損切りに引っかかった直後、価格がくるっと戻っていく。
チャートを見返すと、自分の損切りの位置にだけヒゲが伸びている。
私も何度もやられました。
「狙われているんじゃないか」と本気で思ったこともあります。
そこで、感覚ではなくデータで確かめました。
使ったのはドル円の1分足、2005年から2026年までの約21年分です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 何を調べたか
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
見たのは「急な動き」のあとです。
・急な動き:5分間の値動きが、その日の平均的な5分の動きの3倍以上になったとき
・数え方:急な動きが止まった価格から、同じ幅だけ「そのまま進む」か「逆に戻る」か。先に届いた方を1回と数える
値動きに癖がなければ、進むのと戻るのは半々になります。
戻る割合が50%を大きく超える時間帯があれば、そこは「動いて損切りに触れてから戻る」が起きやすい時間帯です。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 結果:朝6〜9時だけ、はっきり違った
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2016〜2022年の結果です(日本時間)。
・6〜9時 :63%が戻った(1,325回)
・0〜6時 :53%
・9〜10時 :47%
・10〜15時 :53%
・15〜18時 :52%
・18〜21時 :51%
・21〜24時 :52%
ほかの時間帯はほぼ半々。
朝6〜9時だけが、10ポイント以上高く出ました。
たまたまではないかを確かめるため、別の期間でも数え直しました。
・2023〜2026年:61%
・2005〜2015年:54%
古い期間は弱めですが、向きは同じでした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ なぜ朝なのか
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
私のMT5の記録(2023年以降)では、朝だけスプレッド(売値と買値の差)が大きく広がっていました。
・6時台:平均4.5pips
・7時台:平均2.1pips
・それ以外の時間:0.1pips前後
6時台は、ふだんの40倍以上です。
取引する人が少ない時間は、価格が一瞬だけ大きく振れます。
その一瞬に損切りが触れて、すぐ元の値段に戻る。
「刈られた」と感じる形は、こうして生まれやすいと私は考えています。
(スプレッドの広がり方は証券会社ごとに違います)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 放っておくとどうなるか
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
分析は合っていたのに、損切りだけされる。
これが3回、4回と続くと「損切りなんて置くだけ損だ」と思い始めます。
たとえば、朝に3回続けて刈られた人が、4回目は損切りを置かずに持ったとします。
その日に限って価格は戻らず、3回分の損切りを合わせたより大きな損が出る。
外した1回が、それまで守ってきたものをまとめて持っていきます。
刈られること自体より、刈られた経験が損切りを外させることの方が怖いのです。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 朝をまたぐポジションの損切り
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
朝6〜9時をまたいでポジションを持つなら、この時間の振れ幅を前提に損切りを置きます。
浅い損切りは、この時間の一瞬の振れに触れやすくなります。
損切りを広げるなら、その分ロット(取引量)を下げて、1回に失う金額は変えません。
損切りの幅と、1回に失う金額は、別々に決められます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■「じゃあ、刈られない損切りの位置はどこ?」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ここが一番知りたいところだと思います。
正直に書くと、21年分を調べても「ここに置けば刈られない」という位置は見つかりませんでした。
よく言われる「直近の安値の少し下」に置いても、同じ幅で適当に置いた損切りと、刈られる割合は変わりませんでした。
(この検証は次の記事で詳しく書きます)
損切りの位置を小手先でずらしても、刈られる回数はほとんど変わりません。
変えられるのは「どこで入るか」の方です。
私はチャネルラインで、入る場所と損切りの位置をセットで決めています。
その引き方と、入る場所・損切りの置き方は、本編で4週間かけてお伝えしています。
▼チャネルラインの極み(4週間サポート付き)
※この記事の数字は、ドル円の過去のデータを集計したものです。将来も同じになるとは限りません。特定の通貨ペアや売買のタイミングをおすすめするものではありません。投資は自己責任でお願いします。