※Webサイトに掲載している記事のダイジェスト版となります。
■『2ステップマーケティング』とは?
『2ステップマーケティング』とは、最初のステップで「無料サンプル」や「お試し品」などを提供し、次のステップで「本命商品」の販売につなげる手法のことです。
つまり、最初のステップ=『フロントエンド商品』で、顧客や消費者に「価値」を感じてもらい、次のステップ=『バックエンド商品』で、本来販売したい利幅の大きな商品を提供する、ということです。
この手法は、『フロントエンド・バックエンドマーケティング』とも呼ばれています。
事業を展開する際には、利幅の大きな商品=『バックエンド商品』を設計し、販売するのが定石です。
ですが、その商品・サービスが中々売れない、というケースがよくあります。
そこで、「無料のサンプル」や「お試し品」を提供することで、「本命商品」の販売に弾みをつける『2ステップマーケティング』が有効になる、というわけです。
この『2ステップマーケティング』は、ブランド力が弱く「指名買い」を得にくい中小規模の企業やベンチャー企業にとって有効な手法として知られています。
■『フロントエンド商品』とは?
『2ステップマーケティング』を構成する『フロントエンド商品』とは、「本命商品」を購入してもらうために、価格を安く設定した「集客商品・サービス」のことを指します。
特徴としては、購入に対するハードルを下げるために、手に取りやすい価格帯に設定する点が挙げられます。
ちなみにこの『フロントエンド商品』は、『ドアノック商品』と言い換えることができます。
■『バックエンド商品』とは?
『2ステップマーケティング』を構成する『バックエンド商品』とは、『フロントエンド商品』で集客したお客様に対して、本当に販売したいと考えている「本命商品・サービス」のことです。
■『フロントエンド商品』『バックエンド商品』の具体例
フロントエンド商品をフックにバックエンド商品を販売展開する『2ステップマーケティング(フロントエンド・バックエンドマーケティング)』は、『BtoC』だけでなく『BtoB』でも展開されています。
◆例:スーパーマーケット
小売業のスーパーマーケットなどでは、それだけでは利益を得ることのできない「特売商品」などを「客寄せ」にして来店動機を高め、利幅の大きな別商品などを「ついで買い」してもらう、という例が挙げられます。
◆例:ファストフード
ファーストフード店の牛丼チェーン店では、メイン商品である牛丼の価格を下げて来店動機を強め、利幅の大きいサイドメニューなどの購入を促す、という例が挙げられます。
◆例:コンビニエンスストア
小売業のコンビニでは、それ単体では利益が出にくい格安なコーヒーを販売することで、レジ横の商品など「ついで買い」を促す、という例が挙げられます。
◆例:居酒屋
飲食業である居酒屋では、昼に安価なランチを提供することで、夜の呑み会を促す、という例が挙げられます。
◆例:動画配信サービス
動画配信サービスでは、「無料のお試し期間」を設けて、それをフックに契約ユーザーの獲得を狙っています。
◆例:SaaS(Software as a Service)
BtoB(企業対企業取引)の例としては、『SaaS』が挙げられます。
インターネットなどを経由して、クラウドサービスとしてソフトウェアを利用できる『SaaS』においても、無料や安価な価格帯のプランをフックにして、「価値(利便性など)」を体感してもらい、機能の豊富な上位プランへの契約を促しています。
■『2ステップマーケティング』のメリットとデメリット
『2ステップマーケティング』には、4つのメリットと2つのデメリットがあります。
◆メリット:新規顧客を獲得でき、継続的なアプローチが可能に
安価で手軽な『フロントエンド商品』があれば、顧客・消費者は「試しに買ってみよう」と思いやすくなるため、販売・提供側からすると新規顧客を獲得しやすくなります。
新規顧客を獲得できれば、『バックエンド商品』の見込み客として、『リードナーチャリング』などで継続的なアプローチがしやすくなるため、広告の依存度を下げられることも利点と言えます。
◆メリット:データ収集・分析がしやすい
集客商品である『フロントエンド商品』を展開することで、新規顧客を獲得しやすくなるため、顧客データを得やすい・分析しやすくなることもメリットの一つです。
特に「ECサイト」やWebサイトのフォームを介して購入する場合、顧客の属性情報(年齢や性別、居住地や職業、購入履歴など)を具体的に得やすくなるため、『バックエンド商品』を販売促進するための導線設計や、新しい商品の開発・新施策などに活用できるようになります。
◆メリット:販売数が増えやすい
安価で手軽な『フロントエンド商品』を展開することで、実際に商品を手に取ってもらえたり、サービスを活用してもらえる顧客が増える=販売数が増えることになります。
ですが、『フロントエンド商品』はあくまで利幅の低い「集客商品(客寄せ商品)」であるため、それだけでは経営にインパクトを与えるほどの利益は出ません。
なので上述の「新規顧客を獲得する」「顧客データを収集・分析する」ための手段として捉え、あくまで副次的な効果と認識することが必要になります。
◆メリット:競合に先んじてコミュニケーションが可能に
ハードルの低い『フロントエンド商品』を購入・導入してもらうことで、競合企業との比較競争になる前に顧客・消費者とのコミュニケーション(囲い込み)ができることもメリットと言えます。
◆デメリット:『フロントエンド商品』で満足されてしまう可能性が
デメリットとしては、『フロントエンド商品』を購入しただけで満足してしまい、本命である『バックエンド商品』の購入につながらない、という可能性が生じることが挙げられます。
そのため、『フロントエンド商品』で完結しない・完璧すぎない商品設計をすることが求められます。
◆デメリット:『2ステップマーケティング』の仕組み化に手間が発生する
購入しやすい『フロントエンド商品』→利幅の大きい本命の『バックエンド商品』という流れで利益を得る手法であることから、2種の商品・サービスを設計する必要があり、そのための準備や仕組み作りに相応の時間や手間がかかってしまう点も、デメリットと言えます。
■『2ステップマーケティング』の具体的な手順
『2ステップマーケティング』の具体的な手順としては、以下のステップで進めるのが理想的です。
◆ターゲットの「ニーズ」を把握する
まずは、販売対象となるターゲットの「ニーズ」を把握し、コンセプトを決めます。
想定する顧客・消費者の欲求・要望を満たせる商品・サービスでなければ、そもそも興味を持ってもらうことすら難しいからです。
これまでのビジネスで蓄積した情報や、想定ターゲットに対してアンケートやヒアリングをして「必要な商品・サービスか」を把握することが必要になります。
◆『バックエンド商品』を設計する
次のステップでは、『バックエンド商品』を設計します。
「ユーザーのどんなニーズを満たしたいか」を整理することで、結果的に『フロントエンド商品』を設計しやすくなります。
◆『フロントエンド商品』を設計する
次に『フロントエンド商品』を設計します。
設計する際には、上述の「ニーズを把握する」だけでなく、抱えている「課題の把握」も欠かすことはできません。
『フロントエンド商品』でイメージしやすいのは、「無料体験」「無料相談」「試供品(テスター)の提供」などが挙げられますが、必ずしも無料である必要はありません。
経営や事業にインパクトを与える収益を上げる目的ではないとはいえ、『フロントエンド商品』を無料にしてしまうと「無料だから欲しい」という、『フリーライダー(タダ乗り)』だけが集まってしまうリスクが生じてしまうことには考慮しなければなりません。
そのため、「どんな『バックエンド商品』の見込み客を獲得したいか」という観点から、購入しやすい価格帯を考慮しつつ、最適と思われる価格設定をすることが求められます。
もし『フロントエンド商品』の反応が悪ければ、①値下げをする、②特典をつける、などで、より魅力的に強化する方策が考えられます。
『BtoB』の領域であれば、無料で提供する「資料」や「ホワイトペーパー」が『フロントエンド商品』に該当します。
単に「資料請求」と表現するよりも、「ノウハウ満載のホワイトペーパーを無料プレゼント中!」などとすることで、より魅力的かつ訴求力の高い『フロントエンド商品』になります。
◆効果や成果を検証する
ここまで準備が整ったら、テストでも良いので『フロントエンド商品』を展開し、一定期間が経過した後で効果測定します。
「フロントエンド商品からバックエンド商品にステップアップしたくなるか」「どうすればもっとバックエンド商品を購入したくなるか」という意見を、購入者にアンケートをとったり座談会形式でヒアリングしてみるのも手です。
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