今年も残り2か月——過ぎた時間を振り返り、これからの自分に何を残すのか

今年も残り2か月——過ぎた時間を振り返り、これからの自分に何を残すのか

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コラム
11月を迎え、今年も残すところあと2か月となります。つい先日、新しい一年が始まったように感じていたのに、気づけば季節は秋から冬へと移り変わろうとしています。
時間というものは不思議なものです。何かに夢中になっているときはあっという間に過ぎていくのに、苦しい時間や悩みを抱えているときには、なかなか前に進んでいないように感じることがあります。
今年一年を振り返ってみると、きっと人それぞれ、さまざまな出来事があったのではないでしょうか。
新しいことに挑戦した人。仕事や生活環境が変わった人。大切な人との出会いがあった人もいれば、別れを経験した人もいるでしょう。思いがけない幸運に恵まれた人もいれば、何をしてもうまくいかないと感じる時間を過ごしてきた人もいると思います。
そして、特別な出来事はなかったけれど、毎日の生活を精いっぱい続けてきたという人もいるでしょう。
私は、それもまた大切な一年の過ごし方なのではないかと思っています。
私たちは年末が近づくと、どうしても一年の成果を考えてしまいます。今年は何を達成できたのか。目標にどれだけ近づけたのか。去年の自分と比べて、何か成長できたのだろうか。
もちろん、目標を持って努力することは大切です。しかし、その結果だけで一年の価値を判断してしまうことには、少し疑問を感じます。
例えば、仕事で大きな成果を上げた人がいたとします。収入が増え、周囲から評価され、充実した一年だったと感じているかもしれません。
一方で、思うように仕事が進まず、何とか生活を維持することで精いっぱいだった人もいるでしょう。
数字だけを見れば、その二人には大きな違いがあるのかもしれません。
しかし、だからといって、後者の一年に価値がなかったと言えるのでしょうか。
苦しい状況の中でも生活を続けてきたこと。思い通りにならない現実と向き合ってきたこと。何度も悩みながら、それでも今日まで歩いてきたこと。
そうした時間にも、目には見えない意味があるはずです。
人生というものは、必ずしも右肩上がりに進み続けるわけではありません。
順調な時期もあれば、停滞する時期もあります。努力したことが結果につながらない場合もあれば、思いがけない出来事によって、それまでの計画を変えなければならなくなることもあるでしょう。
そして、そのような経験をして初めて、自分自身が本当に大切にしたいものに気づくこともあります。
以前は何よりも仕事を優先していた人が、健康や家族との時間を大切にするようになることもあるでしょう。成功することばかりを考えていた人が、穏やかな生活の中に幸せを見つけるようになることもあります。
そう考えると、一年を振り返るという行為は、単に成果を確認するためだけのものではないのかもしれません。
自分自身の価値観が、どのように変化してきたのかを知る時間でもあるのだと思います。
今年の初め、自分は何を考えていたのだろうか。
何を手に入れたいと思い、何を目指していたのだろうか。
そして今、その気持ちは変わっているのだろうか。
こうした問いかけをしてみると、意外な発見があるかもしれません。
以前は強く望んでいたものが、今ではそれほど必要ではなくなっていることもあります。反対に、何とも思っていなかったことが、今の自分にとって大切な存在になっている場合もあるでしょう。
人間の価値観は、経験によって変化していくものです。
だからこそ、年の初めに決めた目標を、何が何でも達成しなければならないというわけではないのだと思います。
時には目標を見直すことも必要ですし、状況によっては別の道を選ぶこともあるでしょう。
大切なのは、過去の自分が決めたことに縛られ続けるのではなく、今の自分が何を必要としているのかを考えることではないでしょうか。
そして、今年も残り2か月という時間についても、少し考えてみたいと思います。
年末が近づくと、私たちは何かを急いで完成させなければならないような気持ちになることがあります。
今年中に目標を達成したい。何か一つでも結果を残したい。中途半端なまま一年を終えたくない。
そうした焦りを感じることもあるでしょう。
しかし、12月31日という日付は、人生の終着点ではありません。
確かに、一年の区切りとして大切な日ではあります。けれど、その日を迎えたからといって、それまで積み重ねてきた努力が消えてしまうわけではありません。
今年始めたことが、来年になって形になることもあるでしょう。今はまだ結果が出ていなくても、その過程で得た知識や経験が、後になって役に立つこともあります。
すべてを年内に終わらせようとする必要はないのです。
むしろ、残り2か月だからこそ、何をするべきなのかを少し整理してみることが大切なのではないでしょうか。
これから始めたいこと。年内に片づけておきたいこと。そして、今は無理をせず、来年へ持ち越してもよいこと。
そうしたものを自分なりに整理してみるだけでも、心の負担は少し変わってくるかもしれません。
また、何かを始めることだけではなく、何かを手放すことにも目を向けてみたいものです。
無理をして続けている習慣。必要以上に気を遣っている人間関係。自分自身に課している高すぎる目標。
それらを見直すことで、これからの生活に新しい余裕が生まれることもあるでしょう。
もちろん、簡単に手放せないものもあります。仕事や家族への責任、経済的な事情など、現実にはさまざまな問題があるはずです。
それでも、今の自分が抱えているものの中に、本当に必要なものと、何となく続けているものがないかを考えてみることには意味があると思います。
そして、もう一つ忘れてはならないことがあります。
それは、今年一年の中にあった良い出来事にも、きちんと目を向けるということです。
人間の心は、不思議と嫌な出来事を強く覚えていることがあります。
仕事で失敗したこと。誰かと意見が合わなかったこと。思い通りにならなかったこと。
そうした記憶が積み重なると、今年は何も良いことがなかったように感じてしまう場合もあるでしょう。
しかし、少し振り返ってみると、決して悪いことばかりではなかったかもしれません。
誰かと楽しく食事をした日。何気ない会話で笑った時間。新しいことを知った瞬間。疲れて帰った日に、ゆっくり休めたこと。
大きな成功や特別な幸運ではなくても、そうした小さな出来事が、日々の生活を支えていたのではないでしょうか。
私たちは、人生の大きな出来事には意味を求めますが、何でもない日常には、それほど目を向けないことがあります。
けれど、人生の大部分を占めているのは、むしろ何気ない日常の積み重ねです。
そう考えると、一年を振り返るときには、できなかったことだけではなく、これまで続けてこられたことにも目を向けてみたいものです。
そして、これから迎える11月と12月を、どのような時間にしていきたいのか。
その答えは、一人ひとり違っていてよいのだと思います。
新しいことに挑戦する2か月でもよいでしょう。これまでの努力を形にする時間でもよいですし、少し立ち止まって心と身体を休ませる時間でもよいはずです。
誰かと同じように過ごす必要はありません。
一年の終わり方にも、それぞれの形があってよいのです。
私は、人生において大切なのは、常に前進することだけではないと思っています。
時には過去を振り返り、自分がどのような道を歩いてきたのかを確かめることも必要です。
あのとき違う選択をしていたら、どうなっていたのだろうか。
そんなことを考える日もあるでしょう。
しかし、過去の選択をやり直すことはできません。
だからこそ、その出来事を後悔だけで終わらせるのではなく、これからの自分に何を残してくれたのかを考えてみることが大切なのではないでしょうか。
うまくいかなかった経験があるからこそ、次は違う方法を選べることもあります。
苦しい時間を過ごしたからこそ、自分が本当に守りたいものに気づくこともあるでしょう。
過ぎた時間を変えることはできなくても、その時間の意味を見つめ直すことはできます。
そして、残された時間をどう過ごすのかは、これからの自分自身が考えていくことなのです。
今年も残り2か月。
長いようで短い時間かもしれません。
けれど、この2か月で人生のすべてを変えなければならないわけではありません。
今の自分にできることを一つ考えてみる。必要のないものを少し整理してみる。これまでの頑張りを認めながら、来年につながる小さな目標を見つけてみる。
それだけでも、十分に意味のある時間になるのではないでしょうか。
一年を振り返るということは、過去にとらわれることではありません。
これまで歩いてきた道を確かめ、これから進んでいく方向を考えることです。
良いこともあれば、悪いこともあった一年。
思い通りに進んだこともあれば、今でも答えが見つからないこともあるでしょう。
それでも、私たちは今日まで、それぞれの時間を生きてきました。
その積み重ねを否定する必要はありません。
そして、今年がどのような一年だったとしても、これからの人生まで決まってしまったわけではないのです。
残り2か月をどう過ごすのか。
何を大切にして、何を次の一年へつないでいくのか。
焦って答えを出す必要はありません。
少しだけ立ち止まり、今年の自分を振り返ってみる。
そして、今の自分にとって本当に必要なものを考えてみる。
そんな静かな時間が、これから迎える新しい一年への大切な準備になるのかもしれません。
今年が良かった人も、苦しかった人も。
残りの日々が、自分自身の歩みを少しだけ認められる時間となればよいですね。
良天星
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