同じ言葉でも、見えている景色は違う―水仙の教え

同じ言葉でも、見えている景色は違う―水仙の教え

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コラム

水仙は、英語で「narcissus」や「daffodil」と呼ばれます。

ギリシャ神話では、美しい青年ナルキッソスが水面に映った自分の姿に恋をし、やがて花になったという物語があります。そこから、水仙には「自己愛」や「うぬぼれ」といったイメージも結び付いています。

一方で、水仙の白く静かな姿から、清らかさや上品さを感じる人もいるでしょう。

同じ花を見ても、人によって受け取る意味は異なります。

どちらか一方が正しいというより、それぞれが自分の経験や文化を通して見ているのだと思います。

これは、日常のコミュニケーションでも同じです。

たとえば美容院で、

「肩くらいの長さで、ナチュラルな感じにしてください」

と伝えたとしても、あなたが考える「ナチュラル」と、美容師さんが考える「ナチュラル」は同じとは限りません。

ある人は、「手をかけすぎない自然な髪型」を思い浮かべるかもしれません。

別の人は、「カラーやパーマを使っても、不自然に見えない髪型」と考えるかもしれません。

同じ言葉を使っていても、頭の中にある完成イメージは違います。

だからこそ、写真を見せたり、避けたいイメージを伝えたり、どのような場面で使いたいのかを話したりすることが大切です。

LP制作でも同じです。

「やわらかい雰囲気」
「信頼感のあるデザイン」
「自分らしいページ」

こうした言葉だけでは、依頼する側と制作する側でイメージがずれることがあります。

そのため私は、言葉だけで判断せず、参考にしたいページや色、載せたい内容、サービスを届けたい相手について確認します。

伝えることは、思っている以上に手間がかかります。

けれど、その手間を省かずに言葉やイメージをすり合わせることで、完成後の「思っていたものと違う」を減らすことができます。

水仙を見るたびに、同じものでも見方は一つではないことを思い出します。

だからこそ、自分の中では当たり前のことも、相手にはまだ見えていないかもしれません。

伝えたつもりで終わらず、相手と同じ景色を見られているかを確かめること。

それが、よいものを一緒につくる第一歩なのだと思います。
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