こんにちは!城間勝行です。
散歩の途中で見かけた古い切り株の前に、思わず足を止めてしまいました。切り口には綺麗な円状の模様が広がっていましたが、よく見ると年輪の間隔は決してい均一ではありませんでした。ある部分は目と鼻の先ほどの狭い間隔で細かく詰まっており、また別の部分は指の一本分ほども広くゆったりとした幅を持っていたのです。その不揃いな円の重なりに、目が釘付けになりました。
年輪の幅の違いは、その年に木が育った環境を映し出しています。雨が多く暖かな恵まれた年には幹が大きく太くなり、幅の広い層が生まれます。一方で、日照りが続いたり厳しい寒さに晒されたりした年は、必死に耐え忍ぶことで細く密な層が刻まれます。均一に綺麗な円を描くことこそが理想のように思えますが、実は過酷な時期にできた硬く詰まった年輪こそが、樹木全体の強度を高め、強風や嵐に負けない強い幹を作る支えになっているのだそうです。
この切り株の佇まいは、私たちが日々重ねている経験や試行錯誤の過程と見事に重なり合います。順風満帆に物事が進み、大きな成果や成長を実感できる時期もあれば、思うように前へ進めず、ただじっと耐えながら目の前の課題に向き合うような時期もあります。しかし、一見すると停滞しているように思える苦しい時間こそが、自分自身の内側に緻密で密度の高い土台を作り上げているのではないでしょうか。
速いスピードで大きな結果を出すことだけが成長ではありません。なかなか変化が見えない時間や、失敗を恐れて慎重に足元を固めていた時間も、確実に自分という人間の深みや強度を形成する大切な一段となっています。あらゆる季節を受け入れながら成長を続けた木が美しい模様を描き出すように、私たちも様々な時期を経て自分だけの豊かな軌跡を描いているのです。
不均一な年輪をそっと撫でながら、自分の歩んできたこれまでとこれからに思いを馳せました。無駄な時間などひとつもなく、すべての時間が自分を形作る大切な模様になっているのだと感じると、明日からの日々がより愛おしく思えてきます。