こんばんは。月詠ソラです。カード単体シリーズの17枚目、今夜は「戦車」というカードの話をしにきます。
もしあなたが、
・返信は来るのに、以前のような勢いや温度が薄れた気がする
・会う頻度は変わらないのに、次に会う約束の話だけをそっと避けられている気がする
・「戦車」というカード名を聞いて、これが出ればもう一気に距離が縮まるのではと期待してしまう
・そっけなさの理由を、相手のやる気のなさだと決めつけて苦しくなりそうになる
そのどれかに心当たりがあるなら。今夜は少し、このカードに付き合ってみてください。
■「戦車」は、恋愛占いで「力づくで距離を詰めてくる」カードだと誤解されやすいカードです
タロットの「戦車」は、鎧をまとった若者が、黒と白、対照的な二頭のスフィンクスに引かれた戦車に乗り、背後には城壁、頭上には星をちりばめた天蓋が描かれる絵柄のカードです。大アルカナの中でも「勝利」「前進」を示す力強いカードとして知られていて、そっけない返信や音信不通のご相談でこれが出ると、「これで一気に距離が縮まる」「相手が強引にでもアプローチしてくる」という期待を持ちたくなるのも無理はありません。気持ちはよく分かりますし、力強いカードであること自体は間違いないのですが、カードを引いて視てみると、伝えている中身はその期待とは少し違うこともあります。
■「戦車」が伝えているのは、力ずくの行動でも、スピード勝負でもありません
多くの人は、戦車を「行動力・スピード」のカードとして受け取ろうとします。でもこのカードの本質は、力ずくで距離を詰めることでも、勢いに任せて事を進めることでもありません。絵柄の若者は、実は手綱を握っていません。逆方向を向きたがる黒と白、二頭のスフィンクスを、手綱ではなく自分の意志だけでひとつの方向へ導いている——それが戦車の本当の姿です。そっけない態度の裏にも、これと似た構図が視えることがあります。近づきたい気持ちと、距離を置きたい気持ち。この二つがまだ完全には馴染んでいなくても、あの人の中でその両方を、どうにかひとつの方向へまとめようとしている最中であることが多いです。
■ 戦車が示す、動き出しの内訳
私は人の想いが色で視えます。相手の本音を知りたいというご相談で戦車が出るとき、重なることのある場面を2つ挙げてみます(必ずこの2つのどちらかという意味ではなく、あくまで目安としてご覧ください)。
縹色(はなだいろ)が、二つの相反する気持ちの向かう先を静かに合わせ始めているとき
藍に近い、澄んだ青です。近づきたい気持ちと距離を置きたい気持ちが、まだ完全には溶け合っていなくても、進む方向だけは少しずつ合わさり始めている、という意志の色。正義の"天秤にかけて検討する"色とは違って、こちらはすでに検討の段階を抜けて、進む方向というひとつの点に向けて動き出している色です。
檜皮色(ひわだいろ)が、その二つの気持ちの間でまだ擦れ合っているとき
少し赤みを帯びた、渋い茶です。行きたい方向と、止まりたい気持ちがまだ完全には馴染みきっていない、摩擦そのものの熱を示す色。この摩擦は止まっているサインではなく、前へ引くために必要な力そのものであることもあります。
■ 今夜のあなたへ
「戦車」というカードは、そっけなさがすぐに勢いのある行動に変わることを約束してくれるカードではありません。でも、いまの静けさが投げやりさの表れではなく、相反する気持ちをひとつの方向へまとめている途中の姿である可能性を教えてくれるカードです。行動の速さを期待して待つより、いまあの人の中でどんな方向が静かに選ばれかけているのかを知ることの方が、まず心の置きどころになるかもしれません。
次は、「魔術師」が出たらの話を書いてみようと思います。よろしければフォローして、待っていてくださいませ。
もし今、あの人の中でどんな方向が選ばれかけているのか気になったら、鑑定メニュー「あの人のいまの本音」にいらしてくださいね。1,500字ほどの鑑定書にして、24時間以内にお届けしています。
逆方向を向いたまま、手綱もないのに一つの方向へまとまりかけている二頭の気配を、ご自身の目でも束ねてみたい方には、コンテンツマーケットに置いている色の読み方の入門記事も参考にしていただけると思います。
あなたの夜が、静かに眠れますように。
月詠ソラ