※Webサイトに掲載している記事のダイジェスト版となります。
■『舌先現象』とは?
『舌先現象』とは、思い出そうとしている言葉や名称が「喉元まで出かかっているのに思い出せない」現象を指します。
「tip-of-the-tongue phenomenon:TOT現象」とも呼ばれています。
ちなみに、思い出そうとしている答えが喉元まで出かかってイライラする感覚である『舌先現象』の先に導き出した情報は、大抵間違っているとも言われています。
◆身近な例
確かに覚えていたはずなのに、その単語や名称が出てこない・・・。
そんな『舌先現象』を経験したことが一度はあるのではないでしょうか。
身近な例としては、以下のようなケースが挙げられます。
●久しぶりに会った人の名前が思い出せない
●知っていたはずなのに単語やその名称がとっさに出てこない
●何をしようとしていたか忘れてしまう
◆提唱したのは?
この『舌先現象(TOT現象)』を最初に言及したのは、ウィリアム・ジェームズ(画像:Wikipedia)氏が研究書『心理学原理』の中で、心理的現象として説明したのが原初と言われています。
◆実証実験
『舌先現象』は、大学生を対象にした実験によって検証されました。
実験に参加した56名の大学生に対して、普段使わないような単語の「定義」(例:角距離、特に海の太陽・月・星の高度を測定するために使用される測量機器)を読み上げました。
そして実験に参加した大学生に「その単語が思いつかなくても、その単語自体は知っていて、もう少しで思い出せる」と感じたら、手元の回答用紙への記入を指示します。
手元の回答用紙には、実験の参加者が「思いつきそうになっている単語」の音節の数と、最初の一文字などを推測して記入する仕様になっていました(『舌先現象』を体験していない参加者には回答せずに待つよう伝えた)。
そして、全員が記入を終えた後に、冒頭の「定義」に該当する単語(例:六分儀)を読み上げました。
実験で用いたすべての語・すべての参加者の事例をまとめると「360件」となり、そのうち『舌先現象』が発生していたのが「233件」でした。
回答用紙のデータを分析すると、単語を完全には思い出せないが、思い出そうとした被験者の方が、そうでない場合よりも、その単語に含まれる文字や音節数、アクセントの位置をより正確に回答した傾向が見られました。
この実験によって、それまでは「前兆なしに人を襲う野生の獣のような状態」であった『舌先現象』が、それ以降は「家畜として飼い馴らされて研究可能な状態となった」と評されるようになりました。
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