数あるブログからごらん頂きありがとうございます。
今回は、『整理と整頓の違い』について、5S活動講師が解説していきます。
内容について、最後までお読み頂くのはもちろんですが、あなたの職場でも率先垂範で行動していきましょう。
まず、『整理』と『整頓』について、下記のブログで記載していますので、ご覧ください。
《整理とは》
《整頓とは》
1.整理整頓の本来の意味とは
そもそも整理と整頓は、乱れたものを整えるという共通した意味をもち、ひとまとめに「整理・整頓」と使われることが多いですが、言葉の役割が全く違います。
散らかったものを整える時の順序でも、「整理」の後に「整頓」した方が良いことが、本来の意味が分かるとあなたも理解納得出来ると思います。
整理は、乱れた状態にあるものを整えること、不要なものを取り除くことを意味します。
整理の「理」は、道理や理論などに使われる文字で、「物事の筋道」という意味があり、筋道に沿うよう整えるのが「整理」である。
整頓も、整った状態にする、かたづけることを意味しますが、整理のように不要なものを取り除くという意味はありません。
整頓の「頓」も「整える」という意味で、とにかく整えること、正しい位置にきちんと置くのが「整頓」です。
無駄なものを捨てる「整理」をした後に決められた位置に置く「整頓」をするので、「整理」→「整頓」の順となります。
決して間違えてはいけなのは、モノを捨てずに並び替えるだけは「整列」であり、「整理整頓」とは言いません。
この部分を取り違えている人が多いので、現場や個人の机がなかなか片付かない原因にもなっています。
2.交通整理について
交通整理の「整理」は、不要なものを捨てるという意味ではないですが、実際のところ、混乱したもの中で不要な物を取り除き整えることを表します。
人や車が秩序を持って行き交えるよう整えるため「交通整理」と言い、秩序正しい位置に置くものではないため「交通整頓」とは言いません。
3.机上の整理整頓
「机の上を…する」という際は、整理も整頓も使うが、整え方に違いがあります。
「机の上を整理する」は、不要な物を捨て、使いやすいよう規則を考えて整えること。
「未だ使えるから!」と言って大事に残して置くとムダにスペースだけ圧迫されて、自分が仕事するのに必要な作業スペースを確保できなくなります。
「机の上を整頓する」は、自分自身の作業を考慮した上で使いやすい様に配置の規則を決め、その配置規則に沿って整えることを意味する。
整理・整頓された机の上は、机の上を使いやすいように整えたものなので、必ずしも整理・整頓された状態とは限らず、他人の目からは散らかっているように映ることもあります。
また、整頓された机の上は、綺麗に配置されているが、使いやすいよう整えられているとは限りません。
整理・整頓された状態であれば、使いやすく綺麗に配置された状態を表すことになります。
4.現場の整理整頓
現場の整理・整頓する際は、上記3項の机上とは違い、共用部分となりますので、「みんなが使いやすい状態にすること」が重要になってきます。
1人だけの意見で現場・倉庫の配置を決めても、他の人達が使いにくいと思う整理整頓なら、現場が各人が便利な様に配置するので、よけいに煩雑になってしまい、整理整頓のカイゼン活動は間違いなく失敗します。
カイゼン活動を始める前には、先ずは全員の意見を聞き、全員でどこに何を保管するのかを決めていく必要があります。
このみんなで現場を良くしていこうという姿勢で全員を巻き込んで決めることで、「自分たちで決めたんだから元に戻す」という意識を持ち、使ったモノを元の場所に戻す習慣がついていきます。
保管場所を最初に決めても業務の手順によっては、変える必要が出てきます。
その時にみんなで見直し、みんなで現場を変えていくことで、カイゼン活動が定着した現場に生まれ変わります。
5.まとめ
この様に整理整頓の本当の意味を理解し、職場メンバー全員で決めて行うことで職場が自分たちの力で変わっていきます。
「整理・整頓しろ!」と言うのは簡単ですが、「どの様に」の部分をみんなで考えてしないとなかなか定着しないので、全員参加で上司・部下関係なく率先垂範でみんなを巻き込んで進めていきましょう。
《5S活動は「やれ!」の降圧的態度では長続きしない》
私は役職等一切ありませんが、実際に5Sカイゼン活動について、教えられるぐらいたくさん勉強し、陣頭指揮を執って職場メンバー全員を巻き込んで活動を進めてきた結果、職場の風土が見違えるような現場に生まれ変わっています。
アナタが動き始めなければ、だれも変えてくれません。
アナタの職場風土を変えられるのはアナタなので、どうすればカイゼン出来るのかを考えて活動を進めてください。
そうすると見違える程、アナタの職場風土はカイゼンされます。
5Sカイゼン活動に関する質問やアドバイス等、下記から受け付けていますので、職場風土を変えていきたい信念のある人はご覧ください。
カイゼン活動を推進し過ぎて倒産した会社は1社もなく、反対にトヨタ自動車の様に日本一になりますから。