出店料を何個の販売で回収できるか。計算の前に、売れなかった分の費用をどこに入れるかを決めておくと、試算の見落としを減らせます。
この記事は仮の数字による計算例です。末尾に、私が販売するExcelの案内を載せています。
■ まずは販売数に応じて費用が増える例
販売単価1,500円、販売1個あたりの変動費600円、出店料や交通費などの固定費合計12,000円とします。金額の税区分はそろえます。
1個売れると固定費の回収に充てられる金額は、1,500−600=900円。
13個なら900×13−12,000=−300円、14個なら900×14−12,000=600円です。この条件で赤字を抜ける最小の整数は14個です。20個なら6,000円になります。
ただし、この例には売れ残った品の費用は含めていません。
■ 25個を先に作り、残りをすべて廃棄する場合は?
ここでは1個600円がすべて製作原価で、25個を事前に作り、売れ残りの価値はゼロ、追加の販売手数料・包装費・廃棄処理費等はないと仮定します。
製作費は600×25=15,000円。出店等の固定費12,000円と合わせ、この出店に必要な支出合計は27,000円です。
18個売ると売上27,000円で、この例の支出をちょうど回収します。この仮定での損益は0円で、まだ黒字ではありません。19個なら1,500円のプラス、20個なら3,000円のプラスです。
先ほどの「14個」と違うのは、販売個数にかかわらず25個分の製作費を負担する前提だからです。費用の前提を変えたのに、同じ分岐個数を使わないようにします。
■ 表に入力する前の3つの確認
1. 販売数に応じて増える費用と、先に確定する費用を分ける。
2. 廃棄費や事前製作費を、変動費と固定費の両方に入れない。
3. 売れ残りを次回販売できる場合は、当日の現金支出と会計上の利益を同じものとして扱わない。
これは出店判断用の単純な試算で、需要予測や税務・在庫評価ではありません。人件費、決済手数料、交通費などを入れ忘れると、その分だけ結果は良く見えます。
■ 条件を変えて手元に残しておきたい方へ
1回だけなら電卓で確認できます。同じ商品の価格・販売数・費用の条件を変えた案を並べて残したい方向けに、「イベント出店の損益試算Excel」を販売しています。
PC向けxlsx 1ファイル、入力用と入力例・使い方の2シート。単一商品の独立した案を30行まで入力できます。複数商品の自動合算、販売数予測、売れ残り費用の自動計上はありません。
25個事前製作の仮例をこの表で扱うなら、販売数に連動する費用を0円、固定費を27,000円として入力します。ここでは、販売個数を変えても支出が変わらない25個分の製作費を、この試算上で固定費欄にまとめる扱いです。600円を変動費にも入れると二重計上になります。この入力は前述の仮定だけに対応し、すべての出店へそのまま使えるものではありません。
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