競合の価格を毎週チェックしたい。求人サイトから条件に合う情報を集めたい。自社の商品が他店でいくらで売られているか知りたい。
こうした作業を手で続けるのは現実的ではないので、自動で集める(スクレイピングする)という話になります。ただ、ここで多くの人が止まります。「それって勝手にやっていいの?」という不安があるからです。
結論から言うと、やっていいことと駄目なことの線はかなりはっきりしています。この記事では、依頼する側が判断できるように、その線を整理します。
まず「robots.txt」を見る
ほとんどのサイトには `robots.txt` という1枚のファイルが置かれています。`サイトのURL/robots.txt` をブラウザで開けば誰でも読めます。
ここには「このページは自動で取得しないでください」という、サイト運営者の意思表示が書かれています。`Disallow:` の後ろに書かれたパスが、取得しないでほしい場所です。
これは法律ではありませんが、運営者が明示した意思です。ここを無視して取得するのは、依頼する側にとってもリスクになります。まずここを見る。それだけで判断できることが多くあります。
次に利用規約を見る
規約に「自動的な手段によるアクセスを禁止する」といった条項があるサイトは珍しくありません。特に大手の通販サイトや求人サイトには、ほぼ確実に書かれています。
規約で禁止されているサイトからの取得は、受けるべきではありません。誠実な業者であれば、ここで断ります。断られたら、その業者はむしろ信頼できます。
やっていいこと
・公開されているページの情報を、常識的な頻度で取得する
ログインなしで誰でも見られる情報が対象です。頻度は、人が手でアクセスする程度を目安にします。1秒に何十回も叩くのは、相手のサーバーに負荷をかける行為です。
・取得した情報を、社内の分析や比較に使う
価格調査、競合調査、市場の傾向把握。これらは正当な用途です。
・公式のAPIが用意されている場合は、そちらを使う
多くのサイトは、開発者向けにデータを取り出す正規の窓口を持っています。あるならそれが最善です。安定していて、規約上も明確です。
駄目なこと
・ログインが必要な領域から取得する
会員限定ページ、マイページ、有料エリア。ここは「公開情報」ではありません。
・個人情報を集めて再利用する
氏名、連絡先、口コミの投稿者情報など。目的外の利用は法律の問題になります。
・著作物をそのまま再配布する
記事本文、写真、レビューの文章。事実データ(価格・在庫・型番)と、著作物(文章・画像)は分けて考えてください。
・相手のサーバーに負荷をかける取得
短時間に大量のアクセスを送る行為は、それ自体が問題になり得ます。
依頼するとき、業者に確認すべき3点
外注する場合、次の3つを聞いてみてください。答えられない業者には頼まないほうが安全です。
1. 取得元のrobots.txtと規約は確認しますか
「確認したうえで、できない場合は着手前に伝えます」と答えるのが正しい姿勢です。「大丈夫です」だけで根拠を示さない相手は避けてください。
2. 取得の頻度と間隔はどうしますか
相手のサーバーへの配慮を設計に入れているかが分かります。
3. 取得元・取得日時・件数は納品物に含まれますか
これがないと、後から「このデータはいつ、どこから取ったのか」が分からなくなります。データの信頼性そのものに関わる部分です。
取れない場合の代替案もある
規約上できないと分かったとき、そこで終わりではありません。
・公式APIの利用:正規の窓口があれば、規約上も安定性も最善です
・公開データセット:官公庁や業界団体が公開しているデータで代替できる場合があります
・手作業+整形の自動化:取得だけ人が行い、その後の整形・集計を自動化する。これでも作業時間は大きく減ります
「取れないから諦める」ではなく、目的から逆算して別の手段を探す。ここまで一緒に考えてくれる相手を選んでください。
まとめ
判断の順番はシンプルです。robots.txtを見る → 規約を見る → 公開情報かを確認する → 頻度に配慮する。この4つを通れば、多くのケースは問題なく進められます。
そして、できないことを正直に言う業者を選んでください。取れないものを「取れます」と言う相手に頼むと、リスクは発注側に返ってきます。
集めるところから任せたい場合
「どのサイトから、何を、どの形式で」が決まっていれば、収集から表への整形までまとめてお引き受けします。取得してよい情報かどうかの確認から入りますので、迷っている段階でもご相談ください。
欲しいデータを使える形にします
https://coconala.com/services/4352468