「勝つ」よりも大切なこと ― ある相談から

「勝つ」よりも大切なこと ― ある相談から

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コラム
先日、ある方からこんな相談を受けました。


パートナーへの不信感から
こっそりスマートフォンを確認してしまう。


証拠を探しては、心が休まらない。
ご飯も喉を通らないほど苦しんでいるのに


「謝らせたい!」「勝ちたい!」


という気持ちだけが先に立ってしまう。


話を聞くうちに見えてきたのは、
その方が幼い頃から握りしめてきた


「人は裏切るもの、信じてはいけない」



という思い込みでした。



これは弱さではなく
傷つかないために子供のころ身につけた「鎧」です。


知識も経験もないまま、
自分を守るために選んだ、
精一杯の生き方だったのだと思います。


私が伝えたのは
その鎧に「今までありがとう」と言って、
卒業してもいいということ。


そして「勝つ」ことをやめて、
「負けてみる」という選択肢があるということでした。


「負ける」というのは、相手に屈することではありません。


「あなたのその行動で、私はとても傷ついた」
と、ただ自分の痛みを正直に伝えること。


責めるのでも

正しさを主張するのでもなく

弱さを見せる勇気のことです。



まだ心は混乱している様子でした。
それでも私は伝えました。


「ボロボロになってもいい。傷つくかもしれない。
でも私はずっとここにいるから、安心して。
どんなあなたも、丸ごと受け止めるから」


誰かを支える立場の人ほど、
本音を話せる安全な場所が必要です。


一人で抱え込まず
鎧を脱いでいい場所を
これからも作っていきたいと思っています。

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