最近、自分の事業「fufu design」のロゴを新しくデザインしました。
これまでのロゴは、オレンジ色を使った、明るくて無邪気な、かわいらしい印象のデザインでした。
それも気に入っていたのですが、これからはもう少し落ち着きのある雰囲気で、大人の女性や個人事業主の方とお仕事をしていきたい。
そんな思いから、今の自分が届けたい価値や、これから目指していきたい方向性に合わせて、ロゴを見直すことにしました。
ただ見た目を変えるだけではなく、「自分はどんな人に、どんな価値を届けたいのか」を改めて考える機会にもなりました。
今回は、実際にロゴを完成させるまでの手順をご紹介します。
ロゴ制作手順|➊ 自分の事業について深掘りする
まずは、自分の事業について改めて考えるところから始めました。
クライアント様にお渡ししているヒアリングシートを、自分でも記入してみました。
今の仕事をどんな思いでしているのか、自分の強みは何か、目標は何か、どんな人にサービスを届けたいのか。そして、希望するロゴデザインのイメージはどのようなものか。
ひとつずつ言葉にすることで、自分の思いや目指したい方向性を整理しました。
ロゴ制作手順|➋ 参考になる画像を探す
次に、Pinterest(ピンタレスト)やInstagramで、参考になるロゴやデザインを探し、とりあえずスクショします。
自分の思いに合うものや、いいなと思うテイストの画像を集めて並べていきます。自分でも表現できそうなものから、今の自分には難しそうだけれど惹かれるデザインまで、幅広く集めました。
こうして参考画像を並べてみると、自分が好きなデザインの傾向や、表現したい雰囲気が形として少しずつ見えてきます。
Illustrator上に探したロゴを並べます。
ロゴ制作手順|➌ Illustratorで実際に形にしてみる
集めた画像や、最初に整理した事業への思いをもとに、Illustratorでロゴを制作していきます。
頭の中で考えているだけでは、なかなか形にならないものです。まずは手を動かして、思いついたアイデアを実際に表現してみます。
最初から完璧を目指すのではなく、いろいろな可能性を探りながら、少しずつ形にしていきました。
当初は「f」をモチーフに曲線を活かしたものやサンセリフ体の文字を使ったデザインを作っていました。
ロゴ制作手順|➍ 複数の案を作り、時間を置いて見直す
ひとつの案に絞らず、いくつかのパターンを制作しました。
そして、いったん作業を終えて、一晩置いてから改めて眺めてみます。
制作している最中には気づかなかった違和感や、もう少し調整したい部分が見えてくることもあります。時間を置いて客観的に見直し、気になるところを微調整していきました。
ロゴ制作手順|➎ 他のプロの意見を聞く
自分ではいいと思っていても、本当にこれでいいのか、判断に迷うことがあります。
そこで、他のプロのデザイナーさんにも意見を聞きました。
AIにも意見を求めてみましたが、今回の制作では、人からもらうフィードバックの大切さを改めて感じました。自分では気づかなかった視点や、改善のヒントをもらえることは、とてもありがたいです。
頂いたフィードバックをまとめると
親しみやすいロゴから、親しみやすくて信頼できるロゴを意識してみる
- 信頼感・安心感・頼もしさを、今よりも感じられるようにする。
- シンボルと「fufu design」の文字のデザインを調和させる。
- 装飾を整理し、ロゴ全体をすっきりとまとめる。
- 伝えたい軸を何にするか決める。
- 届けたい相手が「この人なら安心して仕事を任せられそう」と思えるデザインを目指す。
- コンセプトと取り入れたい文字を掛け合わせる。
ロゴ制作手順|❻ フィードバックをもとにブラッシュアップする
もらった意見を参考にしながら、ロゴをブラッシュアップしていきます。
今回、特に意識したのは、次の3つです。
・クライアント様に寄り添い、一緒に形にしていく伴走のイメージ
・安心して相談していただける信頼感
・親しみやすさと、落ち着きのある雰囲気
ロゴシンボルも形を整え、ロゴタイプの「fufu design」も形や余白にこだわり、親近感と信頼感を表現することを意識しました。そして手順➍から❻を繰り返しました。
ただ見た目を整えるだけでなく、自分が大切にしたい価値観がデザインから伝わるように、細かな部分まで調整しました。
ロゴ制作手順|❼ Primary(プライマリー)ロゴを完成させる
デザインの方向性が固まったら、メインとなるロゴを完成させます。
Primary(プライマリー)ロゴとは、ブランドの顔となる、基本のロゴのことです。
Webサイトや各種制作物などで中心的に使用するため、ブランドのイメージがしっかり伝わる形に仕上げていきます。
ロゴ制作手順|❽ レイアウト違いのロゴを作る
メインのロゴが完成したら、用途に合わせて配置や形を変えたロゴも制作します。
例えば、横長のロゴや、シンボルマークを中心にしたコンパクトなロゴなどです。
Webサイトだけでなく、名刺やショップカード、SNSのプロフィール画像、ファビコンなど、さまざまな場面で使えるようにバリエーションを用意しました。
ロゴ制作手順|❾ ロゴシステム表を作成して完成
最後に、完成したロゴの種類やカラーをまとめた「ロゴシステム表」を作成しました。
ロゴシステム表とは、ブランドのロゴをどのように使い分けるのか、ひと目で分かるように整理したものです。
今回は、次の内容をまとめました。
・メインロゴ: Webサイトなどで使用する基本のロゴ
・レイアウト違いのロゴ: 名刺やショップカードなど、用途に合わせて使うロゴ
・簡略版のロゴ: シンボルマークなどを使った、SNSアイコンやファビコン向けのロゴ
・白抜きロゴ: 暗い背景の上などで使用する白色のロゴ
・ロゴカラーパレット: ロゴに使用する色をまとめたもの
これで、ロゴの制作は完成です!
今回、完成までにかかった期間は約1か月でした。
最後に
ロゴデザインコンセプト
【シンボルマーク】
fがモチーフになっています。
・親しみやすさと寄り添う姿勢
柔らかな曲線を重ねることで、お客様の想いに寄り添い、一緒に歩んでいく姿を表現。
・安心感と支える力
お客様の想いを大切に受け止め、一緒に考えながら形にしていく、
そっと支えるパートナーとしての姿勢を表現。
・シンプルで覚えやすいデザイン
SNSのプロフィール画像など、小さく表示しても見やすく、印象に残るシンプルな形に。
【ロゴタイプ】
・洗練された印象と信頼感
柔らかさや親しみやすさを大切にしながらも、デザインのプロとして安心して相談できる、信頼感のある印象に。
【ロゴカラー】
爽やかさや癒しを感じるグリーンと、落ち着きや信頼感を感じるブルー、その両方の魅力を持つようなロゴカラー。
ロゴタイプのグレーは、どんな色とも相性がよく、自然に調和できる色。
主張しすぎず、それでいて確かな存在感があり、陰ながら周りを支えるようなイメージ。
時間をかけて作るからこそ、生まれるもの
最近は、AIを使えば、それらしいロゴを作ることもできます。
けれど、今回の制作を通して、ロゴを作るということは、単に見た目を整えることではないと改めて感じました。
その人がこれまで歩んできた道や、事業に込めた思い、これからどうなっていきたいのか。そうした背景を理解し、まだ言葉にできていない思いを探りながら、デザインとして表現していく。
そのためには、対話や試行錯誤を重ね、Illustratorなどの専用ソフトを使って細かな部分まで調整していくことが大切だと感じました。
以前、あるプロのデザイナーさんが話していたことが印象に残っています。
時間をかけて作った料理がおいしいように、時間をかけて作ったデザインにも、味わいが生まれる。
今回、自分でロゴを制作してみて、その言葉の意味を少し実感できた気がします。
ロゴは、一度作ったら長く使っていくものですよね。
だからこそ、見た目だけで判断するのではなく、自分の思いや目指す方向性と向き合い、納得できるまで考えることが大切なのだと思います。
新しいロゴとともに、これからも誰かの「はじめたい」に寄り添い、その思いを形にするお手伝いをしていきたいと思います。今回のロゴ制作が、自分自身の仕事を見つめ直すよい機会になりました。