、フリーランスとして独立。現在は森の近くで、旧暦を意識した暮らしを実践中。