「いつか一緒になれたらいいね」
「今は難しいけれど、落ち着いたらちゃんと考える」
「子どものことが一段落したら、今の生活を変えたい」
そんな言葉を聞いたら、未来を思い描くことがある。
こちらから頼んで言わせたわけではなく、彼の方から話してくれたのなら、なおさら信じたくなる。その言葉があったから、寂しい時期も待てたのかもしれない。
信じた自分を、あとから「都合よく受け取った」と責めなくていい。実際に言われた言葉があり、その時に嬉しかったことも、希望を持ったことも事実だ。
ただ、将来について話したことと、二人で約束を決めたことは、同じとは限らない。
今日は彼の本心を判定するのではなく、その言葉を聞いてから今までのことを、四つの短い行に分けてみたい。
1|実際に言われたこと
最初の行には、覚えている言葉を、できるだけそのまま書く。
「いつか離婚する」
「仕事が落ち着いたら、今後のことを考える」
「子どもが大きくなるまでは動けない」
この段階では、その言葉が本気だったか、約束を守るつもりだったかまでは決めない。
「離婚する」と「離婚の準備を始める」は同じではない。「いつか」と「来年の春までに話し合う」も違う。反対に、具体的な日付がないからといって、言われた時の気持ちまで嘘だったとは限らない。
まずは、彼が言ったことと、自分がそこから思い描いた未来を分けておく。
言われたこと|仕事が落ち着いたら、今後のことを考える。
私が受け取った意味|数か月後には、二人の将来について具体的に話せそう。
二つが同じだったかは、言葉だけではまだ分からない。
2|二人で決めた期限や条件
次の行には、二人で実際に決めたことを書く。
いつ頃、もう一度話すのか。何が落ち着いたら動くのか。難しくなった時は、どう伝え合うのか。
ここに書けることがなければ、「特に決めていない」でいい。空欄があることは、約束が破られたという結論ではない。ただ、自分が心の中で待っていた時期を、相手も同じように考えていたとは限らないことが分かる。
たとえば、「子どもが大きくなったら」という言葉があっても、卒業の時なのか、就職した時なのか、二人で確認していなければ、見ている時期はずれるかもしれない。
「ちゃんと考えてくれているなら、細かく聞かなくても分かるはず」と思うこともある。けれど、愛情の深さと、二人が同じ予定を持っているかは別の話だ。
期限を話すことは、離婚を迫ることだけを意味しない。「いつまでに答えを出して」と求める前に、「次にこの話をするのは、いつ頃にしようか」と決める方法もある。
3|その後、実際に変わったこと
三つ目の行には、言葉のあとに、自分が直接経験した変化を書く。
将来の話をもう一度した。住まいや仕事について具体的な話が出た。予定していた時期が延びた。しばらく、その話題には触れていない。
自分が直接経験したことだけを書けばいい。相手の家庭について聞いた話は、「彼からそう聞いた」と分かる形で残しておく。
ここでは、「何もしてくれなかった」と大きくまとめず、起きたことを小さく書く。
確認できた変化|三か月が過ぎた。忙しさが続いているとは聞いたが、今後について具体的に話す日は決まっていない。
変化があった場合も、それだけで未来が決まるわけではない。生活を少し動かしたことは大切な材料になる。それでも、途中で止まることや、本人が以前とは違う未来を望むようになることもある。
進んだか、進んでいないかの二択より、「何が動き、何がまだ決まっていないか」を残しておく方が、今の場所を見失いにくい。
4|予定が変わった時の説明と、次の提案
最後の行には、難しくなった時に何があったかを書く。
約束どおりに進まないことはある。家族、仕事、お金、住まい。外からは分からない事情もあり、一度の延期だけで愛情の有無は決められない。
その時に見たいのは、理由の大きさだけではない。
難しくなったことを説明してくれたか。こちらが尋ねる前に話してくれたか。次に話す時期や、別の案を一緒に考えようとしたか。
**変更後の説明・次の提案**|今は動けないと説明された。次に話す時期は決めていない。
あるいは、こう書ける日もある。
変更後の説明・次の提案|予定が半年延びると聞いた。来月、今後について改めて話すことを二人で決めた。
どちらが「本気」の証拠かを採点するためではない。待つ条件を、彼の頭の中だけに置かないための行だ。
四行を並べてから、自分の時間を考える
四つを並べると、たとえばこうなる。
言われたこと|仕事が落ち着いたら、今後のことを考える。
二人で決めた期限や条件|特に決めていない。
その後、確認できた変化|三か月が過ぎた。具体的な話をする日はまだ決まっていない。
変更後の説明・次の提案|忙しさが続いているとは聞いた。次に話す時期は決めていない。
これは、「だから彼は嘘をついている」という答えではない。
同時に、「信じると決めたのだから、何も聞かずに待たなければならない」という話でもない。
すでに一度聞いて、曖昧な返事や沈黙が返ってきたなら、また同じ質問をする前に、その返答も四行の中へ入れておきたい。聞き方が悪かったと、自分だけの責任にしなくていい。
その上で、自分はいつ頃もう一度考えたいのか。今の生活で守りたいものは何か。待つ間に、仕事、住まい、友人との予定、お金、眠る時間をどこまで動かしたいのか。
相手を追い詰める締切ではなく、自分が何も決めないまま待ち続けないための「見直す日」を持つこともできる。
その日が来た時、続けたいと思うかもしれない。条件を話して、もう少し待ちたいかもしれない。少し距離を置くことも、終えることも、まだ決めないこともある。
未来の言葉を信じた自分を否定せず、その後に起きたことも置き去りにしない。
待つかどうかを今日決めなくても、まずは四行だけ残しておく。
その言葉を聞いた日の自分と、今ここにいる自分が、同じ未来を望んでいるかを確かめるために。