【印象派の特徴とは?】絵画の歴史や描き方を解説

【印象派の特徴とは?】絵画の歴史や描き方を解説

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こんにちは、油絵画家の中西宇仁です!
今回は、印象派の特徴についてお話していこうと思います。
印象派とは、皆様ご存じのモネやゴッホの絵です。
西洋絵画は、リアリティのある絵が主流でしたが時代の流れと共に表現スタイルは変わってきました。

完成された正確な絵よりも「その瞬間に感じた印象を忠実に再現」しようとしたのが印象絵画です。
生まれた経緯、印象派の描き方だけでなく、社会から否定されながらも自分たちの道を歩み続け、残した力に触れる事で現代に生きる私達にも学ぶものがあるのかなと思います。


【 印象派が生まれた背景 】

印象絵画は、それまでの絵画の在り方から一歩飛び出したスタイルです。
19世紀のフランスから生まれ、印象主義と呼ばれる芸術運動です。

それまでは、神々の世界を描いた宗教画や人々の生活を描き出した風俗画などリアルな描写こそが絵画とされていましたが輪郭をぼかしたり現実世界では見られない色彩の強調は、当時衝撃であり、同時に厳しい批判を受けていました。

要は昔ながらの伝統から逸脱した存在は間違っているものとされていました。
現代でも言われますよね。
写実主義と言われる昔ながらを尊重した人達とバチバチしていました(写実主義 VS 印象派)

最初の印象派の画家達は、時代背景を捉えたロマン主義や人の可愛らしさを強調したロココ美術から影響を受け、忠実に描くのではなく輪郭をぼかしたり色を強調させた描き方を始めました。

歴史的な絵、リアルな絵だけが絵画ではないという考えから、日常生活や自然風景、光の変化など身近なものから感じる印象を描いていきます。
19世紀あたりになると写真の普及も進んできたので正確な姿形を記録するという役割を担うようになり、絵画で表現する意味についても変化が現れてます。

「絵画だからこそできる表現とは何か?」という事です。
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【 印象派の特徴 】

印象派の絵は、その名の通りその場の印象や体感した事を表しています。
その為にも表現する為の工夫がされているので説明しますね。

●光を重視する

印象派を理解するうえで非常に重要な特徴です。
同じ風景でも朝、昼、夕方、気候によって光の状態は変わります。
見たままで描くのではなく、その瞬間の光によって見える色や雰囲気を描いていきます。

その為の描き方として、「筆触分割」という技法が用いられます。
この技法は、従来のように絵具を混ぜたり薄く乗せていくのではなく絵具をそのままキャンバスに乗せ、1つ1つの色を強調させた塗り方です。

近くで見ると別々の色ですが離れて観る事で、隣りあわせの色が一緒になっているかのような見え方になります。
これは、脳の錯覚を利用していると言われています。

例えば、公園であれば日差しが差し込む明るい箇所と木陰になる暗い箇所をはっきりと分けています。
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●筆触を残す

印象派の絵を見ると、筆の跡が見える作品が多くあります。
絵具を塗るのではなく細かく置き、滑らかに塗るのではなく筆跡を残す事で質感や流れを生み出しています。

「上手に滑らかに塗ることだけが絵画ではない」というスタイルですね。

●明るく鮮やかな色彩
陰影の表現として黒ではなく青が使われています。
黒だと重くドッシリとした印象になりますが青にする事で、軽やかさを抱きます。

印象派では、それまでの絵画に比べて明るい色彩が多く見られます。
青、白、黄色、赤など原色の色をそのまま使われる事が多いです。

ただ、ここで誤解をしてはいけないのが印象派の絵に単純に明るい色を使っているという事ではなくどのようにして光や色が見えているのか?、という所が印象絵画を嗜む根本になるかと思います。
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●戸外で描く


絵を描く人のイメージとして、屋外で描く姿を持たれるのではないでしょうか。
19世紀に入ると産業が発展し、画材も進化してきました。
現代でも使われているチューブ式の絵具の誕生です。

これにより、持ち運びが可能となり絵が描ける行動範囲が広がりました。
実際の自然の中に身を任せ、時間の流れと共に変化する自然風景や体感する事を絵に込められるようになります。
公園だったり街中、休日を楽しむ人々の様子など、視界に入るものだが、実感する事を直接掘り下げて観察する時を得られたわけです。

16世紀の西洋絵画は、宗教や歴史背景など特別な存在が取り上げられていましたが印象派では、人々のちょっとした楽しみや関わり、自然の流れなど身近なものを取り上げています。

特別なものだけが絵になるわけではなく、表面的には現れない部分を描いていきます。

● 一瞬の印象を描く

印象や雰囲気というのは、その一瞬に現れます。
この瞬間を捉えた表現も印象絵画の特徴ですね。

一瞬を描いた画家といえば、エドガール・ドガでしょうか。
踊り子の絵で有名な画家です。
ドガの作品には、場面ごとの踊り子の絵が描かれています。
例えば、バレエのレッスンでは左側にいる踊り子が背中を掻いており、右奥に座っている子達は、退屈なのか雑談をしている様子があります。
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花束を受け取る踊り子では、舞台を無事に終えた安堵から表情が柔らかくなる様子が見られます。

練習中や本番中の踊り子は、キリっと緊張感を持っているかと思いますが、「ちょっとした隙間に見られる人間味」という一瞬を捉えるのも印象派ならではの描き方ですね。



【 印象派とそれ以前の絵画との違い 】

では、ここで印象派の絵画とそれまでの絵画の違いについてざっと比べてみますね。
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印象派前の絵画は、信仰心を集める為に神々しさを宗教画で表したり仕事風景や人々の生活をリアルに描いたり、革命による歴史的背景を強調する為に緊張感を表してきましたが、印象派の絵は、ガチガチせず日々の生活の中で垣間見れる雰囲気や緊張感から解放される一瞬の表情、自然の中に溶け込んでいる雰囲気といった空間を描いています。

その為には、従来のように絵具を薄く塗る方法ではなく絵具をぼかしたり厚く塗る事で質感や心象にうったえかける色彩へと変わります。

昔は、写真もなかったので記録としても精密な描写が求められましたが技術の発展と共に絵画の在り方が変わってきました。

「絵が上手い=写真のように正確」という考え方がありますが、印象派を見ると別の価値観があることが分かります。

僕が思うに絵が上手いというのは、「何を正確に描くのか?」
という事なのかなと考えています。
形を正確に描くというのは、絵画という形式で成り立たせる条件の1つです。

正確な形以外に、光や空間、時間、心境などその場の雰囲気を正確に表す事も絵画表現の1つだと考えられます。
僕も絵を始めた時は、身の回りの瓶などを描いていましたがもっと内面的な部分を描きたいと思い、抽象的な絵も描いていました。

ただ、自分の中にある想いやイメージを絵という形で描きだす為には技術と知識が必要です。
スキルがあればより、「自分が描きたいものを忠実に描きだせる」ようになります。

印象派の誕生は、従来の精密な上手さとは別に「描きたいものを忠実に表す新たな価値観の誕生」でもあります。



【 現代の私たちが印象派から学べる事 】

絵は見えるものをそのまま再現するだけのものではない、というお話をしました。
この考えは、現代では広がりつつありますが先陣を取ったのは印象派だと考えています。

見たままの姿形をそのまま描けば、10人中10人が同じ景色だと捉えるかもしれませんが同じ景色を見ても人によって感じ方は違います。

「自分にはどう見えたのか?、何を感じたのか?」

それをどのようにして絵として表せるのか?
絵画の意味の根本的な部分です。

目に映る視覚的な角度から正確に描き出す絵もあれば、心に映る角度から性格に描きだす絵もあります。
両者の位置は平行ではないでしょうか。

人は、思考と感情を持つ生き物です。
ロボットのように表面的な部分しか捉えない存在ではありません。

理論と平行して精神があります。
この精神で抱くモノとそれを認識する為に見る人が理解しやすい形式で描く事で、共感性を呼び覚まし鑑賞者に感動を与えられる。

印象派の時代は、「なんだこのふざけた絵は!」と世間から否定されていました。
ですが、画家達はその声に負けずに自分の道を歩み続けた結果、現代まで引き継がれてきました。

テーマや描き方など知識と技術はそうですが、もっと根底にある部分では「世の中に流されない力と残し方」を示してくれたのだと僕は思います。

絵を描く者、何かを表現する者としてはスキルとは別にもっと大事なものを育んでいく事が大事なのではないかと思いますね。


最後までお読みくださりありがとうございます^^
少しでも絵の面白さに繋がりますように♪
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