飲食店のメニューは、一度作ったら終わりというものではありません。
材料費の値上がりで価格を変更したり、新しい料理を追加したり、反対に提供をやめた料理を削除したり。お店を続けていれば、少しずつ内容が変わっていくものです。
でも、そのたびにメニューを全部作り直すのは、費用も手間もかかります。
特に小さなお店では、できるだけ余分な出費を抑えたいところだと思います。
今のメニューをそのまま使いたい
メニューのデザイン自体は気に入っているし、お客様にも見慣れていただいている。
ただ、値段だけ変えたい。
そんな場合に、わざわざ新しいデザインにする必要はないと思っています。
現在のメニューをできるだけ再現し、必要な部分だけ修正すれば、これまでと同じ雰囲気で使い続けることができます。
もちろん、古くなったメニューを新しく作り直すのも一つの方法です。
ただし、今のメニューで特に困っていないなら、無理に変える必要はありません。
使えるものは、そのまま使う。直したいところだけ直す。
その方がお店にとって負担が少ない場合もあります。
元のデザインデータがなくても大丈夫?
以前、印刷会社やデザイン会社に作ってもらったメニューの場合、元のデータが手元にないこともあります。
また、何年も前に作ったメニューで、どこに依頼したのか分からないという場合もあるでしょう。
そんなときは、現在使っているメニューをスマートフォンで撮影し、その写真を参考に作り直す方法があります。
元のデータがなくても、文字やレイアウトをできるだけ再現し、金額や料理名などを変更できます。
ただし、写真からの再制作では、元の書体や素材を完全に再現できない場合もあります。また、デザインを作り直す作業が必要になるため、単純な文字修正より費用がかかることもあります。
まずは、以前依頼した制作会社や印刷会社に、修正できるデータが残っていないか確認してみるのもよいと思います。
自分で修正する方法もある
メニューがWordやExcel、Canvaなどで作られている場合は、自分で修正できるかもしれません。
金額を変更するだけなら、慣れてしまえばそれほど難しい作業ではありません。
ただし、数字を変更したことで文字がはみ出したり、行間や配置がずれたりすることがあります。
特に、価格の桁数が変わる場合は注意が必要です。
例えば「980円」を「1,080円」に変更すると、文字数が増えます。狭いスペースに収めていた場合、周囲の文字との間隔が変わることもあります。
修正が終わったら、全体を確認し、できれば一度印刷して見てみると安心です。
また、金額だけでなく、税込・税抜の表示や価格に関する注記も確認しておきたいところです。
メニューは見た目だけでなく、使いやすさも
飲食店のメニューは、お客様が料理を選ぶためのものです。
きれいにデザインされていても、料理名や価格が分かりにくければ、使いにくいメニューになってしまいます。
特に価格を変更するときには、修正した部分だけが不自然に目立ってしまうこともあります。
そんな場合は、文字の大きさや配置を少し調整するだけで、違和感を減らせます。
また、長年使っているメニューなら、料理の並び順を見直してみるのもよいかもしれません。
よく注文される料理が探しやすい位置にあるか、似た料理がまとまっているか。お客様が迷わず選べることも、メニューの役割です。
ただし、必要以上に飾ったり、すべてを新しくしたりする必要はありません。
今のメニューが使いやすいのであれば、その良さを残すことも一つの方法です。
印刷も、できるだけ負担の少ない方法で
メニューを修正したあと、印刷をどうするかも考えたいところです。
少ない枚数なら、必ずしも印刷会社に発注する必要はありません。
A4サイズのメニューなら、コンビニのマルチコピー機でも印刷できます。
PDFデータを用意すれば、USBメモリーやスマートフォン、ネットプリントなどを利用して印刷することができます。
例えば、店内で使うメニューが5枚だけ必要なら、コンビニで必要な枚数を印刷する方法もあります。
汚れや水濡れが気になる場合は、ラミネート加工をする方法もあります。
一方で、大量に必要な場合や、厚手の紙を使いたい場合は、印刷会社に依頼する方が向いていることもあります。
家庭用プリンター、コンビニ印刷、通販印刷。それぞれに長所と短所があります。
使う枚数や用途によって、費用と手間の少ない方法を選べばよいと思います。
メニューを全部作り直した方がいい場合もある
もちろん、今のメニューを使い続けることが、いつもよいとは限りません。
料理の数が大きく変わったり、何度も修正を重ねて文字が詰め込まれていたりする場合は、一度作り直した方が見やすくなることもあります。
また、メニューが古くなって汚れが目立つようになったり、お店の雰囲気と合わなくなったりすることもあるでしょう。
そんなときは、思い切って新しいデザインにするのもよいと思います。
ただ、デザインを新しくすること自体が目的にならないようにしたいものです。
お客様が料理を選びやすくなるのか。お店の方が価格変更や料理の追加をしやすくなるのか。
そうしたことを考えてから、作り直すかどうかを決めても遅くありません。
小さなお店の広告費は、必要なところに使いたい
私は長年、広告や印刷物の制作に関わってきました。
広告やデザインには、時間も費用もかかります。しかし、小さなお店にとって、広告費はできるだけ抑えたい経費の一つでもあります。
だから、何でも新しく作り直すことがよいとは思っていません。
今あるものを使い続けられるなら、それでいい。必要なところだけ修正すれば済むなら、その方がいい。
一方で、デザインを変えることでお客様が注文しやすくなったり、お店の魅力が伝わりやすくなったりするなら、そこに費用をかける意味はあると思います。
広告やデザインは、きれいなものを作ることだけが目的ではありません。
お店にとって役に立つことが、何よりだと思っています。
まとめ|使えるメニューは、長く使えばいい
飲食店のメニューは、必ずしも新しく作り直す必要はありません。
金額だけ変えたいなら、その部分だけ直す。料理を追加したいなら、今のデザインを生かして追加する。
元のデータがなくても、現在のメニューを参考に作り直す方法があります。
また、少ない枚数ならコンビニ印刷で済ませることもできます。
お店の規模や使い方によって、費用をかけるところは違います。
私は、広告やデザインに必要以上のお金をかけることが、必ずしもお店のためになるとは思っていません。
今あるものを使えるだけ使って、本当に必要なところにお金をかける。
小さなお店には、そんな方法もあっていいと思います。