提灯の灯りの下で、浅い水槽の水がゆっくりと波打っています。
赤い尾びれがひとつ、破れかけたポイの向こうで身をひるがえす。
水面に映った提灯の光が、そのたびに細かく揺れました。
この揺らめきには、恋愛の記憶が宿っています。
こんにちは、神楽 玄斗(かぐら げんと)です。
金魚すくいの水槽を覗き込むと、いつも不思議に思うことがあります。揺れているのは水ではなく、水に映った光のほうだということです。金魚は同じ場所を泳いでいるのに、灯りの像だけが崩れて、また戻る。手を入れて確かめようとするほど、映っているものは形をなくしていきます。
八月の終わりに届くご相談は、この水面によく似ています。彼の気持ちそのものは、実はさほど動いていない。けれど確かめたくて、写真フォルダを遡り、去年の夏の一枚を開き、短い返信を何度も読み返す。そのたびに像が揺れて、昨日は「まだ好かれている」と思えたものが、今日は「もう終わった」に見えてしまう。揺らしているのは、彼ではなく、確かめようとする手のほうです。
彼の本音は、霊視でハッキリと視えます。揺れて見えなくなっている今の状況を、一度視させてください。
男性の記憶の仕方について、一つお伝えしておきます。男性は、思い出を毎日取り出しません。引き出しの奥にしまって、普段は蓋を閉じたままにしておきます。連絡が減った時期を「忘れられた」と受け取ってしまいがちですが、それは蓋が閉じているだけで、中身が捨てられたわけではないのです。開くきっかけは、たいてい音や匂いのほう。太鼓の音、屋台のソースの匂い、夜風に混じる線香花火の煙。
先日、似たご相談を視させていただいたとき、こんな情景が浮かびました。祭り囃子の聞こえる通りを、彼が一人で歩いている。金魚すくいの前で足を止めて、水槽をしばらく覗き込む。買うわけでもなく、ただ見ている。その横顔の奥に、浴衣を着たどなたかの後ろ姿が重なっていました。本人も、なぜ足が止まったのか説明できないまま歩き出す。そういう止まり方をする人は、まだ何も終わらせていません。
彼の引き出しに今なにが残っているのか、お名前とお生まれをいただければ、その場で視てお伝えできます。
水は、手を止めれば必ず静まります。像がはっきり見えるのは、揺らすのをやめたあとです。写真を閉じて、返信を読み返す指を一度休ませてみてください。九月の風が入り始めた頃、「お祭り、行った?」くらいの軽い一言を送るほうが、夏じゅう溜め込んだ長い文章よりもよほど届きます。
彼が言葉にしない想い、私が代わりに視てきます。
あなたの恋愛が前向きになるように、お手伝いさせていただきます。
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