新築マンションのオプション会では、カップボードやエコカラット、フロアコーティングなどをまとめて頼めます。
ただ、ほとんどの商品は、その場で申し込まず、外部の施工会社と比較してから決めても遅くありません。
実際に私が同条件で比較したカップボードでは、マンションオプションが約45万円、専門施工会社が約30万円。約15万円の差がありました。
一方で、引き渡しから引越しまでに工事日を確保できない場合は、割高でもオプションを選ぶ必要があります。
この記事では、価格だけでなく、工事時期やマンション特有の制限まで含めて、何を比較すべきか整理します。
この記事で分かること
オプション会で即決しなくてよい商品
同条件でも価格差が生まれる理由
オプションを選ぶ方が現実的なケース
引き渡しから引越しまでに必要な期間
内覧会に外部の専門家を入れる意味
結論|オプション会では、その場で決めなくてよい
マンションオプションの多くは、外部の施工会社でも対応できます。
まず見積書を持ち帰り、同じ仕様・同じ施工範囲で比較することをおすすめします。
ただし、外部へ依頼するには、原則として引き渡し後に工事を行う必要があります。引き渡しと引越しの間に工事日を取れない場合は、オプションを選ぶ方が現実的です。
判断するときは、次の3点を同時に確認します。
同条件で外部見積もりを取れるか
引越し前に工事期間を確保できるか
面材・施工範囲・保証などの条件が同じか
カップボードは、同条件でも約30万円の差
私が実際に確認したカップボードでは、サイズや仕様などを同条件にしても、次の価格差がありました。
マンションオプション:約100万円
専門施工会社:約70万円
差額:約30万円
「外部の方が安い代わりに、仕様が下がっている」という比較ではありません。同条件で約30万円の差です。
公開されている別の事例でも、オプションのカップボードが57万円、外部施工が約25万~30万円となっています。事例ごとに仕様は異なりますが、依頼先によって大きな差が出る商品であることは分かります。
参考:マンションオプションと外部施工のカップボード比較例
カップボードを比較するときは、次の条件をそろえます。
本体の幅・高さ・奥行き
吊戸棚の有無
天板の素材
扉面材
家電収納の有無
引き出しや開き扉の構成
ソフトクローズ
コンセント工事
搬入・設置費
壁の下地補強
総額だけを見比べても、正しい判断はできません。
「何が含まれているか」を横並びにして、初めて価格差の理由が分かります。
マンション独自の面材は、外部で合わせられないことがある
外部施工を選ぶ際に注意したいのが、キッチンと同じ扉面材を使用できるかどうかです。
マンション専用として製作された面材や、一般流通していない品番が使われている場合、外部の施工会社では同じものを用意できないことがあります。
この場合の選択肢は次のとおりです。
似た色や木目の面材を探す
木・石・単色など別素材で家具としてデザインする
天板や取手など、一部の要素を合わせる
同じ面材を優先してマンションオプションを選ぶ
完全に同じ面材でそろえることを最優先するなら、オプションを選ぶ理由になります。
反対に、空間全体で違和感なくまとめられればよい場合は、外部施工の方が選択肢を広げられます。
価格差が出やすいのは、カップボードだけではない
外部施工と比較しやすい商品は、ほかにもあります。
エコカラット
玄関ミラー
フロアコーティング
窓ガラスフィルム
アクセントクロス
カーテン
エアコン
食洗機
照明
バルコニータイル
例えば、公開事例には次のような価格差があります。
エアコン2台で約16万円の差
同じパナソニック製の6畳用と18畳用を比較した事例では、オプションが取付費込み53万円、家電量販店が36万6,000円でした。
差額は16万4,000円です。
エコカラットと玄関ミラーで約7万6,000円の差
同じ施工範囲を比較した事例では、オプションが合計19万7,200円、外部施工が12万1,000円でした。
差額は7万6,200円です。
これは過去の価格事例なので、現在の相場としてそのまま使うことはできません。ただし、同じ施工範囲でも依頼先によって差が生まれる具体例になります。
アクセントクロスは施工単価に大きな差が出ることもある
同じ壁紙を使った公開事例では、マンションオプションが1万3,000円/㎡、外部のリフォーム施工が2,300円/㎡でした。
一つの物件における事例であり、すべてのオプション会に当てはまる価格差ではありません。
それでも、壁紙そのものの価格だけではなく、販売・施工・管理の仕組みによって総額が変わることが分かります。
「外部の方が安い」だけでは決められない
外部施工が安くても、工事できなければ選べません。
マンションオプションには、次のような利便性があります。
引き渡し時点で工事が完成している
自分で複数の施工会社を探さなくてよい
管理会社への申請や日程調整をまとめやすい
搬入・養生・施工の窓口を一本化できる
問い合わせ先や保証が分かりやすい
つまり、オプション価格には商品代だけでなく、入居前に完成させるための調整費や手間も含まれています。
その費用を払う価値があるかどうかは、引越しまでの期間や自分で手配できる範囲によって変わります。
外部工事をするなら、引越しまで3日程度は確保したい
外部施工を組むなら、引き渡しから引越しまで、最低でも3日程度は確保したいところです。
特に、次の工事は家具や荷物を搬入する前の方が進めやすくなります。
フロアコーティング
エコカラット
アクセントクロス
窓ガラスフィルム
玄関ミラー
カップボード
エアコン
カーテン
工事の種類や施工範囲によっては、3日より長く必要になることもあります。
引越し日だけを先に決めるのではなく、次の順番で逆算してください。
内覧会
不具合の補修確認
引き渡し
外部施工
引越し
工事期間を取れない場合は、割高でもオプションを選ぶ必要が出てきます。
ここは「オプションか外注か」を決めるうえで、価格と同じくらい重要なポイントです。
搬入車両が入れないマンションでも、対応できる場合がある
新築マンションでは、工事車両や搬入について細かな制限が設けられることがあります。
車高や車両サイズの制限
駐車可能時間の制限
搬入口の指定
エレベーターの使用時間指定
共用部の養生ルール
工事申請の提出期限
施工会社が通常使用する車両では入れない場合でも、小型車や別の搬入車両を手配して対応できることがあります。
「車を入れられないから外注は無理」と決めつけず、車両の変更を含めて提案できるか確認してください。
ただし、車両変更や荷物の積み替えが必要になると、追加費用が発生する可能性があります。
工事中に決めた方がよい内容もある
すべての工事が、引き渡し後に同じ条件で施工できるわけではありません。
次のような内容は、壁や天井を仕上げる前に判断した方が、納まりも費用も有利になりやすい項目です。
コンセントの移設・増設
専用回路の追加
壁掛けテレビ用の隠蔽配線
壁の下地補強
ダウンライトの追加・位置変更
給排水位置の変更
建具や収納内部の変更
完成後でも対応できる場合はありますが、壁や天井の解体と復旧が必要になると、工事費が増えます。
インテリア商品を選ぶ前に、将来設置するテレビ、家電、家具まで想定しておくことが大切です。
内覧会は、傷を見るだけの日ではない
入居前の工事を計画するときは、内覧会で室内の状態を確認することも欠かせません。
内覧会では、次のような不具合が比較的よく見つかります。
床や建具の傷・打痕
扉や引き出しの調整不良
クロスの浮きや継ぎ目の乱れ
床鳴りや床材の浮き
排水不良や水漏れ
換気扇や給気口の作動不良
コンセントやスイッチの不具合
コーキングの不足
建具と壁・床の不自然な隙間
図面や契約仕様との相違
内覧会に外部の専門家を入れることで、ホームインスペクションの精度を高められます。
入居後に不具合へ気づくより、引き渡し前に指摘して補修内容を確認した方が、その後の内装工事も組みやすくなります。
補修前にエコカラットや造作家具を施工すると、補修箇所へ手が届かなくなる場合もあります。
また、傷が引き渡し前からあったのか、外部工事で付いたのか分からなくなる可能性もあります。
内覧会、補修、引き渡し、外部工事、引越しを、一つの工程として考えることが重要です。
オプション会から持ち帰って確認すること
オプション会では、申し込むことより、必要な商品と条件を整理することを優先します。
見積書を持ち帰ったら、次を確認してください。
本当に入居前に必要か
同じ仕様で外部見積もりを取れるか
商品代と施工費の内訳があるか
配送・搬入・養生・設置費が含まれているか
引き渡し後に工事日を確保できるか
マンション専用面材を使っているか
管理会社への工事申請期限はいつか
搬入車両や作業時間に制限があるか
保証範囲はどう違うか
外部見積もりを依頼するときは、オプションの見積書と図面を見せ、同条件での提案を依頼します。
条件をそろえなければ、単純に「安い・高い」を判断できません。
まとめ|価格・工事時期・条件を一緒に比べる
マンションオプションの多くは、外部施工会社と比較できます。
同条件のカップボードでも、45万円と30万円という約15万円の価格差が実際にありました。
一方、外部施工には引き渡し後の工事期間が必要です。
損をしないために、次の順番で進めてください。
オプション会では即決せず、見積書と資料を持ち帰る
同じ仕様・施工範囲で外部見積もりを取る
管理規約、申請期限、車両制限を確認する
内覧会で不具合と補修内容を確認する
引き渡しから引越しまでの工事期間を確保する
価格だけでなく、工事時期、面材、保証、マンションのルールまで確認してから決めることが大切です。
見積もりや内覧会で迷っている方へ
「オプションと外部見積もりの条件がそろっているか分からない」
「この金額が適正なのか、契約前に確認したい」
「内覧会と入居前工事を、どの順番で進めればよいか迷っている」
このような場合は、見積書・図面・提案内容を第三者の立場から整理します。
内覧会同行では、室内の不具合確認と、入居前に予定しているインテリア工事を合わせて確認できます。
※記載した金額は個別事例です。商品仕様、施工範囲、地域、現場条件、工事時期によって異なります。