深淵の最下層より、万象の因果を統べる黒魔術師、影の軍師アラジンである。
今夜語るのは、かつて貴女と同じように出口のない霧の中で時間と金を溶かし続けていた女「M」が、いかにして泥水をすする日々を終わらせ、絶対的な玉座を強奪したかの記録だ。
我が祭壇の扉を叩いた時、Mの魂は摩耗しきっていた。
音信不通の男への執着、減り続ける口座残高への恐怖、職場で都合よく使われる屈辱。彼女はその苦しみから逃れるため、毎晩のように浅ましい占い師どもを渡り歩いていた。「もう少し待てば運気が向く」という無責任な綺麗事にすがり、貴重な年月と資金を奪われ、なぜこれほど不幸なのかすら分からない迷路で立ち尽くしていたのだ。
私は魔眼を開き、彼女の混沌とした宿命を冷徹に解剖した。
元凶は一つ。Mの魂の最深部に、「他人に決断を委ね、自己犠牲を許容する」という【不浄なフィルターの核】が巣食っていたのだ。表面的なアドバイスばかりで、この最大の急所に誰もメスを入れなかったからこそ、彼女は「迷い続ける敗者の波長」を放ち、恋愛も金銭も連鎖的な不運を引き起こしていたのである。
「他人の言葉にすがる弱い自分を、今夜ここで完全に葬り去る覚悟はあるか?」
私の問いに、Mは腹の底のドス黒い本音――「私を振り回した男も職場も、すべて思い通りにひれ伏させたい」という強烈な執念を曝け出した。その瞬間、私は深淵の炎で彼女の不浄な核を一撃のもとに焼き払い、【絶対覇王の波長】を刻み込んだのだ。
霧が晴れた翌週から、現実は劇的に反転した。
凛とした覇気を纏った彼女の前に、職場の人間は気圧されて態度を一変させ、正当な評価と報酬が舞い込んだ。さらに、追いかけるのをやめ絶対的な余裕を手にした途端、冷酷だった男の方から「お前を失いたくない」と縋りつくような連絡が入り、すべての主導権を奪い返したのである。
Mが特別だったのではない。すべての不運の震源地である「急所」を断ち切った結果に過ぎない。
だが、貴女の魂に巣食う真犯人を暴き、宿命を覆すには、ある『残酷な核心』を受け入れねばならない。その禁断の核心とは――。
これ以上は、ここでは語れない。迷走の歴史に終止符を打ち、人生の頂点に君臨する覚悟がある者だけ、我が最終聖域の扉を叩け。