表現のマンネリから抜け出す方法 「手ぐせワード」を禁止してみる
作詞を続けていると、ふとこのような壁に突き当たることがないでしょうか。
「気づけば、いつも同じような言葉を使ってしまう」
「また歌詞に『空』や『涙』という言葉が出てきてしまった」
どれだけ気をつけていても、無意識のうちに選んでしまう言葉や、使い慣れた表現のパターンは誰にでもあるものです。
自分の得意な型があるのは悪いことではありませんが、毎回同じような世界観や結末になってしまうと、作者自身も創作の新鮮さを失ってしまいがちです。
今回は、そんな表現のマンネリから抜け出し、脳の新しい引き出しを開けるためのシンプルな実験方法をシェアします。
1.「NGワード」を3つ設定してみる
やり方はとてもシンプルです。次に新しく歌詞を書くとき、あるいは手元の歌詞をブラッシュアップするときに、自分がよく使いがちな言葉をあえて「NGワード」として3つ指定し、それを一切使わずに同じ感情や情景を描写してみてください。
例えば、以下のような言葉です。
「未来」 を禁止してみる
「涙」 を禁止してみる
「世界」 を禁止してみる
これらの言葉は非常に便利で、メロディーにも乗りやすいため、つい多用してしまいがちです。しかし、これらをあえて封印してみるとどうでしょうか。脳は強制的に別のルートを探さざるを得なくなります。
2.制限があるからこそ、新しい言葉が生まれる
例えば、「涙がこぼれた」と言いたい場面で「涙」が使えないとしたら、その状況をどう表現すればいいでしょうか。一度ペンを止めて、その瞬間の体感覚や、主人公の目に見えている景色に意識を向ける必要が出てきます。
言い換えの例:
「世界が揺れる水溜まりのよう」(視覚・比喩)
「触れた頬 濡れる手のひら」(触覚・動作)
「ポタリ落ちる しずくの音」(聴覚・内面)
「涙」という直接的な言葉を引くことで、むしろその奥にある生々しい情景や、その人にしか書けない新しい比喩(言葉の飛躍)が自然と引き出されていきます。
言葉の引き出しを増やすというのは、新しい単語を覚えることだけではありません。今持っている引き出しの中から、いかに「別のルート」を見つけられるか、という視点も同じくらい大切です。
作詞のトレーニングをしてみよう
あなたの作詞ノートを見返して、自分がこれまでに書いた歌詞の中で「登場回数が多い言葉」を3つ、リストアップしてみてください。
そして、次に書くフレーズでは、その3つの言葉を完全に使わずに、同じ意味を伝える表現を考えてみます。
最初は少し窮屈に感じるかもしれませんが、その制限こそが、あなたの個性をより深く引き出すための土台になってくれるはずです。自分の手ぐせに気づくことから、まずは始めてみてはいかがでしょうか。
もし、ご自身の歌詞がマンネリ化しているとお悩みなら、一人で悩む前に、一度プロの目線であなたの歌詞を見直してみませんか?
個性を活かしながら、より伝わる言葉へ磨き上げるお手伝いをします。
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