オアシス

オアシス

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コラム
秋になると、少し肌寒くなるので、
少し切なくなったり、感慨にふけることが多くなるのですが、
涼しくなった青空を見あげると、
まっしろな飛行機雲が一直線に伸びて、
その綺麗な光景からずっと青空を見あげてしまい、
思わず見とれてしまうことがありました。
青空の澄んだ景色も好きなのですが、
夏には入道雲、秋には夕暮れが綺麗な印象があります。
きょうの空模様などんな感じだろうと、
青空に想いを馳せることが好きで、
雲の様子から、
青空にも、わずかですが青色の濃淡があり、
このブルーは淡い色だなあとか、
きょうの空は爽やかな色使いだなあと、
好きな空を見あげて想像をめぐらしています。
この空模様に、電線が加わったり、
山の紅葉が入り、黄金色に輝く田園の風景があり、
町を歩くお年寄りが散歩を楽しんでいたり、
のどかな風景が、そこにはありました。

宮城県の栗原市という田舎に住んでいたときがありまして、
クマがでてきますという防災無線が毎日流れるような、
田んぼや畑がいっぱいある、田舎に暮らしていました。
町を歩く人もお年寄りが多く、
お年寄りが主人公の町でした。
だから自然とお年寄りを大切にしようという気持ちがあふれ、
いろいろな方とお話できるようになりました。
お年寄りから、学べることは多くて、
自分よりも年上の方からありがとうと、
感謝の気持ちを伝えていただいたときは、
一瞬ときがとまったような感覚になりまして、
うれしい感情が込みあげてきました。
自分にも相手の人へ何かできるのだろうと、
思うようになりました。
それからお年寄りに限らないのですが、
親しい人やよくしていただいている方には、
どうしたら喜んでもらえるのだろう、
どうすれば笑顔になってもらえるのだろうと、
考えるようになりました。

このような町に、秋から冬にかけて、
お祭りがありました。
地元に住んでいる方を中心に、
他県からもお越しになる方もいらっしゃり、
ちいさな町に、大勢のみなさんで賑わいを見せていました。
音楽ライブをやっていて、
屋台の美味しいグルメがならび、
子どもたちがはしゃぎ、
お年寄りがよくしゃべる祭りでした。
僕がこの町に移住したきっかけは、
こんなにあたたかいお祭りや、
素敵な人がいるところに住みたいと思ったからでした。
都会のせわしなく時間が流れる場所は、
刺激的で、前を向いている人も、
そうではない人も大勢いらっしゃるところで、
勉強になったのですが、
その当時の僕には環境があいませんでした。
いまはまた都会に引っ越しをして、
お仕事をしながら暮らしています。
あの、田舎のゆっくりと時が流れる場所がなかったら、
いまの僕は存在していなかったでしょう。
心のなかにあるオアシスのような、
いつでも帰れる、居場所ができました。
いまは都会で頑張れているのですが、
時間に余裕が生まれましたら、
また、田舎でも自然豊かなところへも、
ふらっと遊びに行きたいと思っています。
子どもたちもお年寄りもみんなが笑顔で喜んでいる場所が、
僕の帰れる場所。
このようなところを大切にしていきたいと思いました。


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