日が傾いて、部屋の壁がオレンジに染まりはじめた頃。
どん、どん、と低い音が、風に乗って窓の外から届いてきます。
姿は見えないのに、太鼓の響きだけが確かに、この部屋まで来ている。
こんにちは、神楽 玄斗(かぐら げんと)です。
今、あなたの心にも、似た情景が浮かんでいませんか?
遠くの音というのは、不思議なものです。
すぐそばで鳴っていれば、ただ賑やかなだけ。けれど距離をへだてて届く音は、耳ではなく胸の奥のほうに落ちてきます。屋台の匂いも人の声も提灯の灯りもないまま、太鼓の響きだけが先に届く。そうして、まだ行っていない祭りの景色を、心が勝手に描きはじめてしまう。
その景色のなかに、隣にいてほしい人の姿が、ふと立っていたのではありませんか。
人混みではぐれないように歩いた記憶。ひとつの袋から分け合ったもの。恋しさというものは、会えない期間の長さではなく、こうして不意に触れられてしまう瞬間の深さで決まります。
その恋しさの向こう側で、彼が今どんな心持ちでいるのか。霊視でハッキリと視えます。今のあなたの状況を、一度視させてください。
視えているものを、お伝えします。
夕暮れの光のなかに、あなたとは別の場所で、同じ方向へ顔を上げている男性の姿があります。手を止めて、音のするほうを数秒だけ見ている。何かを口にするでもなく、ただそこで止まっている。そのわずかな沈黙のなかに、あなたの名前が混じっています。祭りの記憶は男性のほうにも残っていて、音が届いた瞬間に、本人が意識するより早く、隣を歩いていた人の気配を探してしまう。視えているのは、そういう反射のような動きです。
男性は、心が動いた瞬間にそれを言葉にする習慣を持たないことが多い。
だから彼の側では、連絡をしていない時間と、あなたを思っていない時間は、まったく別物として流れています。届かないから何もないのではなく、届け方を持たないまま、音のするほうを見ている。それが沈黙の正体であることは、少なくありません。
彼が言葉にしないまま抱えているものを、私が代わりに視てお伝えします。
祭りの音には、季節をひとつ先へ送り出す働きがあります。
稲が実り、風の色が変わり、人が集まって、また散っていく。その区切りの音を聞いた夜に、心の置き場所が定まらなくなるのは自然なことです。夏のあいだ宙ぶらりんのままにしてきた想いが、涼しくなった空気に押し出されて、輪郭を持ちはじめる。九月半ばの夕暮れは、そういう時間帯です。
だから今日は、太鼓の音がやむ前に窓を開けてみてください。
夜風には、もう夏とは違う乾いた匂いが混じっています。その空気を吸い込んだうえで、思い出してしまった気持ちを打ち消さないこと。忘れようとするほど、その人は心の真ん中に居座ります。むしろ「今、あの人の隣にいたかった」と、声に出さずに一度だけ認めてしまう。認めた想いは行き場を得て、静かに落ち着きます。
恋しいと感じられるのは、心がまだ鮮やかに動いている証しです。
遠くの太鼓を聞いて誰かの顔が浮かぶ人は、次の縁にも同じ速さで気づけます。音が聞こえなくなった後の静けさを、寂しさとしてではなく、秋の入り口として迎えてください。
遠くの太鼓が教えてくれた続きは、霊視でお伝えします。
あなたの恋愛が前向きになるように、お手伝いさせていただきます。
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