AIインフルエンサーは人間より信頼されない?210研究で判明した意外な弱点

AIインフルエンサーは人間より信頼されない?210研究で判明した意外な弱点

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ビジネス・マーケティング
「AI美女の画像はバズった。でも、商品はまったく売れない……」

もし、こんな状況になったら、あなたは何が原因だと思いますか?

画像のクオリティが足りない?

フォロワーが少ない?

それとも、投稿する時間帯が悪い?

もちろん、どれも考えられる原因です。

でも、2026年7月に発表された最新研究で、もっと根本的な問題が浮かび上がってきました。

なんと、210件の実験研究を統合した分析で、バーチャルインフルエンサーは人間より「新鮮さ」で優れる一方、「信頼性」や「購入などの行動意向」では不利な傾向が確認されたんです。

ちょっと意外ではありませんか?

AIなら魅力的なモデルを作れる。

自分の好きな世界観を表現できる。

撮影しなくても、さまざまな画像を制作できる。

それなのに、必ずしも人間のインフルエンサーと同じように商品への信頼や購入意向を高められるわけではない。

ここに、これからAIインフルエンサーを育てる人が知っておきたい重要なヒントがあります。

僕はSNSマーケティングに10年以上携わってきましたが、今回の研究は、これからのX(旧Twitter)運用を考えるうえでも非常に興味深いと感じました。

今回は最新の研究結果を初心者にもわかりやすく解説しながら、AIキャラクターを信頼されるブランドへ育てる方法をお話しします。

■ 9万人以上を分析!2026年の研究で何が判明した?


2026年7月28日、マーケティング分野の学術誌「Journal of the Academy of Marketing Science」に、バーチャルインフルエンサーに関する研究が公開されました。

研究タイトルは「Virtual influencer marketing: A meta-analytic review」。

日本語では、バーチャルインフルエンサーマーケティングに関するメタ分析といった意味です。

メタ分析とは、複数の研究結果を統合し、全体としてどのような傾向があるのかを検証する研究方法です。

今回の研究規模はこちら。

【2026年最新研究の概要】

◆ 分析対象:110本の論文

◆ 独立した実験研究:210件

◆ 分析された効果量:643件

◆ 合計参加者数:91,058人

研究では、主に人間のインフルエンサーとバーチャルインフルエンサーを比較し、消費者の反応を分析しています。

※この研究で扱うのはCGなども含むバーチャルインフルエンサー全般です。生成AIだけで制作した人物や、Xだけを対象とした研究ではありません。

では、実際にどのような違いがあったのでしょうか。

■ 驚きの結果!注目度と信頼性は同じではなかった


研究結果を整理すると、次のような傾向が確認されています。

【人間とバーチャルインフルエンサーの比較】

◆ 新鮮さ・目新しさ

バーチャルインフルエンサーの方が高い傾向

◆ 信頼性

バーチャルインフルエンサーの方が低い傾向

◆ ブランドや広告に対する態度

バーチャルインフルエンサーの方が低い傾向

◆ 購入意向などの行動意向

バーチャルインフルエンサーの方が低い傾向

◆ エンゲージメント

統計的に有意な差は確認されなかった

この結果、かなり興味深いと思いませんか?

特に注目したいのは、エンゲージメントです。

バーチャルインフルエンサーは、人間のインフルエンサーと比較して、必ずしも反応を集める力が弱いわけではなかったんです。

一方で、信頼性や購入などの行動意向では、人間に比べて低い傾向が確認されました。

つまり、

「投稿への反応があること」と「商品を信頼して購入したくなること」は、必ずしも同じではない。

というわけです。

ただし、これは複数の実験を統合した全体的な傾向であり、すべてのAIキャラクターが人間より信頼されないことを意味するものではありません。

また、行動意向は実際の購入件数や売上そのものではありません。

それでも、SNS集客に取り組んでいる人には重要な発見だと思います。

■ なぜAIインフルエンサーは信頼されにくいの?


ここで、一つ想像してみてください。

あなたが新しい化粧品を購入しようとしているとします。

SNSで、とても美しいAI女性が商品を紹介していました。

「この化粧品、本当に使い心地がいいよ!」

こんな投稿です。

でも、ふと疑問が浮かびませんか?

「AIキャラクターなのに、どうやって使い心地を確かめたんだろう?」

そうなんです。

AIキャラクターには、人間と同じ身体的な使用経験がありません。

商品の触り心地。

食べ物の味。

化粧品を使ったときの感覚。

こうした情報を、実際に体験した人と同じ立場で語ることはできません。

今回の研究でも、バーチャルインフルエンサーがどのような商品を紹介するか、どんな表現を使うかによって、消費者の反応が変わることが示されています。

では、AIキャラクターは商品紹介に向いていないのでしょうか?

僕は、そう単純な話ではないと思っています。

例えば、AIキャラクターが実際に使用したと主張するのではなく、商品スペックや公開されている情報を整理して紹介する。

実際の使用感については、許可を得た利用者のレビューを紹介する。

そうすれば、架空の体験談を作らずに、読者が判断するための情報を届けられますよね。

AIだからこそできる表現と、人間の実体験が必要な情報を分けること。

ここが重要なポイントなんです。

■ リアルなAI美女とアニメ風キャラ、実は戦い方が違う


今回の研究には、もう一つ面白い発見があります。

それは、キャラクターの人間らしさによって、効果的なメッセージが異なるということです。

例えば、実在の人間に近いリアルなバーチャルインフルエンサー。

研究では、こうしたキャラクターは、AI技術や未来的なブランドとの組み合わせ、合理的な説明などと相性がよい傾向が示されています。

一方で、アニメやイラストに近いキャラクター。

こちらは、感情的なメッセージや、視覚・聴覚に関わる表現などと相性がよい傾向がありました。

つまり、必ずしもリアルな人物に近づければ成功するわけではないんです。

例えば、AIツールの使い方を紹介するキャラクターなら、機能や手順をわかりやすく解説する発信が考えられます。

反対に、かわいいオリジナルキャラクターなら、季節のイベントや日常の楽しい話題を通じて、世界観を楽しんでもらう方法があります。

僕なら、キャラクターを制作するときに、こんなことを考えます。

「このキャラクターは、誰に何を届ける存在なのか?」

そして、

「その目的に対して、どんな見た目や言葉遣いが合っているのか?」

ここから考えるんです。

なぜなら、どれだけ魅力的な人物を作れても、発信する内容とキャラクターが合っていなければ、その魅力が十分に伝わらない可能性があるからです。

■ 2026年の別研究では「AI表示」がSNSの反応に影響


さらに、もう一つ興味深い研究があります。

2026年5月7日、学術誌「Journal of Consumer Research」に、AI生成コンテンツの表示とSNSエンゲージメントに関する研究が公開されました。

この研究では、TikTokの100万件以上の投稿データに加え、事前登録された複数の実験などを使って、AI生成コンテンツであることの表示が利用者の反応にどう影響するかを分析しています。

その結果、AI生成を示す表示がある場合、エンゲージメントが低下する傾向が確認されました。

でも、ここが面白いところです。

単純に「AIが嫌いだから」という理由だけでは説明できなかったんです。

研究では、視聴者が投稿者に感じる心理的なつながりや、制作にどれだけ手間をかけていると感じるかが、反応の違いに関係していることが示されました。

例えば、

「AIで一瞬で作っただけなんだろうな」

と感じる投稿。

一方、

「このキャラクターのために、企画や世界観を丁寧に考えているんだな」

と感じる投稿。

同じAIコンテンツでも、受け止め方が変わる可能性があるわけです。

だからといって、AIで制作したことを隠せばよいという話ではありません。

AIコンテンツに関する各SNSのルールを守り、必要な情報を明確に伝えることが大切です。

僕がここで注目したいのは、制作方法だけではなく、運営者の工夫や価値が伝わることなんです。

■ 日本でもAI広告の「透明性」が重視されている


国内の調査にも、関連する結果があります。

2026年8月6日、日本インタラクティブ広告協会(JIAA)が公表した調査です。

全国15〜69歳のインターネットをほぼ毎日利用する3,591人を対象に、生成AI広告への意識を調べました。

その結果、生成AI広告に対する印象として、

26.4%が「本物らしさがない・不自然」と回答。

さらに、生成AI広告を受け入れやすくなる条件として、

37.6%が「生成AIを活用していることの明記」を挙げています。

※生成AIを使った広告全般への調査であり、AIインフルエンサーやXだけを対象とした結果ではありません。

僕は、この数字を見て改めて感じました。

AI技術が進化しても、読者の不安や疑問まで自動で解消されるわけではないんですね。

だからこそ、キャラクターのプロフィールにAIで制作した存在であることを明記する。

商品紹介では、実際に確認できる情報を使う。

企業案件では、広告であることを明確に表示する。

こうした配慮が必要になります。

■ では、AIインフルエンサーはXでどう育てればいい?


ここからは、SNSマーケティング歴10年以上の僕の視点でお話しします。

今回の研究で確認された「新鮮さ」と「信頼性」の違い。

これをX運用に当てはめるなら、僕は次の3つを特に大切にします。

【①】キャラクターの魅力だけでなく、発信する価値を決める

AI美女の画像を毎日投稿する。

これも一つの表現方法です。

でも、フォローする理由を画像の美しさだけに頼ると、似たような投稿が増えたときに差別化が難しくなるかもしれません。

そこで僕なら、キャラクターに発信テーマを持たせます。

例えば、

AIで制作した女性キャラクターが、初心者向けに画像生成の工夫を紹介する。

毎週、オリジナルのファッションデザインを発表する。

キャラクターの制作過程や、失敗した画像を改善していく様子を紹介する。

こんな発信なら、単に画像を見るだけではなく、情報や企画そのものを楽しめます。

「綺麗だから見る」だけでなく、「次の投稿も気になる」と思ってもらえる存在を目指すわけです。

【②】誰が運営し、何を提供しているのかを明確にする

例えば、AIキャラクターがXでマーケティング情報を発信していたとします。

その投稿が役立つと感じた人が、プロフィールを訪れました。

でも、誰が情報を確認しているのか。

実際に何を提供しているのか。

サービスを購入すると誰が対応するのか。

このあたりが不明だったら、相談するのを迷うかもしれません。

だから僕なら、キャラクターと運営者の役割を明確にします。

例えば、

「生成AIで制作したオリジナルキャラクターです。投稿内容は運営者が確認しています」

とプロフィールに記載する。

そして、サービスを提供する場合には、対応内容や実際の実績をわかりやすく紹介します。

キャラクターは活動を紹介する案内役。

その先にあるサービスの品質は、運営者が責任を持って伝える。

この形なら、AIを活用しながらも、安心して判断できる情報を届けられると思います。

【③】いいね数ではなく、信頼につながる反応を確認する

今回の研究を読んで、僕が最も伝えたいのはここです。

エンゲージメントには大きな差がなくても、信頼性や購入などの行動意向には違いが見られました。

ということは、SNSでも反応の数だけを追いかけるのでは不十分かもしれません。

例えば、AI美女の画像に1,000いいねが付いたとします。

もちろん嬉しいですよね。

でも、あなたが商品やサービスの集客を目的にしているなら、その先も確認したいところです。

プロフィールを見てもらえているか。

投稿した情報について質問されているか。

サービスの詳細を確認してもらえているか。

実際の相談や購入につながっているか。

こうした数字や反応を見ることが大切です。

ただし、今回の研究はXの運用成果を直接検証したものではありません。

ここで紹介しているのは、研究結果から考えられる実務的な改善方法です。

■ 投稿内容を変えるだけで、伝わる価値も変わる


例えば、AIキャラクターを使ってデザインサービスを紹介する場合。

こんな投稿を考えてみましょう。

【投稿例①】

「今日のAI美女です♡
かわいくできたので見てください!」

画像を楽しんでもらう投稿としては自然です。

でも、サービスの専門性までは伝わりにくいかもしれません。

では、こちらはどうでしょう。

【投稿例②】

「AIで同じ人物を作っているのに、毎回顔が変わってしまう……」

そんな悩みはありませんか?

今回は、同じキャラクターを再現するために見直した3つの設定を紹介します。

完成画像だけでなく、改善前の違いもまとめてみました。

どうでしょう。

後者なら、画像だけでなく、制作の知識や工夫にも興味を持ってもらえる可能性があります。

そして、実際に役立つ内容なら、

「この人の発信をもっと読みたい」

「キャラクター制作について相談してみたい」

と考える人も現れるかもしれません。

もちろん、どちらの投稿が必ず伸びるというわけではありません。

だからこそ、実際に投稿して反応を検証することが重要です。

見た目の魅力に、読者が得られる価値を加える。

僕は、これがAIキャラクターのX運用で試す価値のある考え方だと思っています。

■ AIインフルエンサーの「新鮮さ」だけに頼る時代は終わる?


今回の210件の実験を統合した研究では、さらに興味深い傾向が示されています。

それは、バーチャルインフルエンサーに対する評価で、新鮮さが果たす役割は時間とともに弱まり、信頼性の役割が相対的に強まっているという点です。

これからAIキャラクターが増えれば、単にAIで制作されているというだけでは珍しくなくなるかもしれません。

数年前なら驚かれた画像表現も、誰もが作れるようになる可能性があります。

では、そのとき何が違いになるのでしょうか?

僕は、キャラクターの世界観や、発信する情報の価値、日々の交流がより重要になると考えています。

例えば、毎週決まった企画を楽しみにしてくれる人がいる。

新しい投稿に質問が届く。

役立つ情報を紹介したことで、継続して読んでくれる人が増える。

そんな関係を育てられたら、単なる画像投稿とは違う価値が生まれるはずです。

だからこそ、僕が大切にしているのが、

「フォロワー増加×コアファン育成」

という考え方です。

フォロワー数を増やすことも大切。

でも、その先にいる人が何を求めているのかまで考えることが、SNS運用では重要だと思っています。

■ SNS運用歴10年以上の僕が考える、AI時代の成功条件


僕はこれまで、さまざまなジャンルのSNSマーケティングに携わってきました。

Xでは累計3,200万インプレッション以上を記録し、異なる運用事例では24日間でフォロワー1,000人増加、新規アカウントを20日間で530人まで育てた経験もあります。

もちろん、これらはAIインフルエンサーでの収益化実績ではありません。

また、同じ成果が得られることを保証するものでもありません。

それでも、今回の研究を読んで、僕が普段から大切にしている考え方と重なる部分があると感じました。

それは、注目されることと、信頼されることは違うということです。

AI技術が進化すれば、さらに魅力的な画像や動画を制作できるようになるでしょう。

でも、商品を購入するかどうか。

サービスを依頼するかどうか。

その判断には、価格や品質、実績、情報の正確性など、さまざまな要素が関わります。

だから僕は、画像生成の技術だけでなく、アカウントを育てる運用にも目を向けてほしいんです。

誰に届けるのか。

どんな情報なら役立つのか。

何を見れば成果を判断できるのか。

そうしたことを考えながら、少しずつ改善していく。

AI時代だからこそ、こうしたSNSマーケティングの基本が重要になると考えています。

■ まとめ|AIで注目は集められる。でも、信頼は別の話


2026年の最新研究では、バーチャルインフルエンサーに興味深い特徴が見つかりました。

人間のインフルエンサーと比較して、新鮮さでは優位な傾向がある一方、信頼性や購入などの行動意向では不利な傾向が見られたんです。

でも、これはAIインフルエンサーに将来性がないという話ではありません。

むしろ、これからどんな部分に力を入れるべきなのかを考えるヒントになります。

魅力的なキャラクターを作る。

そのキャラクターに合った情報を発信する。

運営者やサービスの内容を正確に伝える。

自然な交流を通じて、興味を持ってくれる人との関係を育てる。

そして、数字を分析しながら改善する。

こうした運用が大切になっていくのではないでしょうか。

もし今、

「AI美女を作ったのにフォロワーが増えない」

「投稿は見られるのに、サービスに興味を持ってもらえない」

「AIキャラクターのX運用方法がわからない」

「投稿文の作成や交流まで手が回らない」

そんな悩みを抱えているなら、ぜひ一度ご相談ください。

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