40年前の食料安全保障提言本「誰がための食料生産か」 / 小倉武一著(本)

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コラム
図書館のリサイクルコーナ本で農業関係の本がたくさん除籍されたので、もらってきました。最近は、古い本の方が価値があるような気がしています。
初めて「小倉武一」という著者を知りました。入手したリサイクル本は、「日本の農業は生き残れるか(上)(中)(下)」です。著者は「小倉武一」氏。人間選書(出版社は農文協)農文協:社団法人農村漁村文化協会(80年以上存続中)。
リサイクル本の内容は、すごく深い内容でした。「小倉武一」氏の著作を調べていたところ、「誰がための食料生産か」という本を発見しました。
書名:誰がための食料生産か
著者:小倉武一
出版社:東京 : 家の光協会
発行日:1987.10
形態事項 214p ; 19cm

東京都立図書館に在庫があるようなので、貸出をしよう思っています。
古い本なので、本の目次は発見できませんでした。

フード・マイレージ資料室(個人ブログ)で本の紹介記事を発見しましたので、紹介します。本ブログは主催者の意図に反しない限り自由に利用して良いとの著作者の表示がありましたので、掲載いたします。

投稿日: 2024年9月25日 投稿者: 中田哲也
【ほんのさわり】小倉武一『誰がための食料生産か』
−小倉武一『誰がための食料生産か』(1987年10月、家の光協会)−

【ポイント】
 戦後日本の農政、経済政策の中枢を担った著者が40年近く前に提起している問題の多くが、そのまま現在にも通じる(解決されていない)ことに驚かされます。
300号の節目にふさわしい本がないか探していたところ、本棚の奥から出てきたのが本書です。農林水産省に入省してから間もない頃に読んだ本の一冊で、何重にも多くの線が乱雑に引かれています。
著者の小倉武一(おぐら・たけかず)氏は1910年福井県生まれ。東京帝国大学を卒業後農林省に入省し、農政課長(農地改革を担当)、食糧庁長官、農林事務次官等を歴任。退官後は農政審議会会長、政府税制調査会長、日本銀行政策委員等を務め、2002年に91歳で死去されました。正に戦後の農政、経済政策の中枢を担った方です。
冒頭の序文(「無名の食料素材産業関係者のある声明」)に、著者の問題意識が端的に記されています。
 すなわち「われわれの任務は国民を養う(食料を供給する)ことであるにもかかわらず、十分にその任務を果たしているとは言えない。なぜなら必要な食料の約半分しか供給できていない。供給力の維持と増強が肝要」としています。
 また、農業、食料産業の基本的特質はその国の歴史的・自然的条件に左右され、特に人口と国土の大きさが与件となっていることであるとし、世界の人口の1%を超える国のなかで日本ほど食料供給力が極端に低い国は他にはないと危機感を露わにしています。
 この危機は「貿易立国とか平和国家という念仏でもって克服できるものではな」く、議論自体されていないことについては「国民全体が間が抜けているとしかいいようがない」と苦言を呈しています。
 また、食料の確保は国民が自らやらなければならないというのが基本で、「誰だれかがやってくれると思ったら大間違い」ともしています。
一方、米の生産調整は早急にやめるべきとしつつ、需要と供給を均衡させるためには米価は大幅引き下げ、輸出ができるくらいまでは生産性を上げていく必要があるとし、そのうえで中山間地域等には特別の所得補償政策を講ずべきとしています。
 協同化や、有事は農地に転用可能な都市緑地の重要性への言及もあります。
さらには、農業にとって必要なのは「土地の改良」ではなく、役人や農業関係者の「頭の改良」である、農家数が減少すれば自然に規模拡大するというのは政策とは言えず小学生の算数でしかない、といった辛らつな言葉もあります。
改めて再読し、40年近く前に提起されている論点の多くが、そのまま現在にも通じる(解決されていない)ことに驚かされました。
 あいにく本書は絶版となっているようですが、図書館等で手に取って頂くことをお勧めします。(ここまでブログ投稿記事です)」

農業問題や食料安全保障問題は、40年前から課題認識されていたようです。
「食生活の西洋化」と本書は、偶然の一致を感じます。
フード・マイレージ資料室のブログも参照ください。
農業問題についていろいろと投稿されています。
本ブログの運営者も元農林水産省出身の方です。
食料安全保障も歴史に学ぶ必要があるかもしれません。





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