#388 「大きく口を開けて」と医師が口の中に入れる“棒”、いったい何?

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「大きく口を開けて」と医師が口の中に入れる“棒”、いったい何?



 風邪をひいたり、おなかが痛くなったりして病院や診療所に行った際、お医者さんが「はい、大きく口を開けて」と言って、棒のようなものを舌の辺りに入れることがあります。
喉の近くまで棒が来て、中には、吐き気を催してしまう人もいるようです。
あの“棒”の正体は何なのでしょうか。
内科医の市原由美江さんに聞きました。
喉の奥を見るための「舌圧子」



Q.医師が患者の口の中を見る際、舌の辺りに入れる棒のようなものは何なのでしょうか。
市原さん「『舌圧子』と書いて、『ぜつあつし』と読みます。私が子どもの頃は、金属製が多かったと思います。
使用後に毎回、滅菌・消毒して再利用するものです。いつからか、1回使ったら処分するタイプの木製の舌圧子が登場し、消毒の必要がない利便性から、今は木製の使い切りタイプが主流になっているようです。
金属製も木製もどちらも機能は同じなので、コストや利便性から、それぞれの病院が選択していると思います」



Q.なぜ、舌圧子を診察に使うのでしょうか。子どもだけでなく、大人にも使うことはありますか。
市原さん「喉の奥、具体的には『へんとう』(一般にいう『へんとう腺』)の辺りの状態を診るために使用します。
子どもは舌圧子を嫌がりますが、喉の奥まで、うまく広げて医師に見せることが子どもには難しいので、舌圧子を使って舌を押さえ、喉の奥を見やすくするのです。
基本的に、子どもの診察は胸の聴診に加えて、舌圧子を使って、喉の奥を診るというのがお決まりです。


風邪症状があるときやワクチン接種前の診察などは、この2点は必ず確認します。
子どもは喉を見せることが苦手なので、ほとんどの小児科医が舌圧子を使っているはずです。
一方、大人にも使うことはあります。大人は、舌の根元で喉の奥が隠れてしまうことも多いので、そうした際は舌圧子を使って喉の奥を見るのです。
ただ、大人は口を大きく開けて『あー』と声を出すと、喉の奥がきれいに見える人もいるので、子どもに比べたら使用頻度は少ないと思います」



Q.舌を押さえられて、吐き気を催す人もいます。なぜでしょうか。
市原さん「嘔吐(おうと)反射が起こっているからです。
口に入った異物を出そうとする反射のことで、歯ブラシを喉の奥に入れた際、舌圧子と同様に嘔吐反射が出る人もいるかと思います」



Q.舌を押さえられた際の反応の強さは人によって違うのでしょうか。
市原さん「個人差が大きいです。全く平気な人ももちろんいます。
一般的には、若い人の方が反射が強いといわれています。
理由は詳しくは分かりませんが、若い人の方が敏感に反応するという感じなのかもしれません。
ちなみに、胃カメラ検査のときも、若い人の方が喉をカメラが通過するときの反射、苦痛は大きいです」



Q.舌圧子を入れられても、吐き気を催さないコツがあれば教えてください。舌圧子が嫌で、医者嫌いになっている子どもや大人もいると思います。
市原さん「心因的な要因も嘔吐反射に影響するので、なるべくリラックスして臨みましょう。
子どもの場合は『大丈夫、痛くないよ』など優しい言葉を大人が掛けて、安心させてあげるといいでしょう。
大人の場合は口を大きく開けて、『あー』と声を出すと、舌圧子を使わなくても、喉の奥が見やすくなることがあります。
私自身が他の医師に診てもらうときはいつもそうしており、舌圧子は使いません」
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