ロゴ制作を依頼して、届いた3つのデザイン案。
「どれも良く見えて決められない」「最初に気になった案でいいのかな」と迷うことはありませんか?
これから長く使っていくロゴだからこそ、慎重に選びたいものです。ただ、見比べるうちに何を基準にすればよいのか分からなくなることもあります。
そんなときは、好みに加えて「誰に、どんな印象を届けたいか」「どこで使うか」という視点で整理すると、それぞれの案の良さが見えてきます。
今回は、ロゴデザインの3案から納得できる1案を選ぶためのポイントをご紹介します。
まずは、各案の「好きな点」と「気になる点」を整理する
提案されたロゴを見たときの第一印象は、大切な判断材料です。毎日使うものだからこそ、ご自身が愛着を持てるかどうかも無視できません。
まずは3案を見て、感じたことを短い言葉にしてみましょう。
「A案はすっきりしていて読みやすい」
「B案は柔らかく、親しみやすい」
「C案は落ち着いていて、信頼感がある」
この段階では、デザインの専門用語を使う必要はありません。「文字の形が好き」「この色がしっくりくる」といった感想で十分です。
反対に、気になる点も書き出しておきます。「少し堅く感じる」「屋号が読みにくい気がする」など、迷っている理由が分かると、確認すべきことがはっきりします。
最初から順位をつけるよりも、それぞれの特徴を整理するつもりで見てみてください。
お客様に伝えたい印象と合っているかを確認する
次に確認したいのは、そのロゴが事業やブランドの方向性に合っているかです。
例えば、初めてのお客様にも気軽に利用してもらいたいサービスなら、親しみやすさが大切になるかもしれません。一方、専門性を伝えたい仕事なら、落ち着きや信頼感を重視する考え方もあります。
ここで役立つのが、依頼時に伝えた言葉に立ち返ることです。
「誠実な印象にしたい」
「シンプルで洗練された雰囲気にしたい」
「温かみのあるブランドにしたい」
このような希望と各案を照らし合わせてみましょう。
ただし、「青なら必ず信頼感が出る」「丸い形なら必ず親しみやすい」と一律に判断する必要はありません。色だけでなく、文字の形や太さ、余白、全体のバランスによっても印象は変わります。
ご自身の好みを大切にしながら、お客様の目にはどう映るかも想像することがポイントです。
名刺やSNSなど、実際に使う場面で比較する
白い背景に大きく表示されたロゴと、名刺やSNSで使われるロゴでは、見え方が異なります。
候補が絞れないときは、実際の使用場面に当てはめて比較してみましょう。
名刺であれば、小さく配置しても屋号が読みやすいか。SNSのアイコンであれば、限られたスペースでも特徴が伝わるか。Webサイトであれば、ヘッダーに収めたときにバランスが良いかを確認します。
例えば、大きく見ると魅力的な細い線も、小さくすると目立ちにくくなることがあります。横長のロゴはWebサイトで使いやすくても、正方形のアイコンでは余白が多くなる場合があります。
だからといって、その案をすぐに候補から外す必要はありません。用途に応じてシンボルだけを使う、縦組みと横組みを用意するなど、対応できる場合もあります。
制作を依頼しているデザイナーに、主な使用場所での見え方を相談すると、選びやすくなります。
白黒でも見比べて、色と形を分けて考える
「この案が好き」と感じた理由を考えてみると、形よりも色にひかれていた、ということがあります。
色はロゴの印象を左右する大切な要素ですが、配色の好みだけで選ぶと、文字やシンボルの良さを比較しにくくなることもあります。
迷ったら、一度白黒の状態でも見比べてみてください。文字の読みやすさや形の特徴、全体のバランスに目を向けやすくなります。
また、書類への印刷やスタンプなど、単色で使う予定がある場合は、その用途に対応できるかも確認しておくと安心です。
「A案の形が好きだけれど、B案の色が気になる」という感想も、相談の手がかりになります。配色を変更できるか、変更すると印象がどう変わるかを聞いてみましょう。
周囲には「どれが好き?」より具体的に質問する
家族や知人、仕事仲間に意見を聞きたくなることもあると思います。ただ、「どれが好き?」と聞くだけでは、それぞれの好みが集まり、かえって迷うことがあります。
意見を聞くなら、事業内容や届けたい相手を簡単に説明したうえで、具体的に質問してみてください。
「初めて利用する人に、親しみやすさが伝わるのはどれ?」
「落ち着いた雰囲気に見えるのはどれ?」
「屋号が一番読みやすいのはどれ?」
こうすると、目的に沿った感想を集めやすくなります。
また、票数だけで決める必要はありません。「なぜそう感じたか」に耳を傾け、最終的にはブランドの方向性や使いやすさと合わせて判断しましょう。
3案を混ぜるより、ベースにする1案を決める
迷ったときに浮かびやすいのが、「A案のシンボル、B案の文字、C案の色を組み合わせたい」という考えです。
もちろん、調整によって良くなる場合はあります。ただ、それぞれの案は、文字と形、色の関係を考えて構成されています。要素を集めることで、かえって統一感が弱くなることもあります。
まずは、目指す方向性に一番近い案を軸にするのが考えやすい方法です。
「A案をベースに、文字をもう少し柔らかい印象にしたい」
「B案の雰囲気は好きなので、小さくしたときの読みやすさを確認したい」
このように、残したいところと気になるところを伝えると、調整の目的が共有しやすくなります。修正できる範囲や追加費用の有無は、サービス内容に合わせて確認しましょう。
決めきれないときは、迷っている理由を相談する
ロゴ選びでは、最初から明確な答えを出す必要はありません。
「A案とB案で迷っている」
「好きなのはA案だけれど、事業に合うのはB案かもしれない」
そんな率直な気持ちも、方向性を整理するための大切な情報です。各案の狙いや使用時の特徴を聞くことで、自分では気づかなかった判断材料が見つかることもあります。
私のロゴ制作サービスでも、ご希望のイメージや使用用途を伺いながら、デザインをご提案しています。提案後に迷われた際も、好きな点や気になる点を遠慮なくお伝えください。
ご自身が愛着を持てて、お客様にも伝えたい印象が届く。そんなロゴを、一緒に考えていければと思います。