「私たちの婚姻届は、引き出しの中にある」

「私たちの婚姻届は、引き出しの中にある」

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コラム
私には旦那が居ます。

私たちは、世間で言う「普通の結婚」はできていません。

私の国籍の関係で、婚姻届を役所に提出することができないからです。

周囲の人には「結婚している」と伝えています。
でも実際には、婚姻届にサインをして、引き出しにしまっているだけ。
形式的にはまだ、夫婦という形にはなっていません。

それを聞いて「じゃあ結婚しているとは言えないんじゃない?」と思う人もいるかもしれません。
たしかに、世間的な基準でいえば、その通りなのかもしれません。
けれど私は思うのです。
どんな夫婦よりも、私たちの絆は強いと。

不安で泣いた夜

昨日の夜、私は不安で泣いてしまいました。
定住者であること、普通の夫婦として認めてもらえないこと……
誰かを責めたいわけじゃないのに、
「なんで私は普通じゃないんだろう」って自分に矢印が向いてしまって。

そんなとき、彼は黙って抱きしめて、頭をなでてくれました。
「大丈夫だよ」とも「泣かないで」とも言わず、ただそばにいてくれました。
それだけで少し落ち着いて、私は横になりました。

突然のハプニング

すると、座って私を眺めていた旦那に
寝ぼけて足を動かした拍子に、私の太ももが彼の顔にぶつかってしまったんです。
「ご、ごめん!」と慌てて謝る私に、彼は鼻を押さえながら笑ってこう言いました。

「笑わせられて本望だよ」

その瞬間、私は泣いていたのが嘘みたいに笑ってしまいました。
涙の跡を気にする間もなく、お腹を抱えて笑って、
彼も鼻を押さえながら笑っていて──
なんだかとても幸せでした。

婚姻届よりも大切なもの

私たちは婚姻届をまだ出していません。
でも、こうして笑って、泣いて、支え合っている日常がある。
それは形式よりもずっと強い絆です。

婚姻届を出していないからこそ、
私たちは「どうすれば一緒にいられるか」を、
誰よりも真剣に考え続けてきました。

私は思います。
夫婦の形は紙一枚じゃ決まらない。
一緒にいるという日々の選択が、私たちを夫婦にしているのだと。

誰かに伝えたいこと

もし、同じように「普通の結婚ができない」ことで悩んでいる人がいたら伝えたいです。
形がなくても、絆はつくれる。
普通じゃないからこそ、見つけられる幸せもある。

私たちの婚姻届は、今も引き出しの中で静かに眠っています
けれど私たちの心は、ずっと一緒にあるのです。



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