テクノロジー「文明開化、最古の文化」

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人類最初期の文明は
どの様な物だったのか

人類が狩りや木の実の採集を
中心とする生活から農業を始め
村を作ってやがて都市や文字を
生み出すまでの歴史を紹介します

今から約1万2000年前
人類はまだ現代の様な国や
都市を持ってませんでした

しかしそこから何千年もの間に
生活の方法が大きく変化していきます

なぜ人々は一か所に
住む様になったのか?
どうして文字や行政が
生まれたのでしょうか?

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1. 約1万2000年前

人類は巨大な石の建造物を作った
物語の始まりは
現在のトルコ南東部にある
カラハン・テペという遺跡です

人類が大規模な共同作業を
行っていた例として
この遺跡を取り上げてます

当時の人々は
現在の様な鉄の工具や機械を
持ってません

石や木で作った道具を使い
硬い岩を加工してました

それにも関わらず
次のような物を作ってたのです

高さが数メートルにもなる
T字形の石柱

鳥や野生動物を表現した彫刻

人間の姿を表した彫刻

多くの人が協力しなければ
つくれない大規模な建造物

ではなぜ当時の人々は
これ程大がかりな物を
作ったのでしょうか?

実は何の為に作られたのか
具体的にどの様に作業したのかは
まだ完全には解ってません

宗教的な儀式や
人々が集まる場所などに
関係してた可能性がありますが
確実な事は言えません

この時代の人々は
農業や都市が十分に発達する前から
大人数で協力し
大きな建造物を作る能力を
持ってました

つまり人類の歴史は
農業や都市が誕生してから
突然始まった訳ではないのです

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2.農業の始まりが

人間の暮らしを大きく変えた
それまでの人々は
主に野生の動植物を利用し
暮らしていました

例えば野生の植物から
食べられる実を集めたり
動物を狩ったりして
食料を手に入れてました

ところが人々は長い経験を通じて
ある事に気づきます

食べられる植物の種を
地面にまいておけば
条件が良ければ次の年にも
同じ植物が育つ

しかも育て方を工夫すれば
より多くの食料を
得られる可能性があります

こうして人間は
自然に生えてる植物を
採集するだけでなく自分達で植物を
育てる様になった事が
農業の始まりです

また最後の氷河期が終わり
気候が比較的安定した事も
農業の発達を助けました

農業によって何が変わった事は
農業が広がると暮らしには
次の様な変化が起こりました



①食料を計画的に作れる様になった

自然の食料が見つかる場所を
探し回るだけでなく
自分達の畑で穀物などを
育てられる様になりました



② 同じ場所に住み続ける様になった

畑を耕し作物を育て
収穫する必要がある為
一定の場所に住む暮らしが
発達しました


③ 様々な仕事が生まれた

食料を安定して確保できる人が増えると
道具づくりや装飾品づくりなど
農業以外の仕事に取り組む人も
現れました

更に人々が集まって暮らす事で
共同体や儀式や信仰なども
発達してきました

ここでいう「共同体」とは
同じ地域で暮らし
協力しながら生活する人々の
集まりの事です

ただし農業が始まったからといって
全ての人々がすぐに
農業だけで暮らす様に
なった訳では無く
狩猟や採集を続けた人々もいました

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3.約8500年前屋根から出入りする

不思議な町があった
農業が発達すると
人々が集まって暮らす
大きな集落も生まれました

その代表例として
チャタル・ヒュユクという
遺跡があります

この遺跡は現在のトルコにあります

当時の町には
現代の町とは大きく違う
特徴がありました

家々が隙間なく並んでいた為
普通の道路や路地がありませんでした

では人々はどうやって
家に入ったのでしょうか?

屋根に開けた穴から
木製のはしごなどを使って
出入りしてたと考えられています

屋根が現代の道路や玄関の様な
役割を果たしていた訳です

家の中も単なる寝る場所では
ありませんでした。

壁には動物の絵が描かれてた

雄牛の頭蓋骨を壁に取り付けてた

赤い黄土などを使って
室内を色鮮やかに飾ってた

パンやナッツやチーズ等を食べ
ビールも飲んでいたと考えられてる

つまり農業が始まって
間もない時代でも
人々は食べる事だけでなく
家の装飾や文化を大切にしてたのです

更に興味深いのが死者に対する習慣で
亡くなった人を家の床の下に埋葬し
数年後に遺体を掘り起こして
頭蓋骨を取り出し飾って家の中に置く
習慣があったとされてます

現代の私達には
不思議に思える行動ですが
当時の人々にとっては
亡くなった家族とのつながりや
祖先への思いに関係する
習慣だった可能性があります

ただしその習慣に
どの様な意味があったのかは
完全には解ってません

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4.農業が広がると

交流が増え争いも起きた
農業を行う人々は
現在の西アジアから様々な地域へと
広がって行きました

すると異なる集団同士が
出会う様になります

この出会いによって
次の様な事が起こりました

食料や道具などを
交換する様になった

新しい技術や生活の知恵が
伝わった

遠く離れた地域との
交易が発達した

土地や資源を巡って
争う事もあった

特に重要なのが黒曜石という石です

黒曜石は火山活動によって出来る
天然のガラスの様な石です

鋭い刃をつくれる為
石器時代には道具や刃物の材料として
利用されました

黒曜石が何百キロメートルも
離れた場所まで運ばれてた事から
当時の人々が遠くの集団とも
交流してたのが解ります

一方で遺跡からは武器によって
傷つけられた人骨なども
見つかってます

つまり文明の発達は
人々が協力して豊かになるだけの
歴史ではありません

資源を分け合う事もあれば
奪い合う事もあったのです

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5.約8200年前気候の

大変化が人々を追い詰めた
人類の暮らしが発展していた頃
地球の環境に
大きな変化が起こりました

今から約8200年前
北アメリカに存在してた
巨大な氷河湖アガシー湖の
水が大量に流れ出した事が
重要な出来事でした

氷河期が終わりに向かうにつれ
氷が溶け巨大な湖が形成されました

その水をせき止めていた氷の壁が崩れ
大量の水が海へ流れ込んだと
考えられています

この出来事は
海の水の流れに影響を与え
地域によっては気候を寒冷化や
乾燥化させる一因になりました

その結果一部の地域では
農業が難しくなりました

雨が十分に降らず
作物が育たなければ
人々は食料を確保できません

何世代もかけて
築いてきた集落であっても
気候が大きく変われば
暮らしを続けられなくなる
可能性があります

人々の一部は川や湖の近くなど
水を利用しやすい場所へ移動しました

ここで重要になったのが
ティグリス川とユーフラテス川です

この2つの川の流域では
後に古代メソポタミア文明が
発達していきます

人々は川の水を畑に導く為に
運河を掘り穀物を育て収穫した食料を
貯蔵する様になりました

環境の変化による
危機を乗り越える為の工夫が
より大きな共同作業や社会の
仕組みに繋がったのです

なお文明の発達には気候だけでなく
長年の技術の蓄積や人々の交流など
様々な要因が関係してます

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6.約7000年前大きな都市と

「行政」が誕生した
気候が再び安定してくると
農業による食料の生産が増え
人口も増加しました

すると小さな村だけではなく
何万人もの人が暮らす
大きな都市が登場します

古代メソポタミアの都市ウルクを
例に挙げると
人が数十人数百人程度の村であれば
誰が何を持っているのか
誰に何を渡したのかを
ある程度は記憶で管理できる
かもしれません

しかし何万人も住む都市では
そうはいきません

例えば次の様な問題が起こります

収穫した大麦は
全部でどれくらいあるのか?

食料を誰に
どれだけ配るのか?

羊は何頭いるのか?

都市の施設を維持する為に
どれ位の税を集めるのか?

こうした問題を解決する為に
人や物資を管理する「行政」の
役割が発達してきました

行政とは社会や組織を運営する為に
物事を管理したり
必要な仕事を進めたりする仕組みです

現代の日本でいえば
役所が住民の記録を管理したり
税金を集めたり
公共サービスを提供したりする仕事が
その例になります

もちろん古代の行政と現代の行政は
同じではありません

しかし大勢の人が一緒に暮らす為には
食料や資源を管理する仕組みが
必要だったという点は共通してます

最初から現在の様な
文字が使われていた訳ではありません

人々は粘土の球や粘土板に印を付けて
大麦や羊などの数量を記録してました

こうした記録の仕組みが発達し
やがて文字へと変化していきました

ここで大切なのは
文字は物語や詩を書く為だけではなく
物や食料を正確に管理する必要からも
発達したという事です

文字が生まれた事で
人間は自分の記憶だけに頼らず
情報を記録し
後世に伝えられる様になりました

これは人類の歴史における
非常に大きな進歩でした

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7.約5000年前世界最古級の人名

「クシム」が記録された
記事の最後に登場するのが
「クシム」という名前です

約5000年前のメソポタミアで
作られた粘土板には
ビールの原料となる大麦についての
記録が残されてました

そこに書かれていた
「クシム」という文字は
世界最古の人名の一つ
あるいは最古の人名と
考えられる事があります

でもこれは確定した結論では無く
人名でじゃない組織などを
表している可能性も指摘されてます

残念ながらクシムの詳しい事は
解ってません

どんな顔をしていたのか
どのような家に住んでたのか
どんな性格だったのかも不明です

記録に残っているのは
主に大麦などの管理に関係する
情報です

現代の私達からすると
歴史に名前が残る人物なら
王様や将軍や偉大な発明家などを
想像するかもしれません

しかしクシムはそうした人物では
なかった可能性があります

それでも日々の仕事や物資の
管理をしてた名もない人々が
文明を支えていた事を
思い出させてくれます

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8.人類の文明は

無数の普通の人々に作られた
私達は歴史を学ぶ時
王様や英雄や戦争や国の誕生などに
注目しがちです

しかし文明が発達する為には
それ以外にも大勢の人々の働きが
必要でした

畑を耕し作物を育て
共同体が食べていける様にしました

石器や日用品を作り
生活や仕事を便利にしました

食料や物資を数え
記録する事で大きな都市を
運営できる様にしました

彼らの多くは名前も顔も現代に
伝わってません

しかし一人ひとりの仕事や
経験が積み重なったからこそ
農業や都市や行政や文字などが発達し
現代の文明に繋がっていったのです

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9.人類の文明が

発達した流れを年表で整理
およその時期
主な出来事
人類の暮らしへの影響

約1万2000年前
カラハン・テペ等で
大規模な建造物が作られ
多くの人が協力する大きな活動が
行われてた

約1万年前〜8500年前
農業や交易が発達し
チャタル・ヒュユクの集落が成長
定住生活や専門的な仕事が広がる

約8200年前
大きな気候変動が起こる
人々の移動や生活方法の
変化を促す

約7000年前頃
メソポタミアで大きな都市が発達
食料管理や行政の仕組みが
重要になる

約5000年前
粘土板に記録が残され
「クシム」という名前が登場
文字による記録が文明を支える

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10.特に重要な言葉

「文明」
人々が集団で暮らし
農業や技術や文化や社会の仕組み等を
発達させた状態の事です



「農業」
人間が植物を育て
食料を生産する事です

農業によって
食料を計画的につくる暮らしが
発達しました



「交易」
物を交換したり
売買したりする事です

遠くの地域との交流によって
物資や技術が広がりました



「行政」
多くの人が暮らす社会を
運営するため
物資や税金などを管理し
必要な仕事を進める仕組みです



「メソポタミア文明」

ティグリス川とユーフラテス川の
流域で発達した古代文明です

農業や都市や行政や文字などの
発達で知られてます

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