新しい自分へ…17

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アパートを契約して、さぁ!引っ越しだ!

という時に、Rさんから電話がきた。

内容はいつもの通り、こちらの様子を伺う電話。
引っ越しを内緒にして、もし、なにも知らずに今のアパートに来られたら…。

私は不本意ではあるけど、Rさんに引っ越しの日を教えることにした。

そしたらRさんはやっぱりノリノリで「引っ越しを手伝う!」といい始めた。
やっぱり…。

仕方ないから引っ越しの日どりを教えた。

そして、その事を彼にも伝えた…。もちろん彼はいい顔はしなかった。

ただ「手伝ってくれる」という言葉にうかうか乗ってしまったのである。

そうして迎えた引っ越し当日。
Rさんは張り切って自分のワンボックスカーに乗ってきた。

そして彼の持っていたワンボックスカーと二台で往復したりして引っ越しを終えた。

それで必然的にRさんに新居がバレてしまったのである…。

地元に戻ってきたけれど、私はすでに仕事も決まっていたし、子供たちの保育園も決まっていた。

Rさんとは引っ越し以来会うことが少なくなっていた。

あとは息子を引き取ること、と、彼と入籍することだけになった。

彼の両親に会うのは気が引けたが、挨拶や礼儀はちゃんとしないといけない。
最低でも、あの母親のようにはなりたくなかった。

彼は相変わらず「長距離運転手」をしていたが、帰ってくると子供たちと遊んでくれたりしていた。

新居は狭いが綺麗なアパートだ。入籍をして落ち着いたら中古住宅でも買うか、などとも話していた。

私は「こんなに幸せでいいのだろうか」と不安になるくらい順調だった。

こんな「人並み」の幸せですら、今までの生活では考えられなかった。

息子は上の娘の保育園が順調に登園出来て娘の気持ちも安定したら、という話になった。

私はそれにはそんなに時間はかからない、と思っていた。

1か月くらいで引き取ることを決めていたし、彼の方も承諾してくれた。

息子を引き取る準備もしなければならない。
なにせ服からなにからほぼない状態で引き取るのだから…。

娘のものはほぼ揃えた。保育園の準備も…。
その頃はまだ「子供用のお店」などなかったから、安い店を探すのに本当に苦労した。

それでも最低限のものは準備した。

娘を引き取るに問題はない。あとは日にちを決めるだけ、になっていた。

一歩一歩確実に進んでいる、そう思えたし確実に進んでいたのが実感できていた。

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