ご訪問くださりありがとうございます!
油絵画家の中西宇仁と申します。
今回は、絵でどのようにして構図を決めれば良いのかわからないという方に向けて、構図の見つけ方をお話したいと思います。
配置が決まらない、なんとなく寂しくなる、毎回同じような構図になってしまう、キャンバスにするとまとまらない等、構図を決めるは大変です。
ですが、構図は感覚やセンスで決まるものではありません。
人が見て安心したり感動するには必ず理由があります。
作品の魅力を高めるのに欠かせない構図の決め方を意識すると今までより格段にレベルアップできるので是非、見てってください♪
【 構図とは? 】
構図と聞くと、画面の中にモチーフや色などをどのように配置するか?というイメージがあるかもしれません。
ですが、構図に含まれる要素というのは必ずしも物体や色だけではありません。
主役をどこに置くか?
余白をどれくらい作るか?
視線をどのように誘導するか?
大きな形と小さな形をどう組み合わせるか?
明暗をどこに置くか?
など、絵に関わる要素全てが構図に関係します。
絵画は、1つのキャンバス上に自分が表したいものや伝えたい事などを乗せます。
この部分を伝える為には、色や姿形、空間など画面上に乗る要素をまとめる必要がありそれが構図になります。
僕も昔は、自分が乗せたいものをただバーンと乗せているだけでしたがそれだと作品は違えど、どれも似たような作風になり変わり映えしませんでしたが、画面上内に乗せる部品の立ち位置を意識する事で、より深みを持った表現へと変わり、比例して周りからの反応も変わってきました。
その為、構図=モチーフの配置だけではないという事を前提に見ていくと良いかなと思います。
【 なぜ構図が思いつかないのか? 】
乗せたいモチーフや色、イメージはあるけど構図が思いつかない事もありますよね。
構図が思いつかない原因を認識する事で段階的に組み立てていけるので説明したいと思います。
●最初から完成形を求める
いきなりキャンバスに何を描くかを決めようとすると、想いや情報、材料など選択肢が多すぎてしまいまとめにくくなります。
構図というのは、作品の完成形でもあります。
その為、自分の中にあるふわっとしたイメージからいきなり具体的な形式に当てはめようとすると、工程をすっぽかして詰まってしまいます。
僕も昔は、イメージを抱いた後に具体的な構図を考えていましたがまとまるものもまとまりませんでした。
最終形態である構図に至るまでの工程を無視してしまうと、詰まりやすくなります。
●構図の捉え方を知らない
構図は、自由に配置する事ができますが人が見て魅力的だと思う理由には感じるに至る仕組みがあります。
その1つが構図のパターンです。
よく黄金比率や分割法などありますが、これらは構図を組み立て方の型です。
人が視界に入れた時にどこに安定感を感じるのか?、視線がどう誘導されるのか?など、人の意識を誘導する方法を知らないとただ何となくな構図となってしまう場合があります。
僕が構図で一番悩んだのがこの部分でした。
いくら自分で乗せたいものを整理したとしてもそれが適切に配置できないと魅力は半減してしまいます。
人が意識を向ける構図の形式を知る事で、鑑賞者の共感性を呼び起こしやすくなります。
●モチーフだけを見ている
モチーフだけ集中してしまうと全体のバランスを意識しなくなる場合があります。
例えば、花を描こうと考えた時に「花をどう描くか」という事ばかり考えてしまいます。
しかし構図で置くのなら「花を画面のどこに置くか」、「背景をどのように見せるか」など周囲との関係性を繋げる事が重要です。
僕も以前は、メインのモチーフに気を取られ背景やサブとなる部分が疎かになり真ん中にモチーフだけ立つワンパターンでした。
こうなるとメインとサブとの関係性が作れず、ただモチーフだけが立つだけの画面となります。
●モチーフや空間との関係性がない
先ほど関係性を繋げる事が重要とお話しました。
画面上には、モチーフ・色・線・空間など様々な要素があります。
これらを別々に切り離してしまうとまとまりがなくなってしまうのでお互いを引き立たせる為の関係性を作る事が構図の組み立て方のヒントになります。
例えば、音楽ライブの場合、アーティストとダンサー、演出などありますが、これらはその場を盛り上げる関係性があるからこそファンも感動を抱きます。
絵も同様で画面内に置かれる要素同士の関係性が必要です。
【 構図が思いつかない時の解決策 】
構図が思いつかない原因をいくつかご紹介しました。
解決するにはまず、なぜそうなっているのかという原因をしっかり認識する事から解決への糸口が見つかります。
●いくつか構図パターンを作る
原因の所で、いきなり完成形を求めているからとお話しました。
行き急ぐと詰まってしまうので、まずはいくつかラフ画として配置パターンを描いてみましょう。
1つモチーフを置くなら中央に置くパターン、左右に寄せるパターン、上下に寄せたり、モチーフを小さくして余白を大きくするなど構図案をいくつか描いていくと徐々に当てはめやすくなります。
●構図の型を調べる
原因の所で、構図の種類を知らないからとお話しました。
我流ではなく、それぞれの構図の型を知る事で、鑑賞者から見てどう映るのか?、と客観的に捉えらえるようになります。
それぞれの構図の型を知り、何を強調したいのかが当てはめやすくなります。
例えば三角構図なら、画面上を三角形に置きその中でモチーフを構える事で上下左右の誘導や構図に余裕を持たせられます。
三分割構図なら画面上を縦横で3分割し、画面を9等分に分けて空間のバランス調整を整えやすくします。
型というのは、感覚やセンス任せでなく仕組みなので客観的に構図を捉えられます。
●関係性を繋げる
原因の所で、特定のモチーフだけ集中している、関係性を繋げる必要があるというお話をしました。
想いや価値観などイメージを、色・モチーフ・形状・空間などに当てはめていく場合、この部品同士の関係性を作ると構図が決めやすくなります。
そうすると視線誘導や作品の世界観、メッセージ性が乗るようになるので、本番を迎えるように乗せる要素同士で関係性を練ってみましょう。
ポイントとしては、主役と補佐と2つの役を決めると良いですね。
舞台やドラマでも主役とその他登場人物と別れますが、各自の役割を決める事で引き立ちます。
絵画もどうように相乗効果を生む為に、何を強調したいのか?その為に引き立てる個所を決めてみると良いですね。
●余白を怖がらない
画面上に余る余白を切り捨てない。
描く側としては、キャンバスを埋めたくなる所でもありますが、ここをぐっとこらえて冷静に。
描き手からしたら、「これとこれとこれを入れたい」と思うかもしれませんが、何でもかんでも詰め込みすぎてしまうと満員電車になり、まとまりがつかなくなります。
僕も今までの作品を観てきて、「ん~重いな」と感じる事があったのですが比較すると1つのキャンバス上に詰め込みすぎていました。
作品に余裕がなかったわけです。
これを解決したのが余白を残す事でした。
余白には重要な役割があります。
余白を残す事で、モチーフや色が際立ちます。
余白がある事で、鑑賞者から見ても余裕が持てるので作品に静けさが生まれたり解放感が持てます。
また、余白を残す事で限られた面積にあるモチーフや色が目立つので視線誘導が生まれます。
「何も描かない場所も構図の一部」というわけです。
という言葉は、記事の中でも印象的に使えると思います。
●他の画家の作品から構図を学ぶ
構図を構成しようとするとパズルのようにややこしく感じる事もあるかもしれません。
そんな時は、他の画家作品の構図を参考にしてみるのもありです。
貴方が作品を観て何か惹かれるものがあるのなら、「なぜこの絵は目を引くのだろう?」と1つの参考対象にしてみましょう。
と考えます。
主役はどこにあるのか?
明るい場所と暗い場所の流れはどうなっているのか??
大きな物と小さい物との比率は??
余白はどのように残しているのか??
自分の視線はどう動いたのか?
など、分析します。
自身がその作品に対し、何かしら意識や感情、視線が動くのであればそれはそのように描かれているかもしれないので、その作品を通して、構図の在り方を探るのも良いですね。
【 構図を考える時にに使える5つの質問 】
自分から構図を整えるのが難しい時は、自分に対しどのように構図を構築したいのかを問いかける事で、客観的に捉えられるようになります。
構図を構想しやすくなる質問はこれです!
・この絵で一番見てほしいものは何か?
・主役をどこに置くか?
・画面の中で大きな形はどこにあるか?
・余白をどこに作るか?
・見る人の視線をどこへ誘導したいか?
この5つを考えるだけでも、構図を決める際の迷いがかなり減ります。
まず、絵画で最初に意識しておくと良い部分が作品の中で何をメインに置くかです。
モチーフ、色、大きさ、背景など画面上に乗る要素が全て主役だとごちゃごちゃになってしまうのでまとまりがつかなくなります。
そうなると鑑賞者から観てもわからなく見えてしまうので主役と補佐役を分けてみると良いですね。
先ほど限られた部分だけに集中すると他の部分が疎かになるというお話をしました。
1点集中する前にバランスを整えるにはどうすれば良い?、その為に余白の比率はどうするか?、と掘り下げていくと全体を整えやすくなります。
作品は、作家が主体となるのでどうしても色々と詰め込みたくなりますが、自分を鑑賞者として意識する事でどう映るのだろうか?、どうやって構成すれば良いのか?と、作品に対し客観的な視点で捉えられるようになります。
本番前の構図の構想次第で作品の出来栄えが大きく変わるのでこの段階では力を入れてみてください。
【 構図を作る手順 】
では、どのように構図を練っていけば良いのか?、一例をあげてみますね。
●① 描きたいテーマを決める
イメージや表したい事を整理していきます。
↓
●② 主役を決める
作品の中で何を一番に見せたいのか?
その為の補助役を決めてそれぞれの役割を立てていきます。
↓
●③ 参考写真や資料を集める
描写のイメージが掴めない時は、それに近い写真や資料を集めてみましょう。
↓
●④ ラフ画をいくつか描く
最初は大まかにざっくりといくつかラフを描き、構図のイメージを定めていきます。
配置、大きさ、色、支持体の形状などいくつかパターン化してみましょう。
↓
●⑦ 一番魅力を感じる構図を選ぶ
構図が決まったら、下書きで陰影や色を付けてイメージを具体化してみましょう。
↓
●⑧ 本番のキャンバスへ
という流れです。
僕の場合、最初は描きたいテーマや内容を定めます。
そのあと、構図案をいくつか描き良ければそのまま本番を迎えていますが制作の中で迷いが減るので、無駄な労力や時間を浪費する事なくかつ、理想的な描写が出来ています。
絵を完成させるまでには様々な段階があります。
一度にまとめようとしてもまとめにくいので、工程を分けてかみ砕いていくと良いですね。
【 構図に絶対的な正解はない 】
基本的な構図を学ぶことは大切ですが、「美しい構図=良い絵」ではありません。
整った構図とは、安定した絵でもあります。
規則正しい構成からあえて不安定にする事で、その人ならではの表現になる事もあります。
構図は、絵描きの中では共通の型です。
なので、同じような絵はこの型にはまっているからなので、飛びぬけた描写にするならこの型から外れてみるのも面白いですよ。
例えば、
安定した構図→安心感
不安定な構図→違和感
になります。
違和感ある絵は、何か興味や好奇心を起こすので人の印象に残りやすいです。
ただ、その為にも構図の基本を知ったうえで応用を効かせられるようになるのでセンス任せではなく知った上でのセンスを活かしていくと良いのかなと思います。
「何を描くか」だけでなく「どんな感情を感じてほしいか」から構図を考えると構図のスタイルも変わってきます。
最後までお読みくださりありがとうございます^^
少しでも絵のお悩み解決に繋がりますように♪