えいや!と勢いだけではじめたイラストレーターのお仕事ですが、
はじめはなんとも恥ずかしいことを、わざわざ声をかけてくれたお客様に言っていました。それは
「似顔絵は苦手なので描けません・・・」
もちろん、人間を描かずに植物、動物、食べ物を描く専門のイラストレーターさんはたくさんいます。
それは専門性を高めた上で描く対象を狭めているのであって、何が得意分野かよくわからない、新人イラストレーターが言うことではありません。
その人に似せるには特徴を掴まなければいけない、似ていなかったらがっかりされるのではと不安だったことと
似るように特徴をつかめたとしても、その特徴は本人にとっては
コンプレックスかもしれない。
自分が絵を描くことで相手を傷つけたり怒らせたりするかもしれない、
というのが怖かったことが原因でした。
でもやっぱりイラストの仕事をしていると似顔絵の需要があるな、なんとかしなくては、と実感していきます。
そこで友人の何人かに試しで似顔絵を描いてプレゼントし、反応をみてみることにしました。
いろんなタッチで描いてみるとすごく喜んでもらえたり、微妙な反応だったり(笑)さまざまでした。
あといろんな似顔絵作家さんのイラストを見て研究しました。
すごくリアルに上手に描くほど印象が良いとも限らない
反対にすごくかわいくても、デフォしすぎてだれを描いても同じに見えるというのでは、少し物足りないように感じました。
(※これはわたしの主観です)
ちょうど良い具合がないかと探っていきました。
絵本で人間のキャラクターを描いたことも影響しました。
この人が絵本の登場人物になったらどんな絵になるだろう
そう思うと自然とタッチが定まっていきました。
今はそんなタッチを意識して描いています。
特徴を似せることの不安も少なくなってきました。
顔の特徴はその人らしさ。
描いているうちに魅力的に見えてくると分かったからです。
特徴を似せることで「そこは似せないでほしい」
と言われると、「な〜んだ、そこがいいのになぁ」
と思うこともありますが、もちろん言ってもらって大丈夫です。
画像は結婚40周年記念で描かせてもらった絵です。
ルビー婚なので、ルビーの指輪から覗き込むおふたりを描きました。
40年のいろんな思い出がランプのなかでキラキラと光っています。